ひふみ投信(ひふみプラス)の7月のパフォーマンスが悪かったこともあり、ちょっとした話題になっているようです。
これまでもひふみ投信は最大で3ヶ月程度TOPIXに劣後した事がありましたし、特に騒ぎ立てる程の事でもないように思いますが、純資産額が増えたことによりファンドの性質が変わったのではないかという不安(とよくわからないけれども成績がいいらしいから買ってみたら思ったほどではなかった)が背景にあるのではないかと思います。
という事で、実際のところどうなのかデータで見てみました。
純資産流出入
カンブリア宮殿効果もさすがに1年以上たって落ち着きを見せ、しばらく純資産流入額が減少傾向にありましたが、全体としては6月から回復傾向にあります。ただし、直販のひふみ投信については7月の後半に流出が続き、月次流入額は9.6億円と直近では少ない数字になりました。
ただ、8月に入ってからはネット上の評判とは関係なくひふみ投信、プラスともに持ち直しています。
月次リターン
直近6ヶ月の月次リターンを見てみると配当込TOPIXに対して4勝2敗でした。今年の4月にも配当込TOPIXに大きく負けたのが記憶に新しいところですが、翌月にはしっかり巻き返していましたので少し長い目で見ると良いのではないかと思います。
ひふみ投信、プラスの日次の基準価額に一喜一憂する人はこれまでもいたのでしょうが、人数が増えたことで少し目立つようになったんだと思います。運用上そうした人が多いとやりにくさも出てくるでしょうけれども、純資産流入額を見たところ今のところは大丈夫そうです。
決算発表を控えた月は苦手としているというひふみ投信の特徴が7月も出ていました。
β
ちょっと気になるのはβです。ひふみ投信は比較的0.8くらいで推移していたのですが今年の2月から1.0近辺を推移するようになりました。組入銘柄がTOPIXと比較してどれくらい異なるかを表すアクティブシェアは相変わらず高いまま(7月末時点で89.6)ですが、直近のβの高さは気になるところです。
*ひふみ投信月次運用報告書(2018年7月度)より
マゼランファンドを目指すひふみ
昨年7月の記事ですが、ひふみはアメリカの代表的なアクティブファンドであるマゼランファンドを目指すという事を藤野さんが話しています。一般論として資産が増えすぎるとインデックスに類似したリターンになってしまうという事でなく、資産規模が増えてもこれならやっていけると藤野さんが考えているひふみの新戦略を受益者が信じられるかどうかでしょうね。