ひふみのあゆみを元に1月のひふみ投信を振り返ります。
月次リターン
ひふみ投信の1月のリターンは+1.15%でした。参考として配当込TOPIXが0.54%、Russell/Nomura Mid/Smallが+1.69%でした。年初にマーケットが急落した局面でTOPIXをリードしましたが後半の反転局面でTOPIXに追い抜かれ、最終日にぎりぎり抜き返した格好でした。
※東証の指数ラインナップ Russell/Nomura日本株インデックス
純資産流出入額
1月は4.06億円の純流入でした。営業日ベースでは流入が18営業日に対して流出が1営業日と12月に続いて安定的に資金が流入した1ヶ月でした。
純資産総額はひふみ投信が175.40億円、ひふみ投信マザーファンドが378.87億円でした。ひふみ投信が46.3%を占めています。
2月6日には栃木銀行がひふみプラスの取り扱いを開始しています。地銀でのひふみプラスの取り扱いが順調に増えており、ひふみ投信マザーファンドにおけるひふみ投信の占める割合は低下傾向にあります。
基準価額・日次リスク
ひふみ投信の日次リスク(250日)は18.76です。
株式・現金比率
ひふみ投信の株式比率は96.51%と前月からわずかに増加しました。投資銘柄も103銘柄のまま変化はありません。
上位投資銘柄
12月と比較して入れ替わりがあったのは8位のBEENOSのみで上位陣に大きな動きはありません。BEENOSには2年半くらい前から投資していて佐藤社長がアジアのビジネスに積極的に取り組んでいることを評価しています。今治の自営業者の家庭出身でリスクを取って挑戦する姿勢と海外への留学経験、ダボス会議へ参加していることもアジアの華僑や財閥系、成金いずれからも評価されているそうです。マーケットが膠着状態の時はこういった個別銘柄がいい働きをしてくれると話していました。
ひふみアカデミー
今月のナビゲーターは渡邊さんでした。先月インフルエンザで休んだ藤野さんも無事復活です。
- アベノミクスの今後について成功か失敗かいずれかに賭けているわけではないのでどちらでもよいと考えている
- アクティブな人とそうでない人の格差が生まれる方向へ
- インフレに向けた強い意識を感じる
- シェールオイルの井戸は元々半年程度の寿命なので半年後には受給も締まって原油安も落ち着くのではないか
- ユーラシアグループの2015年の10大リスクも参考に
- 今年はボラティリティの大きな激しい相場になると見ていて総合力で勝負したい
- レオスの大量保有報告書が注目されているが、ひふみ投信以外にも年金基金の運用なども行っており、レオスが買った(売った)=ひふみが買った(売った)という訳ではない。間違ったと思ったらすぐ売ってもいる。
日本証券新聞社のインタビュー記事も参考になると思います。
運用部の活動報告
栗岡:
ROEや株主還元など言われているが成長したいと考えている人に投資したい
配当や自社株買いは会社を変えない。どういう想いで経営し、どういう社会を作ろうとしているかに注目
蛭田:
1月は3月決算企業にとって公開情報を出すまで取材を受け付けないサイレント期間
スマートフォンの市場は二桁の伸びといいつつ中国メーカーが苦戦し始めたり変化が感じられる
川崎:
証券会社主催の舛添都知事の講演会に行った
2020年に向けて国際観光都市として英語対応と都市としてのブランド、インフラ整備に力を入れる他、日本橋を金融と創薬の中心地にしたいと考えていた
ひふみが大企業へ投資することへの補足
中小型株への投資が中心だったひふみ投信が大型株への投資に言及し始めたことについて過去の経緯を振り返ってみました。
これまでもアベノミクス初期など市場平均に置いていかれない為に投資することがありましたが、今回はROE革命等この先の展開を見越して投資を行っています。アナリストの川﨑さちえさんがレオスに入社したのも大型株への投資に向けた運用部の補強でした。
-
昨年9月のひふみアカデミーで『伊藤レポート』や『消滅可能性都市』と言ったキーワードで変化の兆しに触れています。竹田和平さんが小型株から大型株のポートフォリオに移ったのもこの頃でした。
- 昨年11月に開催された運用報告会でもひふみのポートフォリオに大企業が入り始めたことについて話していました。