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投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2015受賞ファンドを解説 1位 <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド

1月15日(金)に投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2015が発表されました。9回目となる今年は159名もの方に投票いただき、日比谷コンベンションホール(大ホール)で開催した表彰式イベントにはたくさんの方に来ていただきました。ありがとうございます!

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(写真:投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 運営委員会提供)

今年は5位までに入賞した全ての運用会社の方に表彰式イベントに来ていただき、賞状やトロフィー(3位以上)をお渡しすることが出来ました。受賞した運用会社の方にも喜んでいただき、これもとっても嬉しいことでした。

私は今年も竹川美奈子さんと一緒に主にブロガーコメントについて受賞ファンドを解説させていただきました。ブログで改めて受賞ファンドを紹介したいと思います。

投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2015
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド 
(ニッセイアセットマネジメント)218ポイント/67名

このアワードは投信ブロガーが1人5ポイントを自由に割り振って投票して決めています。つまり、総ポイントは5×159=795ポイントなのですが、1位の<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドは全投票ポイントの27.4%にあたる218ポイントを獲得しています。

ここまで1位のファンドに票が集中したことは過去になく、2位の3倍以上のポイントを獲得した圧勝でした。投票者数も42%にあたる67名と圧倒的です。ちなみに2014年は23名(19.3%)、63ポイント(10.6%)。ポイント数では3連覇を目指していたバンガードのVTとわずか3ポイント差でした。昨年、突如現れた圧倒的低コストな先進国株式に投資するインデックスファンドは2年目となる2015年に大きく支持を伸ばしました。

コスト革命を征した先進国株式インデックスファンド

このアワードの特徴として先進国株式に投資するファンドが支持を集める傾向があります。 投票している投信ブロガーに「長期」、「国際分散」、「低コスト」の3つのキーワードを重要視している人が多く、自身のアセットアロケーション(資産配分)において中心的役割を果たす先進国株式に投資するファンドに人気が集まります。

このファンドは日本を除く先進国株式(大型株・中型株)のベンチマークとして一般的なMSCIコクサイ・インデックス(配当込み・円換算ベース・為替ヘッジなし)に連動することを目指すファンドです。マニアックなところではこのファンドは配当込み指数をベンチマークにしているところが良いというブロガーからのコメントもありました。

2015年にポイントを伸ばした要因として11月に信託報酬を引き下げたことがあげられます。三井住友アセットマネジメントから低コストなDC用ファンドの一般販売が解禁されたことによりコスト優位性が揺らぐコスト革命が起こったのですが、ニッセイアセットがコスト引き下げを計画しているという日経新聞の記事により投票を様子見するブロガーが続出。信託報酬引き下げを確認した後でこのファンドに投票した方も多数いました。

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(写真:投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 運営委員会提供)

ブロガーコメントも低コストを絶賛するコメントがほとんどです。低コストを志向する投資家の中には外国ETFを利用する中上級者もいましたが、いまや外国ETFも霞んで見えてしまうくらいの低コストぶりです。毎月積立をするにはインデックスファンドの方が扱いやすいという点も幅広いブロガーの支持を集めた理由の一つです。

ファンド概要

運用方針:マザーファンド受益証券への投資を通じて、実質的に日本を除く世界主要先進国の株式に投資することにより、MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)の動きに連動する投資成果を目標に運用を行います。

純資産総額:208億円(2015年12月30日現在)

信託報酬:0.2592%(税抜0.24%)

実質コスト:0.557% ※2015/11/20までの第二期分 その後信託報酬引き下げを実施

売買回転率:0.59

マザーファンド概要(2015年11月20日現在)

純資産額:508億円

株式組入比率:93.7%(1,255銘柄)

株式先物比率:3.6%(2銘柄)

投資信託組入比率:2.4%(60銘柄)

順調に資産額を増やしている<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドニッセイ外国株式ファンドとは裏腹にマザーファンドの純資産額はあまり増えていませんでした。2015/5/21〜2015/11/20のマザーファンドとしての第16期運用報告書を読んでいても設定(入金)が102億円に対して解約が98億円とかなりの解約が入っています。ただし、マザーファンドに占める当ファンドの割合はどんどん増加傾向にありますので時間が解決するものと思います。

昨年、マザーファンドにおける投資先銘柄数が他社のマザーファンドと比較して少ないという記事を書きましたが、現時点では他社並の銘柄数になりました。運用成績という面でも配当込みのベンチマークにほぼ連動しており、うまく運用出来ていると思います。

表彰式イベントより

ニッセイアセットマネジメントさんには一昨年、昨年と残念ながら表彰式イベントに参加いただけませんでしたが、今年は表彰式イベントに取締役執行役員の上原秀信さんにご参加いただきました。投信ブロガーの三顧の礼ですね!

