スパークス・アセット・マネジメントでは日本版スチュワードシップ・コードに基づいた対話型投資を行う「スパークス・日本株式スチュワードシップ・ファンド」を12月2日に設定・運用開始します。
日本版スチュワードシップ・コードとは機関投資家と企業とが「目的を持った対話」を通じて企業価値の向上や持続的な成長を促すことを目的とした制度で9月2日時点で160の機関投資家が受け入れを表明しています。(→受け入れを表明した機関投資家リスト)
スパークス・アセット・マネジメントも当然その中の1社でこのファンドでは対話を通じて企業価値を顕在化させるきっかけとなる可能性が高い企業へ投資することになります。
スパークスのスチュワードシップ・コードへの対応方針を見ると基本的には「マクロはミクロの集積である」という投資哲学に則り、投資先との対話を中心とするボトムアップ・アプローチに基づく投資活動を行うとあります。(一部クオンツモデルを利用した運用などは除外)
つまり、基本的にスパークスのファンドはわざわざこのファンドでなくてもスチュワードシップ・コードに則った運用がされるわけです。じゃあこのファンドの特徴は何?というと対話による改善効果が高い企業に投資するという点がこれまでのファンドとの違いになります。
参考資料のP19にあるモデルポートフォリオを見るとTOPIX配当込と比較してPERが割高、ROEは低い小型株が中心という内容でした。提言が効果を示さなかった場合にパフォーマンスが低下する一方、うまく効果を発揮した場合にはよいパフォーマンスを生み出す可能性があります。
日本版スチュワードシップ・コードまでテーマ型にしてしまうのかという気はしますが、運用報告や月次レポートなどで対話の内容などを知ることができると投資先の会社と共に歩む投資が実感できるのかもしれません。
このファンドに限らず日本版スチュワードシップ・コードに対応を表明した会社のファンドはすべからくそうして欲しいのですが・・・。
【追記】
スパークス・アセット・マネジメントさんに訪問してこのファンドについて意見交換させていただきました。→ スパークス・日本株式スチュワードシップ・ファンドを取材してきました