ひふみのあゆみを元に4月のひふみ投信を振り返ります。
月次リターン
ひふみ投信の4月のリターンは-0.18%でした。参考として配当込TOPIXが+1.27%、Russell/Nomura Mid/Smallが+1.41%でした。3月に大きくインデックスに勝った分、今月は反動が出ましたね。
※配当込み株価指数の期間収益率(日本取引所グループ) Russell/Nomura日本株インデックス
純資産流出入額
流入:19営業日(95%) 流出:1営業日(5%)
カンブリア宮殿効果は4月も継続していてピークは越えたもののひふみ投信には36億円、ひふみプラスに138億円と大きな入金がありました。
純資産総額はひふみ投信が528億円、ひふみ投信マザーファンドが2,035億円でした。
ひふみ投信マザーファンドは遂に純資産残高が2,000億円を超えました。
基準価額・日次リスク
ひふみ投信の日次リスク(250日)は17.86%と引き続き減少傾向にあります。
株式・現金比率
株式比率は86.4%と微増しましたが、引き続き多めに持っています。
銘柄数は10銘柄増えて140、上位10銘柄の比率は先月と変わらず16.2%でした。
上位投資銘柄
4月はアマノと任天堂、小松製作所がトップ10入りしました。また、暫く組入1位だったあい ホールディングスが2位になりました。これはあい HDの株価が下がって東京センチュリーの株価が上がった事によるもので大きな意味は無いそうです。
任天堂はここ暫くスマホ向けゲームに押されていた据え置きゲーム機の人気が復活してきたものを評価したものでゼルダの伝説がめちゃくちゃ人気になっています。任天堂関連銘柄にも注目しているそうです。
アマノは中長期的な成長力が見込める他、業績の安定度があり、経営者が信頼できる点を評価しています。小松製作所は建機、大型株の比率を高くしたかったという事で上位に顔を出しています。
ひふみアカデミー
今月のナビゲーターはシニア・アナリストの八尾さんです。
- 4月は地政学リスクとアメリカの政策リスクで月中まで下がって、その後上がった。北朝鮮問題はまだ解決したわけでないが当面一触触発の状態ではなくなったと見られる。前半は大型株優位で後半が中小型株優位だった。
- 景況感をもやしの売上でも見ている。景気が悪くなりそうな時はスーパーでもやし売場が広がる傾向がある。他に豆腐や牛乳、逆指標としてはステーキや肉など。こういったものも総合的に判断する材料にしている。
- 賃金などは良くなっているのに消費が伸びないのは将来への不安がぬぐえないためではないか。
- 流通各社が値下げし始めている。コンビニも一部商品の値下げなどこれまで便利さを追求していたところから方針転換が見られる。
- ある会社の社長コメントで「これからは安くないと売れないのは当たり前だが、安くしすぎても沢山買ってくれなくなった。」一方で人件費は上昇しており、オペレーションの改善など企業の根源的な強さが明らかになっていくのではないかと見られる。
- 企業ガバナンスの話題ではスピンオフ税制の改正によってノン・コア事業を外部に出す事が促されるようになる。稼いでいる部門はしっかり評価されて稼いでいない部門は頑張るように。
- 株主総会シーズンに向けては取締役選任決議案の賛成率があまり効率的に経営していない会社の経営陣は下がる傾向に。そうした会社は配当をふやしたりしている。
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