いい投資探検日誌(from 八女)

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています。2017年に所沢から八女に移住しました。

株式会社eumo 元鎌倉投信の新井和宏さんの新たな挑戦(第9回「結い2101」受益者総会より)

9月23日(土)、横浜の大さん橋ホールで第9回結い2101受益者総会が開催されました。

その中で8月15日付で鎌倉投信を退社された新井和宏さんが9月13日に設立した株式会社eumoの事業内容の説明がありました。

受益者総会で新井さんから発表された内容のメモを元に株式会社eumoの目指す姿を紹介します。

鎌倉投信で創業当初に掲げていたのは上場、非上場に関係なくいい会社に投資することでした。そういう大きいテーマを掲げてやってきましたが、その中で叶わなかったのが非上場株式への投資です。

現在、結い2101は上場していない会社6社に投資していますが、いずれも社債への投資です。投資信託のルール上は非上場の株式への投資もできることになっているものの、実際には個人投資家の保護を優先するため許されてきませんでした。 

IKEUCHI ORGANICという会社があります。赤ちゃんが口に含んでも大丈夫な安全なオーガニックのタオルやそれ以外もつくっている本当にピュアな会社です。

この会社は取引先の商社がつぶれて連鎖倒産した会社です。そして、金融排除を受けて銀行からの借り入れができないので鎌倉投信は投資していました。でも、それだけでは資金が足りずベンチャーキャピタルからも出資を受けていました。鎌倉投信では株式に出資できないからです。

ベンチャーキャピタルは上場を目的にして投資します。でも、私がIKEUCHI ORGANICに目標にして欲しいのは伊那食品工業のような年輪経営です。IKEUCHI ORGANICは純粋に製品をこだわるので原価率が高いのもベンチャーキャピタルとは合いません。

実はベンチャーキャピタルとの投資契約の期限が迫っていると相談がありました。6月に相談を受けた自分は決断しないといけないと思いました。回答期限は9月末です。

自分がやらない限りこの問題は解決しません。でも金融庁は鎌倉投信に籍を置いたまま他の会社をたててやるというのは利益相反の可能性があるため認めてもらえませんでした。他の方法も模索しましたが、結果的に8月15日に鎌倉投信を退任し、9月13日にeumoを創業しました。そして先週、ベンチャーキャピタルからIKEUCHI ORGANIC株式を買い取る宣言をしてきました。(投資事業)

株式会社eumoは共感資本社会の実現を目指して3つの事業に取り組みます

結い2101を10年続けてきてお金だけの支援では限界がありました。eumoでは人を育成し、ソーシャルベンチャーにいい人を送り込んでいきます。ベンチャー企業の社員をつくっていく教育システムがないといけないんです。ベンチャーはヒト、モノ、カネのすべてが足りていません。都市の人財と地方のベンチャーをつなげていきます。(教育事業)

お客様と一緒に共感を資本にすることにチャレンジし、みんなと一緒に共感資本社会を作っていくことをもっと実現していきたいと思います。

eumoではお客様にもっと鎌倉投信を楽しんでいただく、そういう金融的仕組みを準備しています。例えば来年の受益者総会で私と一緒に写真を撮るとポイントがもらえるとか・・・。そういった新しいポイントシステムをつくります。(プラットフォーム事業)

ベンチャーを支援するために、上場しなくてもいい仕組みを満載でつくりたいんです。

そして、最短で2020年9月に上場することを目指して既に動き始めています。
再来年の受益者総会には投資先の社長として壇上に立てるように頑張ります。

鎌倉投信社長の鎌田さんから新井さんにこれまでの感謝の気持ちのこもった写真集がプレゼントされました。

 

質疑応答:
Q.
今年の春の運用報告会でこれから10年かけて後任を育てていくという話があった。その後数ヶ月で辞めた件について受益者や投資先などに対してどういう気持ちを持っているか。

A.
自分もそう思っていました。当時は。でも、池内さんを支援するときに一番いい選択はこれだろうと思いました。

若い人を育成するのは鎌田や仕組みでなんとかなると。想定外だったのは私が本当は鎌倉投信に残る方法があるんじゃないかと思っていたのですが、利益相反になるという事で、一回鎌倉投信から離れないと二年後に上場して投資先になるいうのは叶わないとわかりました。鎌倉投信に残ったまま新会社での事業をしていては鎌倉投信との関係性が絶てていないと見られてしまうので、鎌倉投信を離れることにしました。

