結いだより第73号でユーグレナが結い2101の投資先となったことが開示されました。
ユーグレナは動物と植物の性質を併せ持つミドリムシの大量培養に成功したベンチャー企業で健康食品事業の他、ミドリムシを使ったバイオ燃料の製造にも取り組んでいます。
事業内容的に上場して早い段階で鎌倉投信が投資していてもおかしくないと思っていたのですが、なぜ今投資したのでしょうか?
運用報告会でユーグレナへ投資に至った経緯が説明されていました。
ユーグレナについて
ミドリムシは植物なのに自由に動くことが出来る珍しい特徴を持っていてユーグレナではミドリムシを使った食品、バイオ燃料の研究開発をしています。
創業者の出雲さんは学生時代、お腹をすかした人が多いだろうとバングラデシュに訪問しましたが、意外にお腹を空かせている人は少なかった事を知りました。食べ物の量ではなく栄養バランスの問題だったのです。
バングラデシュではお米を食べているるので栄養素として炭水化物は十分にあるものの、タンパク質やミネラル・ビタミンが不足していました。
動物性と植物性両方の栄養素を持っていてバイオ燃料としても使うことが出来るミドリムシの大量培養に世界中の科学者が挑戦していましたが成功した人はいませんでした。ユーグレナではミドリムシの大量培養に世界で初めて成功しています。
しかもミドリムシは空気中の二酸化炭素を吸って育つのでバイオ燃料として燃やしてもCO2が増えないという特徴を持っています。
こうした世界の食糧事情や環境問題の改善を評価して投資しました。
なぜ今投資したのか?
ユーグレナはもともとバングラデシュのような貧しい人達の栄養改善のため、ミドリムシの大量培養を目指して創業しました。でも、なかなかそちらの方面には手を出さず、ニュースになるのはジェット燃料の製造を目指すといった話ばかりでした。
2014年にユーグレナ入りのクッキーをバングラデシュの子ども達へ贈るユーグレナ・GENKIプロジェクトを開始した他、2014年秋には雪国まいたけがバングラデシュでグラミンと合弁事業として行っていた緑豆栽培の事業を譲り受けました。(→グラミンユーグレナ)
社会性と経済性が両立し、出雲さんが言っていることとやっている事が一致したことで投資を決めています。
受益者総会にはユーグレナの出雲社長も登壇
9月10日(土)に横浜の大さん橋ホールで開催される受益者総会にはユーグレナの出雲社長も登壇を予定しています。他にも投資先の若手経営者が登壇を予定していてかなり豪華な会になりそうです。
ユーグレナに関するニュース
僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。――東大発バイオベンチャー「ユーグレナ」のとてつもない挑戦
- 作者: 出雲充
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2012/12/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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