鎌倉投信の受益者総会で講演をお聞きしたフェリシモの矢崎和彦社長の著書を読み終えました。
自分だけがしあわせになるためではなく、誰かがしあわせになるために行動する。それも消費という行動を通じて。
物量=豊かさだった20世紀型価値観とは違う新しい価値観がそこにはあるのではないかと思います。
フェリシモでは事業性×独創性×社会性の輪を育てようとしています。あくまでも本業で利益を出しながら社会貢献を。それもフェリシモらしいと思われるような独特なやり方で。
フェリシモらしさというコンセプトに共感した顧客が売り手であるフェリシモと一緒になって社会の役にたつプロジェクトに賛同したり、一緒になって商品を開発したりそこには売り手と買い手という壁はなくなり、一緒に楽しんでいる仲間意識が生まれているのではないでしょうか?
仲間意識に甘えすぎるのもよくありませんが、適度な仲間意識は事業の目的がずれてしまうことに警鐘を鳴らしてくれますし、強力な応援にもつながります。
事業は事業、社会貢献は社会貢献(CSR活動)を分断する会社が多くありますが、そういった社会貢献活動は業績が悪くなると止めてしまいます。本業の中に社会にも役に立つ要素を組み入れることで業績に関係なく社会性をもった事業を続けることができるようになります。
仮に、社会性を失った事業に転換した際には仲間意識を持っていた顧客が離れていってしまうでしょう。このような考え方はまだ主流にはなっていませんが、モノが溢れた世の中で心のスキマを埋めてくれるほっこりとした価値観として広まってくれるといいなと思います。
鎌倉投信・第4回「結い2101」受益者総会レポート(4)フェリシモ 矢崎和彦氏: "いい投資"探検日誌 from 新所沢(アサブロ版)
ともにしあわせになるしあわせ――フェリシモで生まれた暮らしと世の中を変える仕事
- 作者: 矢崎和彦
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2013/07/23
- メディア: 単行本
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