"いい投資"探検日誌 from 新所沢

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています

草食投資隊@秋田レポート(4) 2日目 ドチャベン×草食投資隊セミナー 長期投資 資産形成について考える

草食投資隊@秋田セミナーの第二部は草食投資隊が長期投資・資産形成について考えるというお題です。草快塾形式に最初に3人から話があって、その後周りの4〜5人でグループになり、長期投資をはじめたきっかけについて話しました。

草食投資隊セミナー
 "長期の資産形成と秋田の未来を考える"

日時:2014年7月5日(土) 11:00〜15:00
場所:五城目町地域活性化支援センター
講師:コモンズ投信会長 渋澤健氏
   セゾン投信社長 中野晴啓氏
   レオス・キャピタルワークス 藤野英人氏

2時間め:長期投資・資産形成について考える

藤野:

長期ってどのくらいですか?と聞かれますが私たちの考える長期とは死ぬまでずっとです。じゃいつお金は戻ってくるのか?というと必要になった時に戻せばいいのではという事です。

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この仕事を始めてから25年になりますが、最初に野村アセットマネジメントに入社した時、友人からは株屋に入ったんだね、ギャンブルの会社なんだねと言われましたが心外でした。これは25年たっても大きく状況は変っていません。

皆さんの中にも投資=ギャンブルと思っている人が多いのではないでしょうか?
投資とはエネルギーを投入して未来からのお返しを得ることであり、儲かったかどうかというだけの幅の狭いものではありません。
今日のこの場もある意味投資と言えます。皆さんの時間や交通費、他の機会や可能性を捨ててここに来ていて、いろいろな人生の可能性の中で私たちの話を聞きに来てくれたからです。

私たちも何らかのものを達成したいという思いがあります。
熱意、情熱、時間、何らかのの気付き、視点が得られるのがリターンになります。

未来からのお返しを得る事という事で考えてみましょう。
パンの工場を20億円で作るとします。でも、パンの工場はお金だけがあればできるのでしょうか?

ほとんどの場合、お金だけではできません。パンを作るにはパン作りの知識も必要になりますし、一緒に作ってくれる仲間も必要です。技術者として工場には工場長が必要ですし、出来上がったパンを売るための人も必要です。

こう考えるとお金だけがあってもできる事は少ないことに気づきます。
投資とはお金があってもできないことが多いのです。

株式投資もお金があればできるのか?というと、継続的に成績を残す為には努力や経験などが必要になり、簡単な事ではありませんし、お金でお金を解決するものでもありません。

私は日本企業に投資をしていますが、株ってどういう時に上がって下がるのか?皆さんどうお考えですか?株価とは実態はなくて儚いものだと思っていませんか?
株価は短期的には海外で何かあっても下がりますが、長期的にはとてもシンプルな動機で動きます。

それは利益です。会社の利益の伸び率、営業利益と株価の相関は1に近づき、上場しているほとんどの会社について同じように言えます。そこで、私たちは色んな会社を見て成長するのかどうかを見ていて、日経平均が上がるか下がるかにはあまり興味がありません。

企業がお客様の支持を集めて売り上げが増えると成長します。短期的な人にとって株式市場はギャンブルですが、半年、1年、3年、5年と長期になってくると営業利益の成長と同じようになるのが確実と思っています。

投資をギャンブルにしないという事を心がけていて、社内事情にではなくお客様の声に耳を傾けるようにしています。

渋澤:

午後は体重順という事でヘビー級の藤野さんに続いてミドル級ということで・・・。
長期投資とは現代から未来への旅と言えると思います。

旅に出るか出ないかは皆さん次第ですが、未来について一直線に線を引く傾向があるのではないかと思います。

例えばバブルの頃はそのまま一直線に日本経済がよくなると思って、最近はアベノミクスで元気が出ているとはいえ、バブル崩壊後は悪い方へ一直線と考えていないでしょうか?

アメリカの有名な作家マークトウェインの言葉で「歴史は繰り返さないが韻を踏む」というのがあります。

1870年~1900年 明治維新によりそれまでの常識を破壊した時代
1900年~1930年 日露戦争により世界の舞台に躍り出た繁栄の時代
1930年~1960年 戦争によるこれまでの常識の破壊
1960年~1990年 高度成長の30年
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このように一直線ではなく30年サイクルの破壊と繁栄がリズム感をもって繰り返されています。
1990年のバブル崩壊以降の失われた10年とも20年とも呼ばれている期間もそうです。
30年周期で考えると2020年に新しい時代を迎える事になりますが、ちょうど2020年に東京オリンピックが開催されます。1964年にも東京オリンピックが開催されました。

時代の転換点では世代交代が起こっています。
今の時代で成功して乗り切る世代は団塊の世代です。彼らは人数が多く投票にも行くので世の中の中心であり、日本の家計の68%は高齢者が持っています。

しかし、今後団塊の世代が減って職場の人数も徐々に減っていと2020年~2040年にかけてはアラフォーと呼ばれる団塊ジュニア世代の人口が多くなってきます。
上の世代は逃げ切れたので現状維持で良かったですが、40代は初めて日本で成人として成長を体験していない世代になります。現状維持では停滞しかない中でどうやって持続性をもたせるか?

