NIKKEI STYLEで窪田真之さんが『腕の良いファンドマネジャーの見分け方』という題のコラムを書かれています。
成績のよいファンドを事前に選ぶ事が出来たらそれに越したことはありません。このコラムでは 窪田さんが日本株のファンドマネージャーの腕を判断するときの観点について書かれていました。
5年の運用成績から相場への対応力を見る
窪田さんは最低3年、できれば5年の成績を見て大勝ちせずコンスタントによい成績を残しているファンドが腕の良いファンドマネージャーだと言っています。
株式市場には様々な流行廃りがあり、1年ではたまたま当たっただけかもしれませんしあまりそこに賭けすぎても流れが変わった時に置いていかれて大負けすることがあるかもしれません。
環境変化に応じて、相場の流れに逆らわず、柔軟にポートフォリオの中身を入れ替えていく、それこそがファンドマネジャーの腕だと思います。
これには私も同意します。特定のテーマに沿った株式に投資するファンドのように自分で相場のいいところで売買して利益を稼ぐタイプのファンドと異なり、じっくり腰を据えて投資しようと思ったらこういう派手ではないけれども着実な仕事をするファンドが好ましいです。
具体例を言っちゃうとひふみ投信(レオス・キャピタルワークス)の藤野英人さんなんかは環境変化に応じてポートフォリオを変幻自在に変えるファンドマネージャーです。
でも、ファンドマネージャーは誰なのか?
でも、この方法には問題も残ります。例えばモーニングスターなどでファンドの過去の成績を見てこれまでどんな成績だったのか確認したとします。
このような観点から腕の良い(と思われる)ファンドマネージャーを見つけた!という時にふとファンドマネージャーは誰なんだろう?と気づくのです。そして、これまで成績の良かったファンドマネージャーは今も運用しているんだろうか?というのも気になるところです。更に言うと将来、ファンドマネージャーが変わったら知りたいですよね?
日本のファンドでファンドマネージャーが誰なのか名前を出しているケースはあまりありません。ググると過去のセミナーのレポートなどでファンドマネージャーの名前がわかることもありますが、今はどうなのかわかりませんし、ファンドマネージャーが交代しても月次レポートや運用報告書で報告するファンドは殆どありません。
結局、腕の良いファンドマネージャーが運用しているであろうファンドを見つけても投資してよいのかどうか二の足を踏むことになります。
・・・という事でファンドマネージャーの顔が見える、誰が運用しているのか見えて、交代したらわかるファンドが私のポートフォリオの中心を占めることになりました。
成績のよいファンドを事前に選ぶ事ができるのか?
よく話題にのぼる命題ですが、こればっかりはどうなるか分からないと思います。どうなるかわからないけれども、そこは投資家がリスクを取って投資してみるしかないんじゃないでしょうか。
ちなみに腕のよいファンドマネージャーと成績のよいファンドは似て非なるものだと思います。