GPIFがESG指数3つを採用、国内株式への3%に相当する1兆円規模で投資を開始したことが発表されています。
ESG総合指数としてFTSE Blossom Japan Index、MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズの2つが選ばれました。
いずれもESG評価の高い会社を選ぶものですが、2つの指数は相関性が薄いそうです。他にはMSCI日本株女性活躍指数も選ばれました。
基本的には長期目線でのリスク調整後リターンの向上を狙っているのと同時に公開情報を基にポジティブ評価で日本株式市場の底上げが目的となっています。
ESG投資というとかつてのSRI投資などを思い出して毛嫌いする人も多いのですが、行き過ぎた目先の利益優先主義にブレーキをかけて長期目線での企業活動や様々なステークホルダーへの利益も考慮するように促すものです。
ESG投資の目的がリスク調整後のリターンの安定に置いている今回の指数、持続可能な社会を作り出すためのインパクトはしっかり出せるのでしょうか?
インデックス化しようとするとどうしても総合点が高く時価総額も流動性もある大企業中心になってしまうのがイマイチなのですが、GPIFほどの巨額運用ともなるとある程度は仕方ない面もあると思います。
とはいえESG投資って考え方は未来志向のアクティブそのものだと思うのですが、指数化する事で過去に依存するパッシブ運用になってしまって本当にいいのかなって気はしますが…
あと、ESG指数って毎年どのくらいの銘柄が入れ替わるんでしょうね?それなりに銘柄数が絞り込まれているので結構変わるような心配も。
いずれにせよ、GPIFがESG投資に本腰を入れたことで企業年金など他でもESG投資を増やす動きに繋がるかもしれませんね。その際には是非とも持続可能な社会づくりに寄与するものであって欲しいものです。