ひふみのあゆみを元に2月のひふみ投信を振り返ります。
2月16日にカンブリア宮殿でひふみ投信が取り上げられて以降、セミナーなども満席続きで直販のひふみ投信、外販のひふみプラスともに大きく資金が入ってきています。ただ、現金比率を増やしていることから自分で自分のポートフォリオを買い上がっているという程ではないように見ています。
月次リターン
ひふみ投信の2月のリターンは+3.44%でした。参考として配当込TOPIXが+0.94%、Russell/Nomura Mid/Smallは+1.75%でした。トランプ相場が一息ついた12月からひふみ投信がTOPIXに勝ち続けています。
※配当込み株価指数の機関収益率(日本取引所グループ) Russell/Nomura日本株インデックス
純資産流出入額
流入:18営業日(90%) 流出:2営業業日(10%)
カンブリア宮殿でひふみ投信・ひふみプラスが紹介されたこともあり、資金は明確に流入傾向に変わりました。10月から資金流出が続いていたひふみプラスも121億円の流入と一気に潮目が変わっています。テレビ効果は絶大ですね。
純資産総額はひふみ投信が403億円、ひふみ投信マザーファンドが1,417億円でした。
基準価額・日次リスク
ひふみ投信の日次リスク(250日)は安定した相場が続いている事もあり、18.93%と大きく下がりました。
株式・現金比率
株式比率は90.6%と減少しています。強気姿勢は崩していませんが、相場に天井感が感じられるようになり、少し控えめになっています。藤野さんが強気だったという12月末まではひふみプラスからの解約が多かったのは残念でした。
銘柄数は4銘柄減って126、上位10銘柄の比率は18.4%でした。
上位投資銘柄
2月は上位10銘柄のうちキユーピー、住友金属鉱山の2銘柄が入れ替わりました。
キユーピーはトランプさんが何をしても業績に影響の無い非トランプ銘柄。また、食品会社の中に会社の改革に取り組み業績が良くなっているところが出てきている。また、若い人を中心に家でご飯を食べる人が増えていて、見栄えのする料理をInstagramで自慢したい人向けに高級調味料が売れている。すぐに株価に影響があるとは限らないが1〜3年の中で期待している銘柄だそうです。
住友金属鉱山は銅の市況が堅調に推移していることから上位に組み入れています。
ひふみアカデミー
今月のナビゲーターはシニア・アナリストの栗岡さんです。カンブリア宮殿でひふみを知った方には是非個性豊かな運用部のメンバーの事も知って欲しいと思います。
- 2月も中堅・中小型株が引き続き強い相場だった。例年1〜3月は小型株が強いアノマリーがあるが2017年の相場にも現れているようだ。
- ひふみ投信マザーファンドの純資産総額は2月末で1400億円を超えて3月7日時点では1500億円も超えた。運用残高が増えることについて社長としての藤野はもっと増やして稼げと考えるがファンドマネージャーとしての藤野はもう増やさなくていいからと考え、自分の中でも葛藤している。これからどういう運用をしていい運用を続けるか腕の見せ所。
- 2017年は引き続き「地味できれいなおじさん銘柄」、「まじめなインターネッツ」に注目
- どうやって地味できれいなおじさん銘柄を探すかというと企業のウェブサイトを見て決算説明会資料を昨年と見比べてみると大きく改善されている企業にはその可能性がある。
- 働き方改革でヤマトHDが値上げ交渉を始めているが、プレミアムフライデーもそうだが今は残業や休日出勤についての話で仕事のやりがいなど根本なところまで掘り下げていない。ロボットなどによる生産性改革がくるが、逆に人材関連の価値も上がると考えている(アウトソーシング、ライク、ヒト・コミュニケーションズ)
- レオス・キャピタルワークスの創業精神は「資本市場を通じて社会に貢献する」こと。このことは全てにおいての行動原理になっている。
- 短期的な株価の変動は予測が極めて困難である、個別企業の株価と業績は長期的に一致すると信じている。業績のトレンドは熟達した専門性と経験、不断の努力でできる可能性があると考えている。
- キャッシュはほぼ0%から10%まで増やしており、ほんの少し警戒感を持っている状態。
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