10月18日の日経新聞で世界の株式市場におけるESG投資の割合が3割に迫る事を報じていました。
日本でもGPIFがパッシブ運用の一部でESG投資を開始しましたが、製品データの改ざんが明らかになった神戸製鋼が含まれているなどESGインデックスが完全ではない事も明らかになっています。
公開情報を基に判断するESGインデックス
GPIFが採用したESGインデックスではESGスコアを企業の公開情報を元に算出しています。神戸製鋼のようにそもそも企業がウソをついていた場合にはそれを見破ることは出来ませんし、別の会社でPDFでデータを開示していたら検索に引っかからないので開示されていないとESG評価会社に判断された過去事例もあるそうです。
また、財務情報は四半期毎に開示されていますが非財務情報の開示は年に一度というところが多いためESGの取り組みに力を入れても評価されるまでに時間がかかるという問題もあります。
ESG銘柄は儲かる?
GPIFを始めとした年金基金がESG投資をすることでESG評価の高い企業にまとまった資金が入ってくるというのは間違ってはいないかもしれませんが、急激に入ってくるものでもありませんし、そもそもESG投資は流行やテーマといったものではありません。
個人投資家が個別銘柄に投資する際、短期的な利益を目指すのであればESGインデックス採用銘柄だからというのはさほど気にする必要はないように思います。
ESG投資の本丸はアクティブ投資
ESG投資は責任投資の発展系ですので、客観的なスコアで算出したインデックスではなく主観的な判断で選んだアクティブ運用こそが本丸なのではないかと思います。