ひふみのあゆみを元に2月のひふみ投信を振り返ります。
月次リターン
ひふみ投信の2月のリターンは+4.83%でした。参考として配当込TOPIXが+7.71%、Russell/Nomura Mid/Smallが+6.60%でした。業種別騰落率を見るとその他金融、銀行業、証券・商品先物取引、鉄鋼、金属製品と主力大型株が強い月でした。
※東証の指数ラインナップ Russell/Nomura日本株インデックス
純資産流出入額
2月は4.55億円の純流入でした。営業日ベースでは流入が17営業日に対して流出が2営業日と引き続き安定的に資金が流入しています。
純資産総額はひふみ投信が188.56億円、ひふみ投信マザーファンドが408.22億円でした。ひふみ投信が46.2%を占めています。
基準価額・日次リスク
ひふみ投信の日次リスク(250日)は16.19%と落ち着きを取り戻しています。
株式・現金比率
ひふみ投信の株式比率は97.04%と前月からわずかに増加しました。投資銘柄は102と1銘柄減少しましたが、下位銘柄に薄く広く分散されています。
上位投資銘柄
久々にトラスコ中山、日本農薬がトップ10入り。消費関連や資本効率の改善が見込まれる銘柄としてヤマダ電機は約3年ぶりの組み入れだそうです。資本効率の改善が見込まれる銘柄の組み込みが進んでいましたが、ここにきて景況感に明るさが見られることから消費関連銘柄にも買いが入りました。
ひふみアカデミー
今月のナビゲーターは八尾さんでした。
- 2月相場のキーワードは3つの変化
- 一つ目は物色対象がころころと変わった。上旬は業績、中旬は円安、下旬は外国人が大型株を物色。潮目の変化を感じるが3月も変化がありそう。
- 二つ目は外国人が中旬から下旬にかけて買い越す一方、個人が小型株を大幅に売却している。
- 三つ目は企業側に積極的な株主還元策の発表が相次いだ。業績が悪くても株主還元で株価が上がる事があり、ヘッジファンドが苦労している。大塚家具のようなプロキシーファイトがこれから他でも出てくるのではないか
- サードポイントがファナックに株主提案をするなどアクティビズムが友好的な形で復権
- GPIFがESG投資の研究を始めている。経産省からも従業員の健康に配慮した会社についてのレポートを近く発表する予定。
- GPIFや国家共済組合連合会の買いは追い風だが政治スキャンダルには注意が必要
運用部の活動報告
栗岡:
出世魚に興味がある。イナダのように小さくて調理に手間のかかるが美味しい銘柄を見つけたい。
渡邊:
アドテクに興味がある。広告枠のリアルタイムビッティングされているが効果測定を含めて意味のある広告が表示されているのか。
蛭田:
TDネットで見ているとマネジメントの変更の多い月だった。リーダーシップの取れるリーダーか取材を通じて見極めたい。
八尾:
取材の中で資本効率を上げないといけないという危機感を感じていることを感じる。今まではわかっているけれどもやっていなかったのが、実行し始めている。
質疑応答
Q.ひふみ投信の残高が増えているが将来的な募集停止など考えているか?
A.急激に増えるのも減るのも運用にマイナスだが現在はコントロール出来ている水準。残高3000億円で運用が壊れたり流出が始まる傾向があるのでそこはチャレンジ
Q.原油安の影響は?
A.原油安はマーケットにとって過去のもの。空運業などにインパクトがあったが既に終わっている。
Q.オレオレ詐欺を防ぐような技術はないのか?
A.音声認識の会社で声のうわずりなどでアラートを出す研究している会社はある。