SOMPOアセットマネジメントが2021年末に運用を開始した超低コストアクティブファンド 『SOMPO123 先進国株式』の2023年上半期の運用状況報告書を読みました。
このファンド、後発ということでかなり振り切ったファンドです。
- 信託報酬は0.077%(税抜き0.07%)
- 日本を除く先進国から123社に分散投資
- 債券の信用格付けが低いBB格以下の会社は投資対象から除外
- 目論見書や運用報告書は印刷せず電子開示
- MSCIコクサイ・インデックスに±2%の変動幅を想定
信託報酬はアクティブファンドというのが信じられないくらい思い切った水準です。
ベンチマークを設定しないことでインデックス使用料を削減し、投資先会社数を減らすことで売買手数料を削減しています。
MSCIコクサイと比較して信用格付けが高い大型株に偏ったポートフォリオになっているため、上昇相場に弱く、下落相場に強い特性を持っているようです。
123社も組み入れ先があるにも関わらず、半期の運用状況説明資料で新規組み入れや全売却した会社についても言及されています。このあたりは頻繁に入れ替えが発生しないから出来ているという面もあるでしょうが、保有している側からするとありがたい情報ですね。
経営破綻したアメリカの金融機関や救済合併のクレディ・スイスへの持ち分が無かったことについても報告されており、並みのアクティブファンドよりもしっかりとした報告は好印象です。
なによりも全組み入れ先を半年に一回とはいえしっかり公開しているのはいいですね。全体版の運用報告書を見れば組み入れ先はわかるとはいえ、比率なんかはいちいち計算していられないですからね。
超低コスト運用にも関わらず、ここまで出来ているのは立派です。月次報告書は作る方も大変だと思いますので、四半期や半期報告書でよいので手厚い報告があるファンドがもっと増えて欲しいです。