5月8日(木)にQUICKとJSIFの共催セミナー「ESGと統合報告」が開催されました。
日時:2014年5月8日(木) 18:30〜20:00
演目:ESGと統合報告
ESG情報サービスのご紹介(株式会社QUICKより)講師:井口讓二氏(ニッセイ・アセットマネジメント株式運用部担当部長)
会場:株式会社QUICKセミナールーム
ESG運用の現状や統合報告の注目ポイントなどが知りたくて参加してきました。
株式投資においてなぜESGに配慮するのか?という事に対して運用パフォーマンスが向上するからという事を話されていて、もやもやとした違和感を感じました。社会的責任投資も第四世代のESG投資へ入り、いよいよ株式投資における投資手法の一つとしてESGについても考慮しないと長期でのパフォーマンス向上は見込めないというような立ち位置になったのかなと。
ESG投資というのは見える価値(財務的情報)と見えない価値(非財務情報)に注目し、企業と対話をしていくという事でコモンズ30ファンドのようなものを指すのかなと思っていましたが、今回のセミナーを受講してますますその思いを強くしました。
ニッセイアセットでも2004年度から企業分析を長期的視点で行う手法としてESG要因を用いて非財務情報を分析することを行っているそうですが、実際に評価期間を長くとればとるほどESG評価の高い企業の方が売上高や利益率にプラスの傾向があるようです。
全産業で見るとガバナンスの影響が大きいもののセクターによっては社会性の影響が大きい場合があったり色々分析することで投資パフォーマンスにいい影響はありそうです。一方でその運用会社がどの程度の時間軸で投資を行っているかによってはESG要因を考慮に入れたとしても効果にばらつきが出そうなのは投資家側としても注意が必要だと思いました。
統合報告についても企業側が報告にストーリー性をもたせて長期的な視点で考え、報告してくれるようになると長期投資家にとって有効な資料になるのではないかと思いました。
最後になりますが、今週木曜日5月15日に開催されるJSIF連続セミナーは2003年12月の設定以来SRI・ジャパン・オープンの運用に携わっている三井住友信託銀行の向畑さんが同ファンドの運用哲学や運用手法についてお話されます。
SRIファンドの運用の実態を知ることができる貴重な機会ですのでご興味のある方はぜひ起こし下さい。私も後半で個人投資家が投資信託に求める情報開示というテーマで少しお話させていただいた後、向畑さんと対談、会場からの質疑応答という流れになっています。