4月27日(土)、電気ビル共創館で開催された結い2101運用報告会に参加しました。
福岡会場での運用報告会では地元福岡の投資先、ホープの時津社長によるいい会社の経営者講演も同時開催されました。いい会社の経営者講演は別途ブログ記事にします。
結い2101の概況(2018年3月31日現在)
- 純資産総額:349億円(前年比+33%)
- 総顧客数:18,577人(前年比+11%)
- 定期定額購入者数:10,548人(前年比+9%)
運用開始から9年を迎えた結い2101の純資産総額は349億円となりました。前年比で増加したうち、約半分が運用益、残りの半分が入金によるものです。
つみたてNISAの開始により今後は定期定額購入比率は増加するだろうと話していました。
また、運用責任者の新井さんもつみたてNISA口座を開設し、毎月の積立金額を倍増させたそうです。
組入銘柄数
2018年3月末時点での組入銘柄数は63。前年3月末比で2社増加しました。(ホープ、A社)非上場企業への社債投資は6社のまま変わりありません。
現状、組入銘柄数を増やすよりも急落への対応についての研究・分析、若手育成に注力していると話していました。資産運用部は現在新井さんと鞘本さんの2名体制で、更に増員を計画しているそうです。将来を見据えた運用体制の強化は待ちに待ったものですね。
投資行動
結い2101はリスク10%を約束していますが、5年間の日次リスクが年率で10%を下回ると株式比率を増加させ、上回ると株式比率を減少させることを基本としています。
一方で投資先企業の資産総額から負債総額を引いた純資産(≒企業の解散価値)と基準価額の乖離率でも急落リスクを判断しています。
現状、急落リスクがあると判断される乖離率20%を超えている状況のためリスクは10%以下であるものの株式比率は控えめなままにしています。
急落リスクへの対応
結い2101の急落リスクへの対応は下記のようなものです。
- 日経平均VI・・・コストが高く、流動性が低いため保留
- VIX・・・世界同時株安には効果があるが日本個別の急落には効果がないため保留
- TOPIX先物・・・TOPIX先物売りを検討
- 銘柄比率による調整・・・一部銘柄の買付ペースを調整することでポートフォリオ全体のリスクを調整
現在は4の一部銘柄の買いを停止することでポートフォリオ全体のリスクを調整しています。結い2101のポートフォリオは基本的に均等投資となっています(現在の基準値は1.2%)が、基準以下の銘柄については以下のような要因によるものです。
- 投資を開始して間もない銘柄
- 発行済株式の4.5%に到達した会社
- 非上場の会社
- ポートフォリオ全体のリスク調整のため買付ペースを調整
- 投資先企業の課題による新規買付停止(ヤマトHDなど)
企業業績
結い2101の現金を除いた株式・社債部分に対する「投資先企業の純資産+配当金額の増加率」は設定来で70%超となり、目標としている年率5%ペースの水準を上回っています。
とはいえ、結い2101の株式比率は60%程です。70%の6割だと目標をとしている年率5%での成長を下回るのではないかという疑問を持つ方もいると思います。日々のリバランスによる利益確定により、現金部分を含めた結い2101全体の「投資先企業の純資産+配当金額の増加率」でも設定来で65%程になっているそうです。日々のリバランスの力はすごいですね。
第一回QUICKが選ぶ「中長期投資にふさわしい投信」
QUICK資産運用研究所が個人投資家が投資信託を選ぶ際の参考になるように運用成績を定量的に評価し、リスク階級毎に5本選んだうちのリスク階級2で結い2101が選ばれました。
社会形成
- トビムシ/ホープ/カヤックの連携
林業再生・地域活性化に取り組むトビムシと自治体向けに特化した財源確保サービスを展開するホープ、地域資本主義を打ち出した面白法人カヤックなどが福岡県八女市で「八女里山賃貸株式会社」を設立。
地元の建設事業者と連携し、林業6次産業化による地元産材をふんだんに使った魅力的な空間を定住・移住希望者に提供します。
森が地域と人をつなぐ 〜里山の集合住宅PROJECT〜 - 福岡R不動産 - ツムラ/マイファームの連携
漢方薬の製造・販売を行うツムラが耕作放棄地を活用した新たな営農モデルの確率、営農者の育成を手がけてきたマイファームと資本提携を発表しました。
鎌倉投信の投資先同士の上場企業による非上場ベンチャー企業への資本提携は今回が初のケースでした。
マイファーム、株式会社ツムラとの資本業務提携(株式会社マイファーム プレスリリース) - オイシックスドット大地/らでぃっしゅぼーやの合併
結い2101初期の投資先であった「らでぃっしゅぼーや」はNTTドコモに買収されることになり、結い2101の投資先でなくなりましたが、今回投資先のオイシックスドット大地とらでぃっしゅぼーやの合併により再び結い2101の投資先に復帰しました。これも初のケースですね。
投資先との対話
新たに投資先となったホープとは鎌倉投信の考え方について社内報に掲載された他、定期的にミーティングを開催することで社員教育にも取り組んでいます。
また、初期からの投資先であるアミタホールディングスとも定期ミーティングを開催しています。
受益者総会
今年の受益者総会は9月22日(土)に横浜の大さん橋ホールで開催されます。
そして、なんと来年の受益者総会の日付も発表されました。10周年となる来年の受益者総会は京都で開催されますが、かなりワクワクする内容です。こちらもお楽しみに!