この週末に北海道の芽室町にある九神ファームめむろに行ってきました。結い2101の運用報告会でエフピコの特例子会社の活動事例として報告されていた場所です。九神ファームの見学レポートを始める前にまずはどんな事をしている場所なのかを運用報告会での報告をベースに紹介します。
エフピコ@北海道芽室町(九神ファームめむろ)の事例
エフピコは障がい者雇用率が16%です。既に全国にトレイの再生ラインを持ち、これ以上障がい者雇用を増やすのが難しい状況のため新たな取り組みを始めました。取引先の障がい者雇用を支援するのです。
愛媛県新居浜にクック・チャムというお総菜屋さんがあります。クックチャムでは障がい者雇用を増やしたいのと十勝平野に自社農場を持ちたいと考えていました。また、芽室町長はこの町で生まれ育った障がいのある子ども達の働く場を作りたいと考えていました。エフピコの特例子会社ダックス四国では両者をマッチングしました。
エフピコにとっても取引先の応援になり、結果的にクック・チャムが扱うトレイは全てエフピコ製に変わりました。取引先の応援だけでなく本業にもいい影響が出ています。
芽室町というのは十勝平野にある町でここに耕作放棄地はありません。なぜなら儲かるから。アメリカのような大規模農業が盛んで居酒屋での話題はどっかに土地余ってない?という感じです。
九神ファームめむろでは障碍者を14名雇用していますが、新しい工場が出来ることで雇用は20名に増える予定です。
3haの畑は十勝でいうと裏庭で何やってんの?という規模ですが、ここで障がい者が畑と採れた作物の加工まで行っています。加工を現地で行うことで利益を生み出せるようになっています。働いている人達は雑念がなく、今ではものすごいスピードでじゃがいもの皮をむき、カット、スチームしたものを四国や九州のクックチャムへ出荷しています。
お店ではポテトサラダとして店頭に並んでいますが、その他にもクックチャムでは新居浜に定食屋「ばぁばのお昼ごはん」もオープンしました。一人一人別に味噌汁作るこだわりようです。理由は一番野菜を取ってもらえる料理だから。ばぁばのお昼ご飯も障がい者、高齢者、若者が一緒になって働いているお店で繁盛しています。
九神ファームめむろでは今度リーダーになるからと障がい者手帳を返す人が出ます。障がい者が減るというのは画期的な事です。大手企業だと障がい者雇用の数を維持するのが目的になっている面もあるため、手帳を返上するなんてあり得ない事だと思いますが、本来はこういった自立を目指すことがあるべき姿です。
このようにエフピコでは本業で社会貢献を行っており、しかもそれを補助金、助成金無しで初年度から黒字化させています。鎌倉投信では本来どこに視点があるべきか、数字に表れにくいところもしっかり見ていきます。
九神ファームめむろの新工場見学に続きます
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