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(写真:投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 運営委員会提供)

一昨年が2位、昨年は1位でも来られなかった時は「さすがコストにこだわるニッセイアセットマネジメント」、「表彰式イベントの会場までの電車賃が出ないのではないか?」など投信ブロガーにいじられていました。

「これまでは電車賃が出ないので来られなかったが、今年は歩いてこれる日比谷が表彰式イベントの会場だったので来ることが出来た。」というネタを上原さんが仕込んでいたのですが、外した場合の空気が恐くて結局言えなかったと打ち上げの場でお聞きしました(笑)

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(写真:投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 運営委員会提供)

2位に入賞した三井住友アセットマネジメントのファンドがDC専用ファンドという事もあり、実はニッセイアセットマネジメントがDC専用ファンドの一般販売の先駆けであるというコメントもありましたが、ニッセイ日経225インデックスファンドは投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Yearでも高く評価されています。

さすが投信ブロガー、ちゃんとわかってます。 ニッセイ日経225インデックスファンドでも2013年に2位で表彰式にご招待しておりました。今年は20位と急落しましたが、これまではランキングの常連ファンドだったんです。

ニッセイ日経225インデックスファンドの投信ブロガーFOYでの成績

2015年:20位
2014年:9位
2013年:2位
2012年:7位
2011年:5位
2010年:11位
2009年:8位

<購入・換金手数料なし>シリーズからTOPIXのファンドが12位にランクインしていましたので今後はそちらに支持が移るのかもしれませんね。いずれにしてもDC専用だった低コストファンドの一般販売の扉を開けた功績は大きいです。

ちなみに日興アセットマネジメントの年金積立シリーズはニッセイアセットの2年前の2007年に一般販売を開始していました。(当時は信託報酬1%〜0.8%近辺で先進国株式のインデックスファンドが団子状態でした)

信託報酬逓減の裏側

今回圧倒的な差をつけて1位に選ばれた背景として信託報酬を下げたという事がポイントだったと思いますが、その裏側には苦労もありました。

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11月に信託報酬を下げた際に委託会社(ニッセイアセットマネジメント)だけでなく、販売会社、受託会社(三菱UFJ信託銀行)もそれぞれ信託報酬を下げています。自分達だけで下げてしまうと今後もそうなるという事で、販売会社や信託銀行も一緒になって投資家のために報酬率の削減を行うよう粘り強く交渉した結果です。

直販系運用会社の方からファンドの設定時に資産が増えたら受託銀行の報酬率を下げる設計に自分達でも出来ているんだから大手運用会社は受託銀行分は下げられるんじゃないかとお聞きした事があるのですが、まさにそれを実現したわけです。

また、コスト競争力が弱まった時に速やかに信託報酬逓減に動いた社内の決断も素晴らしいものだと思います。

ニッセイアセットマネジメントの公式ページでも受賞をご紹介いただきました!

投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year運営委員会 委員長のrennyさんからの総評の中でこのアワードを受賞したことを是非ホームページなどでも発表して欲しい。お金はかからないのでと話していましたが、ニッセイアセットマネジメントさんが早速ホームページ上で受賞を紹介していただけました。

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ニッセイアセットマネジメントさんでは20位までに4本のファンドが入っていました。おめでとうございます!

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ちなみに何かアクティブファンドで尖ったのありますか?と打ち上げの席でお聞きしたところニッセイJPX日経400アクティブファンドが純資産額で1,000億円くらい集めていると紹介されました。

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JPX日経インデックス400を上回る投資成果を目指して30〜50銘柄に集中投資しているのですが、2015年の成績が+21.7%(JPX日経インデックス400は+11.4%)と好成績です。投資先平均ROEが17.2%とかなりの成長エンジンを積んでいます。

分配金を派手に出すのとノーロードでないので投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Yearではあまり評価されないかもしれませんが、要チェックです。

投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2016に向けての展望

2015では圧倒的な差をつけて1位となった<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドですが、既に2016に向けた戦いは始まっています。

対抗馬筆頭がDIAMアセットマネジメントのたわらノーロードシリーズでたわら 先進国株式は同じくMSCIコクサイ・インデックス(配当込み・円換算)に連動を目指すインデックスファンドで信託報酬率は更に低い0.243%(税抜き0.225%)。設定が12月に入ってからだったため投信ブロガーFOY2015のエントリー資格の無かったファンドです。

ニッセイ外国株式インデックスファンドに<購入・換金手数料なし>という長い枕詞がついているのはDIAMアセットマネジメントがノーロードオープンを商標登録していて使えないのが理由なので名前をめぐる因縁の対決だったりします。そしてDIAMアセットマネジメントの株式の50%は第一生命が持っていてニッセイアセットマネジメントの親会社はその名の通り日本生命です。

DIAMアセットマネジメントはみずほグループの運用会社・資産運用部門の再編で新会社に移行することが決まっています。移行前の自由の効くうちにブロガー向けのイベントなどでアピールしておくといいような気がします。(三菱UFJ投信さんも前回のブロガーミーティング開催は統合前でしたし)

ニッセイアセットマネジメントさんも表彰式のコメントが投信ブロガーに好評でしたので意見交換の機会を設けていただけると喜ぶブロガーは多いと思います。

2015年は初登場2位だった三井住友・DC全海外株式インデックスファンドも販売会社が楽天証券だけからSBI証券、カブドットコム証券まで広がったことで購入できる層が拡大。こちらは新興国株式を含めて1本で投資出来ることがポイントです。

2015年は3位に順位を落としたVTも根強いファンに支えられており、過去にV3ならず順位を落とした後に復活した経緯もあり、たわらノーロードと<購入・換金手数料なし>の殴り合いが激しかった場合に1位返り咲きも十分にあると思います。

いずれにしてもトリプルスコアをつけるまで票が集中した次の年だけに票が流れるのか、それともがっちり固定ファンの票として維持できるのか注目です。

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