いい投資探検日誌(from 八女)

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています。サステナブル投資家。2017年に新所沢から八女に移住しました。週末は一口馬主を楽しんでます。

野村インデックスファンド・先進国ESG株式に投資しました

ESG投資への目覚めでも書きましたが、野村アセットマネジメントのESGインデックスファンドに投資を始めました。

野村インデックスファンド・先進国ESG株式(愛称:Funds-i 先進国ESG株式)です。

このファンドはFTSE4GOOD Developed 100 Index(配当込み・円換算ベース)の動きを捉える投資成果を目指して運用されます。

マザーファンドの先進国ESG株式インデックスマザーファンドは2023年5月で19期目の運用を迎える長寿ファンドで、23年5月現在で113億円の純資産総額があります。野村証券では野村グローバルSRI100という名前で2004年5月から販売されていて、2004年7月には確定拠出年金向けファンドも設定されています。

かなり歴史あるESGインデックスファンドなのですが、2021年1月からは低コストインデックスファンドシリーズのFunds-iの仲間入りを果たし、ネット証券などでも手軽に買えるようになりました。

■ FTSE4GOOD Developed 100 Indexとは

FTSEが編集・計算・公表しているFTSE4Good Indexシリーズの一つで、世界の先進国(日本を含む)における企業で、FTSEのESG認定基準を満たすかどうか、および特定の産業に対する別基準からスクリーニングした結果で求められます。

※図は交付目論見書より抜粋

タバコの製造業者や国際的に規制が議論されている兵器の製造や兵器・武器システムの製造会社などはESG選定基準でスコアが高かろうと除外されます。

私としてはここが一番インデックスファンドに対してやって欲しい部分で、ネガティブ・スクリーニング部分だけでも大分満足します。

ネガティブ・スクリーニングの後、ESGスコアの高い企業を選んだのがFTSE4Good Developed Indexで、日本の企業でもよく、このインデックスに採用されたというのがプレスリリースされています。

先進国を対象としたFTSE Developed指数は2,145社で構成されていますが、FTSE4GOOD Developed指数の場合は1,122社に絞り込まれます。上位10銘柄の比率もFTSE Developedは19.45%ですが、FTSE4GOOD Developedの場合は26.52%に上がります。

更に、その中から時価総額上位100社を抜き出したのがFTSE4GOOD Developed 100 Indexで、上位10銘柄の比率は41.1%(23年7月末現在)までさらに増えます。

投資先は100社とはいえ上位10社で40%以上というのはなかなかの集中投資っぷりです。いいですね!こういうポートフォリオを持ちたかったんです。

※月次レポート(2023年7月末現在)より

上位10社を見ていると先進国インデックスの常連、テスラやメタ、ユナイテッド・ヘルス、JPモルガンが含まれていないのに気づきます。FTSEのインデックスはスコアが低い場合にポジションを下げるのではなく、投資対象から除外するのでこうした厳選されたポートフォリオが出来上がります。ユナイテッド・ヘルスは個人的に投資していて欲しかったんですが。

また、アメリカに71%も投資しちゃっていたり、業種もテック系にだいぶ偏ってます。満遍なく分散投資したい人というより、アメリカを重視しつつつも、アメリカだけというのは避けたいという方向けですね。

■ 過去の実績(リスク・リターン)は?

目論見書からリスクの定量的分析を抜き出しました。

 ※交付目論見書より

2018年1月~2022年12月までの間、月次で見るとリスクは先進国株インデックスより低く、リターンの平均は先進国株よりも高かったです。ただ、これは満遍なく分散されたポートフォリオに対して時価総額上位の会社に業種的にも偏ったポートフォリオで構成されているからで、この先どうなるかはわかりません。

たぶん、リターンが上になることも、下になることもあるはずです。

ESG投資は儲かるのか⁉的な記事をメディアは好みますが、そういう目線ではなくサステナブルな世界を作る上で遠慮願いたい企業を除いて、さらに大型株に偏ったポートフォリオに投資したいという人に向いているファンドだと思います。

ESGファンドってESG目線で悪い会社を除外したい、その上でESG目線でいい会社に投資したいから投資するのであって、より高いリターンを目指して投資するものではないと思います。

また、ESGファンドの中でも私が投資しているベイリー・ギフォード インパクト投資ファンドのようなアクティブファンドは投資テーマが偏りがちです。そうではないニュートラルなESGファンドを探した結果、このファンドに行きつきました。FTSE4GOOD Developed 100 Indexも偏ってはいるのですが、それは結果的に偏っているので意味合いが異なります。

これまでESG投資をするならアクティブファンドから選びたいと考えていましたが、ESGインデックスを使うのもいいかも。

そういう考えで、私はESG投資家になりました。