後任の育成は社員としてはできませんが、運用報告会に行ってお客様と同じ席からものを申すことはできます。皆さんにご心配をかけたことは申し訳ないと思っています。

結い2101が皆さんから必要とされる投資信託であり続けるよう、私もあきらめません。

 

株式会社eumo 会社概要(株式会社eumo  | Facebookより)

株式会社eumo(本社:東京港区、代表取締役社長:新井和宏 以下「当社」)は、持続的幸福(Eudaimonia)を追求する「共感資本社会の実現を目指す」という新領域の挑戦をかかげ、2018年9 月13 日に設立しました。

1. 会社設立の目的
近年、自然資本・人口減少理由等により、世界は経済成長から定常経済への転換期を迎えております。また、科学技術の指数関数的な進化により、我々人類の認識の範囲が急速に拡大しております。

これに伴い、これまでのあらゆる価値観もパラダイムシフトの様相を呈しており、物質と精神が高次にバランスされた、持続的幸福(ユーダイモニア)の獲得を価値とする新パラダイムに基づく文化、サービスの萌芽が世界各地で散見されるようになりました。

また、今日まで経済社会を牽引してきた企業経営に関しましても、ESG 投資や統合報告、ティール組織のトレンドに見られるように、新パラダイムへの適応が求められております。

これからの社会及び企業経営のコペルニクス的転回は、
・ 「株主の経済利益の最大化」から「全ステークホルダーの幸福の最大化」へ
・ 「金融資本主義社会」から「共感資本社会」へ
利益を生み出す源泉は、「人・モノ・カネ・情報」から、見えない「共感資本」へ。
この「共感資本社会」とは、政治経済のあらゆる生産活動がその対象者のユーダイモニア向上の為に行われる社会です。当社は、「共感資本社会」を実現するために、共感資本の可視化定量化及び、その増大を支援する社会インフラを創造するために設立することとなりました。

【主な事業】
(1) 共感資本社会実現のために活動する人財を育成する教育事業
一般社団法人ユーダイモニア研究所と共同開発した成人発達段階及び幸福度可視化定量化の研究成果を用いて、企業の副業人財を中心に地方でソーシャルビジネスを展開していく人財育成・派遣事業を行い出口のある教育事業を展開いたします。
・ 成人発達段階理論の教育カリキュラム
・ 八方よしの経営指導カリキュラム
・ オープンイノベーションスペースの運営

(2) 共感資本社会を担う企業への投資事業
ソーシャルビジネス(SV, 社会課題解決型事業)を中心に投資

(3) 共感資本社会の醸成に向けたプラットフォーム事業
・ 個人の成人発達段階や幸福度の可視化定量化を利用したサービスの開発・普及
・ 広域地域ポイントの開発・普及
・ 企業のステークホルダーバランスを評価する財務・非財務情報(CRV(corporateresonant value))開示サービス

2. 社名について
社名のeumo は、Eudaimonia(持続的幸福)の略で、「ユーモ」と読みます。
持続的幸福とは、自己実現や生きがいを感じることで得られる幸せであり、この会社に関わる人々に、持続的幸福に気づく機会を提供していきたいとの願いを込めています。

感想:

結い2101設定当初からお世話になってきた新井さんが退職し、新会社を作られると初めて聞いた際には遂にという気持ちとこのタイミングでか・・・という気持ちの両方ありました。

質疑応答でもありましたが、春の運用報告会で後任の育成にも今後は力を入れていくと話していた矢先の話だったからです。でも、受益者総会での説明を聞いて私も大好きな(タオルソムリエ資格まで取ってしまった)IKEUCHI ORGANICがそういう状況だったのであれば仕方ないかと思いました。

ソーシャル界隈で人材豊富な都市圏と違って地方のベンチャーは人手不足です。これは私自身が結い2101の投資先であるベンチャーの会社に転職して地方に移住してみて実感しています。働くところまでいければ最高ですが、そうでなくても一緒に共感資本社会を作っていく事ができれば、(そういった価値観を持つ人の)人生はより楽しくなるのではないでしょうか。

鎌倉投信が上場した企業への支援、eumoはベンチャーが上場しなくてもすむようにお互いの強みを持つ分野で頑張ってくれると社会に温かみが生まれるのではないかと思います。これからも鎌倉投信、eumo共々私に出来る事は全力で応援していきます。