いい投資探検日誌(from 八女)

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています。2017年に所沢から八女に移住しました。

ひふみ投信の誤解(2):ひふみ投信の上位投資銘柄に投資すれば儲かる?

ひふみ投信の上位投資銘柄に投資をすれば儲かるんじゃないか?という人や、実際に実践している人がいます。

私が投資を始めた2000年頃はフィデリティのファンドの上位銘柄を分析するのが流行りでした。

これは本当に有効な投資法なのでしょうか?

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ひふみ投信の上位銘柄に投資してすれば儲かる? 

この件について運用報告会で藤野さんが話していた内容です。

藤野:

ひふみ投信の上位銘柄で気に入った銘柄を買う人がよくいますが、あまりお薦めしません。個人の投資なので自由にしていただいていいのですが、上位だけでは結構ババを引くことも多いです。

全体の100銘柄で考えてポートフォリオを作っているので、その中でホームランを狙いにいって空振りすることもあります。組み合わせの妙で成り立っているんです。

上位にあるからかなり確度が高いのではなく、ホームラン、ヒット狙いを混ぜています。よく考えて投資してください。

ひふみ投信は中小型株式ファンド? 

これと似た誤解でひふみ投信は中小型株ファンドだというのもあります。確かに中小型株の運用をレオスは得意としていますし、実際にひふみ投信も中小型株が中心のポートフォリオです。

なぜ、中小型株中心のポートフォリオを組んでいるのでしょうか?

藤野:

インデックスファンドが値下げしてすごいとか話題になってますが、ゴミみたいな話だなと思ってます。インデックスファンドを否定はしませんが、すごく思うのはこれが米国株とかだと有効だけれども、日本株に関してはインデックス投資は有効でないと思っています。

TOPIX連動型は何に投資しているのかというと80%は上位100社と連動しています。大きな会社に相当ベットしているんです。そのクォリティが高いならインデックスファンドは良いと思います。アメリカは資本主義の国。日本もそうだけどアメリカの方がより徹底しています。

アメリカでは成績がよければ高い給料、だめならクビというので経営者が必死に業績をあげようとします。日本は頑張って成果を出してもそれほど給料は高くなく、頑張らなくても給料はそれほど変りません。そして社長の任期は多くの場合2期4年、たまに8年くらいと短い期間で後任にパスしています。

新しい事をすると芽が出るのに7年くらいかかりますが、成果が出るのは7年後だと自分の任期が終わっているのでやらなくなります。2期4年を無事に過ごそうとするとリスクを取るのはまずいという事になるんです。

そして問題があったら会社にずっと居座ることにします。アメリカでは爆弾はどんどん処理していきますが、もしそれが任期4年の世界だったらできるだけ蓋を開けない選択肢が有効になります。爆弾を玉手箱みたいに「これは開けないように。」と次期社長に申し送りするんです。

東芝の粉飾はその事例です。臭いものに蓋をしながらずっとやってきたのはそうやってリターンとリスクが明確でない状態だったからです。社長を退任した後も顧問とかで会社に居座ることで大改革しないでソフトにいく。それが日本の大企業の抱えている大きな問題です。

日本の資本主義はまずいよねってコラムで書いたらびっくりすることがありました。そうそうたる大企業で働く人達から「実はうちもやってます。」とたくさんのFacebookのメッセージが来たんです。これ、見ちゃやばいじゃん!

SECか日経ビジネスの記者さんにご連絡くださいと返信しました。大量のチクリがSECや日経BPに大量にあるみたいです。そう考えると恐ろしくて投資できません。もちろん全部の大企業がだめというわけではありません。

10年くらい前はリーダーシップのある経営者がいましたが、その後代替わりしました。いわゆる二世社長でぼんくらと呼ばれるような人です。そういう会社への投資をどうするかというと以前は売却していましたが、今は売却しない方が多くなりました。サラリーマンの優秀な経営者よりましだと思えるようになったからです。

彼らは2期4年で終わりません。ずっとオーナーとして会社にいる、その視点があるんです。優秀でも短い目線であれば害悪になります。まずはオーナー経営者に投資、次にそれほど優秀じゃなくても視野の長い二世やサラリーマン企業でも強いリーダーシップをとれる体制の会社に投資します。

今はTOPIX上位100社のクォリティが低すぎると思っています。インデックスといいつつ全体に投資していません。クォリティが高ければ投資できる案件だと思いますが、平均に全然投資できていないんです。

このようにTOPIX上位銘柄のクォリティが低いことが中小型株中心のポートフォリオになっている理由として話されています。

日本株のアクティブファンドはなぜインデックスに勝てないのか?

TOPIXの上位銘柄のクォリティが低いから日本株でインデックス投資はどうかと思うと言われても、じゃあ日本株のアクティブファンドはどうなんだ?というツッコミが入ると思います。

藤野:

でも、なんでアクティブはインデックスに勝てないの?と思う人がいると思います。確かに日本株でも多くのアクティブはインデックスに勝てていません。

日本ではファンドマネージャーが一般的に同質化していて、そこがアメリカやイギリスと違います。アメリカにはいろんなファンドマネージャーがいます。まず人種が違う。頭のいい人もノーベル賞レベルの理論を持っている経済学者もマーケットに参加する一方で高卒叩き上げの嗅覚を持った人、占いで投資してるような人もいて市場に多様性があるんです。

日本はほとんど多様性がありません。地域もアメリカは東海岸と西海岸では雰囲気が異なり、分散できますが日本の機関投資家の98%が東京にいます。そしてほとんどが男性。キャラクターでいうとマザコンぽい人が多いんです。マザコンじゃありません。マザコンぽいですよ。

有名校をママのいうとおり卒業した偏差値が高い人たち。その後銀行や証券会社に就職してファンドマネージャーとして配属されましたという人達にとっては大きな会社=いい会社という価値観があり、投資先もそこにシフトしてしまいます。

日本の他のアクティブファンドはそうした大きな会社という権威に投資するようになるので結果的にインデックスであってもアクティブであっても(投資先がほぼ同じなので)どちらも成果があがらないんです。むしろ手数料分アクティブがインデックスに負けてしまいます。

大企業=ダメな企業というわけでもない

ただ、ひふみ投信の運用においては大型株=ダメと一様に否定はしていません。実際にひふみ投信では大企業にも投資をしています。

藤野:

偏見をもたないことが大事です。大企業=ダメでなく、大企業であってもいい会社はあります。

偏見なく成長する会社=いい会社に投資すると成功する確率が高まります。ひふみ投信では成長する会社に100社投資します。すると何社も失敗します。失敗の嵐と言ってもいいくらいです。でも、成長する会社はものすごく成長するので全体だとそこそこのリターンを上げられます。

ちゃんと調査はしますが、めちゃくちゃ失敗して、ものすごく成功します。だいたい1銘柄1%くらいずつ保有して成長する会社のグループに投資していると考えています。

こうすると打率が高いよねという考え方です。

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