いい投資探検日誌(from 八女)

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています。サステナブル投資家。2017年に新所沢から八女に移住しました。週末は一口馬主を楽しんでます。

株式投資の最初の一歩。そこから人生が変わる?/本日のスープ91皿目

2014年2月に始まった『本日のスープ 〜株式投資をめぐる三重奏〜』。91皿目はrennyさんからの寄稿です。

投資を通じて広がった世界へ飛び込むことに/本日のスープ89皿目

 

投資には人生を変える力がある/本日のスープ90皿目

 

m@さん、まろさんから投資が人生に影響を与える、人生を変える、というお話が語られましたが、やや趣は違いますが、私も同じような感覚を持っています。

 

私が株式投資の道を一歩踏み出したのは2003年。

 

学資保険に「ダメだ、こりゃ」と直感したのが、投資を始めたきっかけ/本日のスープ20皿目

 

こちらでも書きましたが、長男の誕生がきっかけでした。

その際、「少ない元手で、プロの手を借りて、分散投資ができる」ということで投資信託を、株式投資の道を進む手段として選びました。どんな投資信託が良いだろうか、という関心から情報収集を行った際に出会った一冊の本に、こんな投資信託の分類方法がありました。

 

 

「バンガード型」「バフェット型」

 

当時、バフェットのことは名前くらいは知っていたと思いますが、「バンガード」は生まれて初めて知る存在でした。この「バンガード」をキーワードに情報を集め始めたところ、フツーの個人投資家が長い時間軸で資産形成を目指すための商品が非常に少ないことが分かり、その中から「これは」と思うもの、それを使ってみた体験、経過をブログで発信するようになりました。

 

そのブログ発信が、投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year や インデックス投資ナイト 等のイベントに通じていき、その過程で沢山の皆さんと出会うことになりました。「コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ」もこうした出会いの中から生まれたものです。「よし!株式投資をやってみよう」と決意した際に、このような未来が待っているとは全く想像していませんでした。その意味では、当時、「バンガード」に相当するような運用会社や商品が日本国内では全く存在感が無かったから、私の身の回りで色んなことが起きたのでしょうね。

 

株式投資の道に一歩踏み出して14年以上が過ぎました。

環境は大きく変わり、フツーの個人投資家が長い時間軸で資産形成を目指すのに、投資信託の選択肢は豊富になり、非常に便利になりました。私の主な関心も、「バンガード型」やインデックスファンドから徐々に離れ、今は投資先を自分の価値観で選択する「バフェット型」に移ってきました。

 

死ぬまで株式投資家でありたい/本日のスープ49皿目

 

この気持ちから全然変わっていないので、これからも株式投資の道を踏みしめていくつもりです。この先どうなるか分かりませんが素晴らしい「何か」との出会いにワクワクしながら、株式投資のある人生を楽しんでいたい、そう思います。

 

renny @ rennyの備忘録


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私の株式投資、最大の『タラレバ』/本日のスープ 88皿目

2014年2月に始まった『本日のスープ 〜株式投資をめぐる三重奏〜』。88皿目はrennyさんからの寄稿です。

ここ3回、投資・資産運用の成功、成功体験についてそれぞれお話してきました。

 

 

私自身が今現在、「投資活動にたくさんの時間が費やされること無く、長期投資が生活の一部になっている状態。」になっているので、ボチボチ成功していると自己評価しています。では、「今に至るまで失敗や間違いを経験したか?」と問われると、どうでしょうか。具体的に思い当たることは・・・ありません。でも、「あの時こうしてたら、ああすれば、はあるか?」と問われると、ありますね。そこで今回は私自身の投資・資産運用での「タラレバ」についてお話してみようと思います。

 

私は1995年に社会人になりました。毎月お給料を頂くことになったわけです。自分の自由に使えるお金が増えました。しかし、資産形成という発想はゼロ。当時は何も考えていませんでした。とはいえ、新入社員当時、ネット証券もまだ存在していませんでしたし、今のようなコツコツ投資のインフラは全く無かったので仕方ないかな、とも思います。が、そんな私も2000年頃だったでしょうか、何がきっかけか忘れてしまいましたが、ネットで取引できる証券会社に口座を開設しました。まったく何も調べずに、投資信託を2つほど、ミニ株で個別の会社を2,3、気まぐれのように買ったような記憶があります。ただし、投資したのはその1度きりで継続的にコツコツ買い付けるという発想は一切持ち合わせていませんでした。

 

ここに最大の「タラレバ」があります。

 

この時期からコツコツと投資信託を継続して買い付けていれば、と。

 

結婚して2003年に長男が生まれて、そこから徐々に投資信託へのコツコツ投資を本格的にスタートしたのですが、それ以前は上で書いた気まぐれ投資をほんのちょっぴりやっただけ、貯金もごくごくわずか。実はものすごく消費(浪費?)していたんですよね、独身時代の私は。独身時代からほんのちょっぴりずつでもコツコツ投資で資産形成に取り組んでいればなあ、と強く思います。十数年のコツコツ投資の経過を振り返ると「タラレバ」は他にもいくつかあるのですが、この「もっと早く始めておけば。。。」に比べればどれもとても小さなものです。

 

 

ですから、特に若い人たちにはぜひ伝えたいんです。ごくごく小額からでも投資信託を無理なくコツコツ買い付けられる今のサービス(最近、投資信託の最低投資単位を100円にする、と某ネット証券の発表もありましたね)をもっともっと積極的に利用してみませんか、って。

 

。。。今、気づきました。。。

 

もっと早くからコツコツ投資信託を買っていれば、は大きな「タラレバ」ですが、実は、最大、一番の「タラレバ」ではありません!

