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セゾン投信第9期運用報告会レポート(3):ポートフォリオマネージャー瀬下さんによる第9期運用報告

2月4日(木)、メディア・FP・取引先向けに麻布郵便局の隣にある日本郵便東京支社でセゾン投信の第9期運用報告会が行われました。

運用部ポートフォリオマネージャーの瀬下さんによる2つのファンドの運用報告についてレポートします。

【プログラム】
  • 日本郵便からの挨拶
  • 2015年を振り返って
  • セゾン投信のフィデューシャリーと成長戦略
  • 第9期運用報告 

ポートフォリオマネージャーの瀬下さんからファンドの運用状況について話がありました。
質疑応答では資産形成ファンドの組入ファンドの調査方法や入替方針、着目点などに関する質問が出てどういったファンドを目指しているのかよく理解出来ました。
また、運用報告書では交付運用報告書の要所に「ここをcheck!」というコラムが付いてたことでわかりやすさが向上しています。
他にもファンド・オブ・ファンズの宿命として組入ファンドを含めた全体の経費率は把握できないものだと諦めていましたが、今回からファンド全体の実質経費率が掲載されるようになりました。
これは賞賛すべき改善点です。

第9期運用報告
 セゾン投信運用部ポートフォリオマネージャー 瀬下哲雄さん

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド

参考資料:第9期交付運用報告書

第9期は途中まで上昇基調でしたが8月に起こったチャイナショックで大きく下落。
その後反発しましたが力強さを欠いたまま終わり、4期ぶりのマイナスリターンとなりました
(期中騰落率:-1.1%)

ベンチマークがないためMSCIオールカントリー・ワールド・インデックス(配当込)とバークレイズ・グローバル国債指数による合成指数(期中騰落率:-0.4%)と比較すると0.7%騰落率は低いのですが、ベンチマークに合わせるパッシブ運用というわけではないので気にしていません。

運用管理経費率は0.510%でした。
組入ファンドの運用管理経費率は0.217%、ファンド全体での実質的な運用管理経費率は0.727%です。

組入ファンドを機関投資家向けのシェアクラスに変更したことでコストが下がりました。

ファンドの回転率は約22%ですが、そのうち資金純流入によるものが18%を占めています。


セゾン資産形成の達人ファンド

参考資料:第9期交付運用報告書

第9期は株式市場全体(MSCIオールカントリー・ワールド・インデックス(配当込):-0.8%)では力強さを欠きましたが、投資先ファンドが良好なパフォーマンスを残した結果、プラスリターンで終えました(期中騰落率:+6.5%)

コムジェストヨーロッパファンド、米国オポチュニティファンド、スパークス長期厳選日本株ファンドが大きく上昇に寄与しました。

運用管理経費率は0.587%でした(信託報酬0.581%+その他費用0.006%)
組入ファンドの運用管理経費率は0.892%、ファンド全体での実質的な運用管理経費率は1.479%でした。

ファンドの回転率は約50%ですが資金流入によるものが37%、残りもファンド入替に伴うものが多くを占めます。

第9期は個別銘柄選択を重視し、よりよいと思われるファンドへ入替を行いました。
(T・ロウ米国大型バリュー株式ファンドを売却、アライアンス・バーンスタイン米国株式集中投資ファンドを組入)
ファンドを見る目線としては成長する企業の選択をより重視し、選別眼が薄かったファンドを売却しています。
また、これまで投資していなかった太平洋地域のカバーとしてスパークス・ワンアジア・厳選投資ファンドを組み入れました。
2015年6月以降、柔軟な資産配分を行うTMA長期投資ファンドへの新規投資は見送っています。

第10期(今期)に新しいファンドを組み入れる予定です。

質疑応答 

Q.
よりよいファンドに入れ替えたとありますが、新規ファンドはどのような目線で選んでいますか?

A.
組入ファンドは定量分析+投資方針を調べてており、ボトムアップで20銘柄程度に集中投資しているファンドを多く組み入れています。
将来の株価は予測できませんが企業の利益についてはある程度予測ができると考えており、ファンド組入企業の成長に注目しています。
組入企業の利益が上がることに対して精度が高いことを評価してファンドを選んでいます。

Q.
どのくらいのファンドを調べていますか?

A.
例えばアメリカ株の集中投資ファンドであればBloombergで見つかるファンドは全て(約250本)調べています。
基本的に公募から調べていて、よいものがあればそれの機関投資家向けのファンドを調べます。

Q.
新しいファンドは持ち込み案件で調べるのと自分で調べるののどちらですか?

A.
ファンドの入替については常に考えていますが、今回はたまたま売り込みがきっかけです。
T・ロウ米国大型バリューについて入替を考えていた時にちょうど持ち込みがあったのです。
あくまでも持ち込みはきっかけで運用会社からの持ち込みがなくても考えています。
今回組み入れたルクセンブルク籍のファンドは設定直後だったこともあり、自分で調べた時には見つからなかったのですが、同じ運用方針のファンドは10年以上のトラックレコードを持っています。
もともとWPスチュワートが運用していたのですがアライアンス・バーンスタインが2014年に買収して新しくファンドを組成しています。

Q.
既存のファンドのデューデリはどうしていますか

A.
月ベースではレポートを見ています。
四半期ベースでは運用会社から詳細レポートが送られてくるのでそれを見ています。
パフォーマンスよりも言っている事とやってることの差を確認しています。
国内籍のファンドについては直接顔を合わせて疑問点を質問したりもしています。

Q.
セゾン資産形成の達人ファンドの最終形はどんなものなのでしょうか?
また、組入ファンドは何本程度まで管理できますか?

A.
ファンドの規模にもよると思います
私見ですが、5年後の姿として考えているものと比較すると地域に関してはカバーが進んでいますが欧州小型株が足りていないと考えています。
まず地域で分けてその中でスタイルを合わせていきますが、新興国では例えばもう一つ東欧に投資するファンドなどは今後投資することがあるかもしれません。
いずれにしても今よりもいくつか増える程度ではないでしょうか。

集中投資のファンドは少なく、コスト的にも選択肢にのぼるファンドは少ないのです。
今年春に予定している入替でだいたい完成形かなと思います。

何本まで管理できるかという質問については組入ファンドのそれぞれの銘柄まで細かくチェックしているわけではなく、そんなに難しい話ではありません。
無闇に増やすことはありませんが、今がキツイという事もありません。

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