いい投資探検日誌(from 八女)

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています。サステナブル投資家。2017年に新所沢から八女に移住しました。週末は一口馬主を楽しんでます。

鎌倉投信のいい会社訪問でピエトロに訪問しました

鎌倉投信の投資先を訪問するいい会社訪問。コロナ禍でオンライン開催が続いていましたが、現場に行くいい会社訪問が遂に再開されました。最初の訪問先はピエトロ。都合のよいことに福岡の会社です。福岡に移住してて良かった。

本社ビル1階のレストラン本店セントラーレが会場でした。本店訪問は初めてです。

講演と質疑応答からのメモ

イタリアンレストランからスタートしたピエトロ。まだスパゲッティといえばイタリアンのソースが当たり前の時代だった当初から和の食材とパスタを合わせるなど新しい食文化を作ることに取り組んできていました。

パスタがゆであがるのを待っていただく間にサラダを提供し、そのドレッシングも酸っぱい味しか無かった頃に創業者が酸っぱいのが苦手だったのでまろやかな味に仕上げたところ評判に。

買い物帰りの主婦がピエトロのレストランのドレッシングだと子どもが野菜を食べるので分けて欲しいと言われてワインの空き瓶に詰めて分けるように。そこから着想して百貨店でドレッシングを販売するようになった。

創業者から引き継いだものの一つが経営理念。経営理念に感謝という言葉が入っている会社はあまりない。小さいレストランから始まったからこその言葉。パスタもドレッシングも新しい食文化を作ったのがピエトロ。

レストランはお客様との出逢いの場として大切にしている。パスタソースもドレッシングもお客様との出会いの中から生まれた商品。直販のコールセンターも外注せず自社で対応している。

変化していくこともある。コロナで先の未来について社員みんなで出し合った結果88個の言葉になった。ピエトロビジョンとしてまとめているので見て欲しい(→ピエトロビジョン

ファンベースを経営に取り入れている。社長が取り入れたいと思っていたら社員から提案されて驚いた。社員からの声もあり、ファンベース経営に。ファンとの交流にも力を入れていて、交流イベントに社長がサプライズで参加することも。

 

ピエトロ創業の話やレストランを大事にしているとこと、また工場を大きな厨房と呼ぶところなど規模が大きくなっても小さい頃に大事にしていたところはそのままに拡大してきたんだなと感じました。

社員の方が会社を大好きなのが伝わってきましたし、だからこそファンベース経営が出来るんだと思います。まず社員が自分の会社が大好きでないとお客様をファンには出来ないですよね。

youtu.be

ドレッシングが出来るまでの工程をまとめた動画も見ましたが、寸胴で作り続けているのもすごいです。沢山作るために大型タンクにしないで寸胴を増やすという発想はなかなか出来ないですよね。レストランから始まってお客様に喜んで欲しいという想いがそのまま大きくなっているのを感じられる工場です。

玉ねぎを切ってからドレッシングになってボトリングされるまで15分というのも驚きました。賞味期限が短いのは加熱していないからという説明がありましたが、それにしても驚きです。

2年後には新工場も出来て、そちらでは工場見学も出来るようになるそうで楽しみです。

ピエトロに訪問してみて、気仙沼にある斉吉商店や鎌倉投信の投資先でもあるイケウチオーガニックを思い出す雰囲気でした。ファンを大切にしているし、働いている人も会社を大好きなあの雰囲気を、上場もしている大きな規模で出来ているのはすごいことだと思います。

年輪経営やファンベース経営など上場企業としては株主向けに難しい局面もあると思いますが、これからもそこはブレずに続けていって欲しいです。私も昨年からピエトロの株主になったのですが、ものすごく満足しました。