三菱UFJ国際投信にベイリー・ギフォードインパクト投資ファンドの『2023年4-6月の運用状況とベイリー・ギフォード社 長期投資の視点』というレポートが公開されていました。
2023年4月〜6月における騰落率は下記の通りでした。
- ポジティブ・チェンジ +14.0%
- 参考指数 +15.7%
参考指数のMSCIオール・カントリー ワールドインデックス(配当込み・円ベース)に比較して1.7%負けています。
上位に寄与した会社と投資テーマは
- ショッピファイ(平等な社会・教育の実現)
- テスラ(環境・資源の保護)
- ヌー・ホールディングス(平等な社会・教育の実現)
- ASMLホールディングス(平等な社会・教育の実現)
- バンク・ラヤット・インドネシア(平等な社会・教育の実現)
下位に寄与した会社と投資テーマは
- モデルナ(医療・生活の質向上)
- イルミナ(医療・生活の質向上)
- ザルトリウス(医療・生活の質向上)
- ユミコア(環境・資源の保護)
- メルカドリブレ(平等な社会・教育)
でした。
ざっくりと平等な社会・教育のテーマが株価が上がって医療・生活の質向上では株価が下がったようです。
■ 新規組入
- ダイキン工業:エネルギー効率の高い暖房・換気・空調システムに置き換わることでCO2排出量削減に貢献し、競争上の優位があると考えての組入
■ 全売却
- テラドック・ヘルス:オンライン診療プラットフォームがコロナ禍において急拡大したものの、他社との競争激化による収益性低下への懸念や買収に関連した大規模な減損処理などで経営陣に対する信頼が低下
- ペロイン・インタラクティブ:デジタルフィットネスは長期的に成長し、同分野における牽引役となることを期待していたものの、コロナ禍において増加した家庭用フィットネスバイクの需要減速による悪化した財務改善に取りくむことで成長が鈍化する可能性があると判断
- NIBEインダストリエ:地中熱ヒートポンプは化石燃料からの転換と政策支援により成長が見込めるものの競争激化によって株価上昇余地が小さくなったため
■ 売買回転率と平均保有期間
- 売買回転率 15.8%
- 平均保有期間 6.3年
この四半期は新規組入と全売却が珍しく多くありましたが、売買回転率は低水準をキープ。平均保有期間も6年以上と長いままです。
ベイリー・ギフォード社の長期投資の視点というレポートでは投資先の強固なファンダメンダルズとベイリー・ギフォードが考える過去1年間の株価騰落率と今後3年間の予想売上高成長率がわかりやすくまとめられていました。
インパクトレポートやインパクト・カリキュレーターなど、本格的なインパクト投資ファンドだと思いますし、四半期レポートで詳細に運用状況を報告してくれるので安心して保有し続けられます。
これからもこのファンドは長期的に投資し続けたいと思います。