東京・森と市庭が主催している「東京の森しごと」で間伐体験をしてきました。森の散歩、わさび田見学&収穫体験、素敵なツリーテラスでのランチ、間伐体験、奥多摩の食材を使った宴と盛りだくさんの一日でした。
奥多摩駅に集合してまずは東京・森と市庭の社有林を散策します。
こちらは間伐がされて地面まで光が差していて下草が生えている杉林です。
隣には間伐があまりされていない檜林がありますが、あまり光が届いていないこともあり下草がほとんど生えていません。
更に登っていくと奥多摩町が助成金を出して間伐されたエリアがありました。切るだけ損になるので林業家が間伐をしなくなった結果、下流域にとっても大雨の時に土砂が上流から流れ込んだり、木がよい状態で育っていないことに起因する問題が発生することから行政が補助金を出すことにしています。
しっかり手入れされた人工林はこんなに美しい森になります。
間伐された切り株から上を見上げるとぽっかり間が空いているのがわかります。だいたい、人工林の場合は周囲5mくらいの空きがあるといいそうです。
間伐をしても切った木に利用用途がないと麓まで下ろすだけでコスト負けしてしまいます。奥多摩では間伐材をチップにして町営の温泉、もえぎの湯のチップボイラーに使ったりしていますが、運ばれなかった木材はそのまま森の中に切り捨てられています。
間伐済エリアをさらに登っていくとわさび田がありました。奥多摩のわさびは有名で江戸時代は将軍家へ献上もしていたり、日本一の収穫量を誇る時代もあったそうです。林業家にとってわさびは副業として都合がよく、山仕事の帰りにわさび田で仕事をしていたそうです。
わさび田の持ち主さんのご厚意で1本収穫させていただきました。りっぱなわさびです。もじゃもじゃの根っこも茎もどこも食べられます。
散策が終え、少し下に降りてツリーテラスで昼食となりました。このツリーテラスもこの冬に東京・森と市庭さんのイベントで制作したものです。
ツリーハウスとか子どもの頃に憧れてました。ツリーテラスもいいですね!
絶景です!
お昼は奥多摩の食材をふんだんに使ったお弁当。参加者みんなで自己紹介したり建築系の方が多かったので国産材を使った取り組みなどについても話していました。
散歩してご飯も食べてまったりとしたところで午後はいよいよメインの間伐体験です。
間伐には皮剥き間伐と呼ばれる木の樹皮を向いて乾燥させることで木を枯れさせる方法があります。子ども達も参加した皮剥き間伐のエリアもありました。乾燥するまでだいたい2年かかるそうですが、水分が抜けているので切った木は女性でも担いで持ち歩ける!くらいになるそうです。
間伐体験は奥多摩山しごと会の方に教えていただきました。本当は間伐は木の生育が泊まる寒い時期やるそうですが、今回は特別にやらせていただきました。デモンストレーションの後、いよいよ2人一組で間伐を行います。
最初に曲がっていたり細かったり間伐する木を選びます。次に倒す方向を決めたら受け口と呼ばれる木が倒れる方向に向かって切り口を作ります。今回はノコギリで切りました。
受け口ができました。
次に倒れる方向をコントロールするためのロープをかけます。上にロープをあげるのはなかなか難しいです・・・
最後は受け口に向かって切っていきます。これを追い口と言います。完全に切ってしまうのはなく、ちょうつがいのようになるよう少し残します。
今回は木が密集したエリアだったので上の方で枝がひっかかり、倒すのに難儀しましたがようやく倒れました。倒れたら、枝も切り落とします。
枝を切り落としたら木を乾燥させるために皮を剥きます。
檜の皮はすーっとどこまでも剥けていきます。そして皮の下からはみずみずしい木肌が現れます。結構水分があって触るとぬれているのがわかるくらいです。こういうのを見ると木は生きているんだなあと実感します。なめてみるとまろやかな感じで小学生は甘いと表現したそうです。
バームクーヘン型の切り口の真ん中がしめっているのは水分が根から吸い上げられている証拠です。
間伐体験が終わった後はおくたま海沢ふれあい農園で小宴です。
午前中に収穫したわさびがいよいよ登場です。
野菜につけるディップに混ぜたり、鹿肉に乗せたり大活躍です。
奥多摩の鹿肉。待ってました!という感じです。またまた美味しくいただきました。16時にあがって電車で帰る予定が参加者同士で話が盛り上がりすぎて1時間延長になりました。
盛りだくさんの内容で楽しい一日でした。森の中で過ごすと精神的にもリフレッシュできますね。ありがとうございました!
1泊2日の東京の森くらしは10月31日〜11月1日にかけて、日帰りの東京の森しごとは今後も11月まで毎月開催されます。また行きます。
7月2日には東京の森toOFFICEと題したオフィスでの木材活用に関するセミナーもありますので興味を持たれた方はぜひ参加下さい。
【関連記事】