先ほど設備投資のような話がありましたが、それも未来のためにすることであり、未来にすることではありません。

一個人の投資も同じです。
いつからはじめたらいいんですか?と聞かれますが、今ではなく未来に始めると時間が短くなる可能性があります。

お金はコモンズ投信の場合毎月3000円から始めることができますので大金持ちじゃなくても積立投資はできるのです。

時間は平等な資源で必ずみんな毎日1日分寿命が減ります。時間的価値は金融の根っこなのですが、一般的にそこは語られません。短いよりも長い方が価値があり、細く生きるのと太く生きるのでは太く生きる方が価値があります。

20-30代は外資金融に勤めていました。今は長期投資の仕事で日本全国を話していますがそのきっかけになったのが2000年に39歳で子どもが生まれた事でした。

私の場合、子どもを通じて時間の旅に出ることになり、子どもが親が築いた枠を出る時の応援資金を作りたいと考えました。そこで、銀行口座を作って子どもの為の積立投資をはじめました。

その後、自分のためにも積立投資を始め、今では子ども3人と自分の4人分の積立をしています。妻だけはやっていないので「自分は?」と聞かれたときには「僕と一緒のようなものだからさ」と答えています。

下がっても気にならないのが積立投資の強さで一括で買うとその後の値段が上がったか下がったかだけで損益が決まりますが、積立の場合は経過によって結果が変わってきます。

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未来は一直線ではこず、リズム感をもってやってくる事を考えると積立投資は手に汗をかかない方法だと思います。

そうして続けると結構積み上がったなというのが現在で日経225でも同じような効果があります。中野さんは止めないでくださいと言いますが。

中野:
三人目になるとちょうど体重も半分くらいになります。
長期投資について結論からすると長期投資を始めて欲しいと思っています。
ただ、ここでは我々のファンドを買ってねという話はしません。

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(会場へ質問)投資している人は?

ほとんどですね?

(会場へ質問)それでは長期投資をしているという人は?

少し減りましたね。

お金を動かして欲しいと思っています。今月末に新書を出すので皆さんにも買ってほしいのですが、タイトルは『預金バカ』というものです。

預金バカ 賢い人は銀行預金をやめている (講談社+α新書)

預金バカ 賢い人は銀行預金をやめている (講談社+α新書)

 

預金は日本人全員が持っているDNAで幼い頃からあたりまえのように預金をしていました。

例えばお年玉を取り上げられてお母さんが大事にしておくからと預金されたりしませんでしたか?残念ながらお母さんが大事にと言っていたその常識が通用しなくなりました。
預金は現在2兆円あると言われています。
自分の県の銀行に預金したとしても大事なお金がその後どういう風に流れていくか考えることはありません。
銀行の仕事を改めて考えて欲しいと思います。銀行の仕事とは民間からお金を預かって融資する、経済の中に働きに出すという事です。

では今、果たしている役割はどうでしょうか?データがないので平均的な話をしますが、100のうち40%くらいが地元の県、残りは東京支店にいって大企業向けの融資になりますがそれでも30%くらいが余っています。

地元で集めたお金は東京で働かせるのではなく、地元で働かして欲しいと思います。さらに余ったお金は銀行全体で2百数十兆円あり、どの銀行も最終的には国債を購入しています。

これは銀行の立場では他のことができないように免許で制限されているために、銀行はラーメン屋など他のことができないのです。そうすると国債を買うしかなくなり、霞ヶ関が吸い上げたお金は何に使われているのかというと国が使う事になります。国のお金の使い道にみんな納得しているかというと納得していないと思います。

効率的に価値を生む民間に対して、国が国の都合で使うので世の中に富を生みださないのです。

大館能代空港というのがありますが、1日2便しかありません。
本当に必要ですか?高速道路もあれば便利ですが不採算だとしても必要でしょうか?
秋田市内に立派な県立美術館もありますが、ああいうのも民間では作りません。不採算にへのかっぱだから作れるのです。ダラダラとだめになっていった理由は僕らにあります。

官僚のシメシメを演出しちゃってた、そこからの意識改革をして欲しいと思います。

預金金利はほとんどない中でいじわるでなく海外の人から不思議に思われ、870兆円の預金がゼロ金利でいる姿を見てお金の失業と言われています。

新しいお金を生み出すのが銀行の役割のひとつで今日より明日、お金が富を生むはずが新たな富を生むことをやめちゃったのにそれに対して怒っている人はいません。
みんな現状にあきらめちゃっていて、秋銀に石を投げる人はいません。そこを意識して欲しいと思います。預金は自分の意思で自由にできるもので生活者が自分の意思として行動できるのです。

このままではどんどんだめになっていきますが、意識がちょっと変るだけで止めることができます。他人ごとではありません。経済活動に参加してすてきな会社を支えるようにしましょう。

価格しか会話しない縦の動きにしか注目しないのは投資ではありません。
値段は確かに動きますし、彼らは投資といいますが値動きから利益を生み出そうとする短期売買だと誰かが儲かった分誰かが損をする仕組みです。そういったゼロサムは品がないからやめようと。

堂々と長期投資をしていても経済がよくなるのは決まっています。
ちょっとずつでも動かすことを続けることが大切です。
草食投資隊もやっとうねりになってきました。

 

中野さんのお話の後は20分くらいグループディスカッションを行いました。お題は『なぜ長期投資をはじめたか?なにをきっかけに始めたか。』です。

各グループからの発表では様々な声があがりました。

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自分たちのグループでは長期投資をしていないという人がどうしたら長期投資をしようと思うのか?という質問があったので妖怪ふぁんどを例にお金の生かされ方が目に見えるとこうやって使って欲しいという風になりやすいのでは?という話をしました。

大学時代にニュージーランドドル預金していて、卒業してからそれを資金にニュージーランドに行ってその後起業された方もいて、これまでは起業にあたって借金もしないし投資もされないという気持ちでいたけれども、今日の話を聞いて投資を受けるというのもいいかもしれないという感想を持ったというのも印象的でした。

投資をする方もされる方も投資に対するイメージが変わってくれると嬉しいです。

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