いい投資探検日誌(from 八女)

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています。サステナブル投資家。2017年に新所沢から八女に移住しました。週末は一口馬主を楽しんでます。

第5回「農」と里山シンポジウムに行ってきました

三富地域農業振興協議会主催の第5回「農」と里山シンポジウムで藻谷浩介さんが講演されるという事で行ってきました。

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藻谷さんからは日本や中国の人口動態と今後何をしないといけないのか?といった話や日本が儲けている国と儲けさせている国といった大きな話から東京近郊に貴重な平地林が残っている三富地域の眠っている価値についての話がありました。

藻谷さんはとにかく現場主義。統計で現れた数字を現場に当てはめて話をされるのでわかりやすかったです。

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続いて行われたパネルディスカッションでは三富地域で農業をされている柿沼さんから昔はさつまいも落ち葉堆肥を使った作物が中心だったけれども、今は葉物野菜が中心で落ち葉掃きなどに時間がとれないという話が。

他にも昔は竹籠屋さんが竹を買いに来てくれていたのが最近はそれも無くなり、竹を切らない事で山林が竹林になってしまったとも話していました。周りの人達も相続税が払いきれず山を少しずつ手放した結果、周りが工場だらけになったのも農業を続ける上で厳しい状況という事でした。

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栃木県林業普及指導員の津布久さんからは三富地域向けに林業施行の提案がありました。15年周期で伐採する低林施行や広葉樹は切っても若い木だと萌芽して再び大きく育つというのも初めて知りました。

細い木でも例えばしいたけの原木にするとそれなりの値段で売れるし、なにより軽いので高齢者でも運べるとか、茶道用の炭なんかは7年程度の細い木でないといけないなど細い木にも色々使い途があるんだなと。

二宮尊徳の「道徳のない経済は罪悪 経済のない道徳は寝言」という言葉から、道徳という言葉を里山林管理に置き換えても通用するのではという言葉で締めていました。 

思いだけでは続かないし、ある程度のお金にもなる形で持続的なものにしていきましょうというお話でした。

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家具作りをしている高村さんからは地元の林業が大変なのに輸入材で家具を作っていていいのかという思いから地元材で小物を作り始めたというお話が。

循環型農業にヒントを得て埼玉県内で様々な人が関わって商品づくりをしているそうです。まだ商売として成り立つところまではいっていないそうですが、フルオーダーの家具を製作しているのでアイデアをその場で取り入れて作品作りに生かしているそうです。 

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三富地域に関わる様々な立場の人の話を聞き、せっかく所沢に住んでいるのだから今後は自分も何か関わりたいと思いました。