いい投資探検日誌(from 八女)

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています。サステナブル投資家。2017年に新所沢から八女に移住しました。週末は一口馬主を楽しんでます。

私の株式投資、最大の『タラレバ』/本日のスープ 88皿目

2014年2月に始まった『本日のスープ 〜株式投資をめぐる三重奏〜』。88皿目はrennyさんからの寄稿です。

ここ3回、投資・資産運用の成功、成功体験についてそれぞれお話してきました。

 

 

私自身が今現在、「投資活動にたくさんの時間が費やされること無く、長期投資が生活の一部になっている状態。」になっているので、ボチボチ成功していると自己評価しています。では、「今に至るまで失敗や間違いを経験したか?」と問われると、どうでしょうか。具体的に思い当たることは・・・ありません。でも、「あの時こうしてたら、ああすれば、はあるか?」と問われると、ありますね。そこで今回は私自身の投資・資産運用での「タラレバ」についてお話してみようと思います。

 

私は1995年に社会人になりました。毎月お給料を頂くことになったわけです。自分の自由に使えるお金が増えました。しかし、資産形成という発想はゼロ。当時は何も考えていませんでした。とはいえ、新入社員当時、ネット証券もまだ存在していませんでしたし、今のようなコツコツ投資のインフラは全く無かったので仕方ないかな、とも思います。が、そんな私も2000年頃だったでしょうか、何がきっかけか忘れてしまいましたが、ネットで取引できる証券会社に口座を開設しました。まったく何も調べずに、投資信託を2つほど、ミニ株で個別の会社を2,3、気まぐれのように買ったような記憶があります。ただし、投資したのはその1度きりで継続的にコツコツ買い付けるという発想は一切持ち合わせていませんでした。

 

ここに最大の「タラレバ」があります。

 

この時期からコツコツと投資信託を継続して買い付けていれば、と。

 

結婚して2003年に長男が生まれて、そこから徐々に投資信託へのコツコツ投資を本格的にスタートしたのですが、それ以前は上で書いた気まぐれ投資をほんのちょっぴりやっただけ、貯金もごくごくわずか。実はものすごく消費(浪費?)していたんですよね、独身時代の私は。独身時代からほんのちょっぴりずつでもコツコツ投資で資産形成に取り組んでいればなあ、と強く思います。十数年のコツコツ投資の経過を振り返ると「タラレバ」は他にもいくつかあるのですが、この「もっと早く始めておけば。。。」に比べればどれもとても小さなものです。

 

 

ですから、特に若い人たちにはぜひ伝えたいんです。ごくごく小額からでも投資信託を無理なくコツコツ買い付けられる今のサービス(最近、投資信託の最低投資単位を100円にする、と某ネット証券の発表もありましたね)をもっともっと積極的に利用してみませんか、って。

 

。。。今、気づきました。。。

 

もっと早くからコツコツ投資信託を買っていれば、は大きな「タラレバ」ですが、実は、最大、一番の「タラレバ」ではありません!

株式投資をちょっぴり始めた後気まぐれで終わってしまったのは、何故だったかを考えてみたのです。

その理由は、

株式投資や資本市場についての基本的な理解を欠いていた、

腹の底から分かっていなかったからです。

 

社会人になって、株式会社に勤めて、何年か経っていたのに!!

ああ、恥ずかしい!!情けない!!

 

 

 株式投資における唯一絶対の策は、企業のオーナーとして、その企業の長期的成長の果実をシェアすることと心得、じっくり、そしてしっかりと優秀な経営者、企業を見つけて、その企業に長期投資することである。

 

 

 

最近出版された、スパークス・グループ社長の阿部修平さん著『暴落を買え!』のあとがきの一節です。こうした考え方にもっと早く出会っていれば、自分の身の丈の範囲でもっと早くコツコツ投資に取り組めただろうし、ひとたび投資を始めてもそれが気まぐれ投資にも終わらなかったはずです。私の最大、一番の「タラレバ」は、株式投資、資本市場について真っ当な知識、考え方をもっと早く体得していれば、でした。この真っ当な知識、考え方こそが、コツコツ投資、長期投資を実践する原動力の一つだと感じています。インフラが利便性良く整備されていても、株式投資、資本市場に対する真っ当な知識、考え方が私の中に無ければ、きっと今の状態にはなっていなかったことでしょう。

 

株式投資、資産運用に初めて関心を持った人には、何よりもまず最初に、株式投資、資本市場に対する真っ当な知識、考え方を体得することをお勧めします。

 

renny@rennyの備忘録


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