株式投資をちょっぴり始めた後気まぐれで終わってしまったのは、何故だったかを考えてみたのです。

その理由は、

株式投資や資本市場についての基本的な理解を欠いていた、

腹の底から分かっていなかったからです。

 

社会人になって、株式会社に勤めて、何年か経っていたのに!!

ああ、恥ずかしい!!情けない!!

 

 

 株式投資における唯一絶対の策は、企業のオーナーとして、その企業の長期的成長の果実をシェアすることと心得、じっくり、そしてしっかりと優秀な経営者、企業を見つけて、その企業に長期投資することである。

 

 

 

最近出版された、スパークス・グループ社長の阿部修平さん著『暴落を買え!』のあとがきの一節です。こうした考え方にもっと早く出会っていれば、自分の身の丈の範囲でもっと早くコツコツ投資に取り組めただろうし、ひとたび投資を始めてもそれが気まぐれ投資にも終わらなかったはずです。私の最大、一番の「タラレバ」は、株式投資、資本市場について真っ当な知識、考え方をもっと早く体得していれば、でした。この真っ当な知識、考え方こそが、コツコツ投資、長期投資を実践する原動力の一つだと感じています。インフラが利便性良く整備されていても、株式投資、資本市場に対する真っ当な知識、考え方が私の中に無ければ、きっと今の状態にはなっていなかったことでしょう。

 

株式投資、資産運用に初めて関心を持った人には、何よりもまず最初に、株式投資、資本市場に対する真っ当な知識、考え方を体得することをお勧めします。

 

renny@rennyの備忘録


【バックナンバー】

「投資の成功体験」って?/本日のスープ85皿目

2014年2月に始まった『本日のスープ 〜株式投資をめぐる三重奏〜』。85皿目はrennyさんからの寄稿です。

前回( この3年をふりかえる/本日のスープ84皿目 )、

まろさんが「 投資信託にも新たな投資家が育つことを期待したい。 」

と締め括られていましたが、

その投資信託の新たな投資家にとって投資信託選びのご参考にしていただきたいのが、

 

投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 

 

です。

 

先日、このFund of the Year の2016年版が発表されたのですが、

そこには金融庁長官の森さんからメッセージが届けられました。

 

我が国の家計には、「投資の成功体験」が広く共有されていない。

その金融庁長官・ 森さんのメッセージにも、
平成28年事務年度 金融行政方針にも、見られる指摘です。

ところで、「投資の成功」とはどんなことなのでしょうか?

信用取引を使って大きく儲けることでしょうか。
ベンチャー企業に投資したら、あれよあれよと株価が騰がって・・

ということでしょうか。

確かにこれらも「投資の成功」かもしれません。
しかし、 こうした体験が広く共有されることを金融庁は期待しているのでし ょうか。

ここからは私の想像です。

金融庁が広く共有されて欲しい、

そう考えている「投資の成功」 とはちょっと違う感じがしますよね。

金融庁が広く共有されて欲しい、そう考えている「投資の成功」 とは、

無理の無い範囲で継続的に投資を行うことで、

いくらか地味でも資産形成が着実に進む

ということだと思います。別の言い方をすれば、

投資活動にたくさんの時間が費やされること無く、

長期投資が生活の一部になっている状態。

これが、金融庁が広く共有されて欲しい、

そう考えている「 投資の成功」なのではないか、と。

そうした価値観、基準をベースにすると、

私はボチボチ成功できた、 成功できていると感じています。

十数年、投資信託にコツコツ投資し続けることで、 地味ではありますが、

資産形成が着実に進んでいるからです。
また、その投資活動にあまり多くの時間を割くことはないけれど、

今の投資のスタイルが「生活の一部」になってもいるからです。

この成功に至った要因を考えてみると、

1.無理の無い範囲で投資額をコントロールしたこと
2.長い時間軸を持っていたこと
3.株式投資の可能性を信じていたこと

この3つが思い浮かびます。

いずれも大事だと思うのですが、一番大事だったのは3つ目。

 

株式投資の可能性を信じていたこと

 

です。

 

というのも、

リターンに一番貢献しているのは

「株式( の分散されたポートフォリオ)」だからです。

そこから考えると、これからの投資家に広く共有されるべきは、

株式投資の可能性」ではないか、と最近強く感じています。

「投資の成功体験」、m@さんのお考えはいかがでしょうか?

 

renny@rennyの備忘録


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