"いい投資"探検日誌 from 新所沢

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マイクロファイナンスフォーラム2013レポート(1) 第一部講演 慎泰俊氏

11月24日(日)にNPO法人Living in Peaceのマイクロファイナンスフォーラム2013が開催されました。

開催日時:2013年11月24日(日) 14:30〜18:00

場  所:日本財団ビル

 第一部 マイクロファイナンス貧困削減ファンドが実現したこと

 第二部 少額投資による資金調達の状況

 第三部 新しい資金調達手法としてのクラウドファンディング

 フォーラムの様子を私のメモを元にレポートします。まずはLIPの代表 慎泰俊さんの講演からです。

第一部 講演「マイクロファイナンス貧困削減ファンドが実現したこと」

 慎 泰俊氏 NPO法人Living in Peace代表

Living in Peaceは「すべての人にチャンスを」という活動をしています。

 

自身がお金のことで苦労していました。他人からはお金持ちの家に生まれたように見えるようですが、違います(笑)。四人兄弟の家庭に生まれて、あと一週間で100万円用意しないと大学院に行けないというような経験もしました。

 

うちの父は他人には頭を下げない人だったのですが、その父がある日100万円を用立てて来てくれました。きっと誰か親戚に頭を下げてお金を用意してくれたんだと思います。そのおかげで大学院に行くことができ、モルガンスタンレーに入社することもできました。

 

ちょうどサブプライムローンが破綻する前という時期も良かったのだと思いますが、金融へのアクセスは大切なことだと思っていました。

 

それまでも先輩にいじめられた経験もありましたが生まれによって差別されることは嫌でした。

 

20代は投資ファンドで働きながらパートタイムのNPOを作って活動をしていました。活動は盛んで一日100通くらいのメールが行き交っています。マイクロファイナンスの他に児童養護施設の支援も行っています。

 

マイクロファイナンスは小さな金融サービスのことでローン以外はあまり成功例がありませんが預金や保険なども含んだ全般のことを指します。

 

よくサラ金とマイクロファイナンス(クレジット)が比較されますが、サラ金は普段はなにもせず、お金を返さないと取り立てをしますが、マイクロクレジットの場合は普段からミーティングを通じて貸した人と借りた人がコミュニケーションを取っています。

 

お金を返せないということは恥ずかしいことで村にいずらいという人間関係が担保になっています。村社会が強い場所においては村にいられないというのは死活問題なのです。

 

マイクロクレジットではだいたい100万円くらいまでの少額のお金を貸しています。東ヨーロッパではもう少し金額が大きくなりますが、金利30%で97%の返済率というのが一般的な形で、マイクロクレジットが生まれる前は年利200〜300%のインフォーマルな金貸しからお金を借りるしかなかった為、貸し倒れ率も高いものでした。

 

世界を見ると金融へアクセスができない国がたくさんあることに気づかされます。地球上の約半分の国では金融サービスが隅々まで行き届いていません。

 

日本にいる自分になにができるか考えて、日本初のマイクロファイナンス機関への投資ファンドを作りました。多くの日本人からお金を集めて現地の人がお金を返す仕組みでこれまでに約2億円を集めています。

 

Living in Peaceでは案件発掘から調査分析、条件交渉・契約締結、そしてファンドが始まったあとのモニタリングをしています。

 

モニタリングは大切でしっかりすることで現地の職員とも信頼関係が生まれて危ないこともわかるようになりました。あるマイクロファイナンス機関ではCEOがお金を使い込んでいるというような事も職員から連絡を受けて現地に行って状況を把握するようなこともありました。

 

ファンドの開始から3年たってしっかりお金が返ってきました。

 

これを弾みにマイクロファイナンス機関の資金調達に弾みをつけていければと思います。

 

【感想】

第一部の講演ではLIPの代表である慎さんが最初にマイクロファイナンスファンドを始めたきっかけについて話されました。日本にいると金融サービスを受けることができるのは当たり前に感じますが、世界の約半分の国では金融サービスが行き届いていません。

 

そのため、日々の生活以外の冠婚葬祭などで使うお金を安全なところに預けておくこともできなければまとまった買い物をする時にお金を借りようとするとヤミ金のようなインフォーマルなところから借りる必要があるのです。

 

施すのではなく、貧困から抜け出そうとする人達を金融という面で支えるマイクロファイナンス機関への投資について今後も続けていこうと思いました。

 

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