いい投資探検日誌(from 八女)

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ヒダクマ秋祭り2015:飛騨の木を知るオプショナルツアー(木を学び、組み木を考える)に参加しました

ヒダクマ秋祭り2015では飛騨の木を知るオプショナルツアーを開催していました。飛騨は広葉樹の森があったり家具を作っていたりこれまで自分達が行っていた針葉樹の森の地域とは違った魅力があるはずです。インフラ系システムエンジニア&金融機関のバックオフィスという畑違いにも程があるだろという夫婦ですが、参加させていただきました。

日時:2015年10月17日(土) 14:00~17:30
講師:西野真徳さん(西野製材所)、直井隆次さん(飛騨古川建築組合連合会事務局長)
料金:1500円

ツアーはヒダクマの松本さん(写真左)が案内役で、最初に向かったのが西野製材所さん。こちらで西野さん(写真右)から丸太を買ってから製材になるまでの流れや木の買い方などをお聞きしました。

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まずは西野製材所の隣にある会社の土場へ。ここには丸太や木を伐った後の根っこなどが運ばれてきます。

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丸太はまず皮を剥きます。実際に皮を剥くデモを西野さんがして下さったのですが、マシンで皮を削り取っていきます。

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削り取られた皮やオガコは酪農家さんのところで藁と一緒に混ぜられて牛の寝床として使われます。牛の寝床というイメージから柔らかいのかなと思って皮を触ってみましたが、堅かったです。木の皮ですからね。牛さんは痛くないのか?

皮を削られた丸太を見ても表面はでこぼこしてます。夏に奥多摩で檜の間伐体験をさせていただきましたが、すーっと面白いように皮が剥がれた檜とは同じ木でも違いますね。

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巨大なノコギリで製材を行います。ちなみに西野製材所さんでは原木を買ってきて自分のところで製材を行っていますが、そうする事で家具職人さんに材を売るときに同じ木から出来た材を売ることが出来るようになります。同じ種類の木とは言え、やはり木目や色合いは異なりますので、同じ木からとれた材をまとめて販売できればそれは製材所としての付加価値となります。(逆に在庫を抱えるリスクもありますが)

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製材された木は乾燥工程に入ります。 同じ木で作られた材をまとめて組み上げ、天日による自然乾燥の後、乾燥機で仕上げの乾燥を行います。

含水率は専用の計測器で計ることができるそうで、実物も見せていただきました。(写真の緑色の機械)

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天日干しって乾燥させるのに雨が降っても大丈夫なの?という質問にも木を乾燥させるためには表面にある程度の湿り気が必要という事でした。外側が乾 燥すると壁になって水分が出て行かなくなるので、乾燥機に入れる前にはあえて表面を湿らせるそうです。そんなわけで雨に濡れるくらいは問題ないとのことでした。

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自然乾燥が終わるまでの期間は地域によってもまちまちですが、飛騨は乾燥した気候で天日干しには向いているそうです。

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西野製材所では広葉樹を主に扱っていますが、木目のきれいな一枚板も見せていただきました。キツツキが穴を開けた後だったり、木が病気になったために生まれた模様だったり、折れてまた別の枝が出てきた跡だったり、木には様々な表情があることを本当に嬉しそうに話されていました。

本当に木が好きなんだなと伝わりましたし、原木を買ってきて出荷されるまでだいたい1年半程度在庫を抱えることになるそうです。原木の仕入れもトレンドを見ながら流行の木を仕入れたりしているそうで、大変そうですけどそこまでやるからこそのやりがいもあるんでしょうね。丸太の段階できれいな木目を持つ木を探し出したり、製材所ならではの選木眼がありました。

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西野さんから少しでも木に触れて愛着を持って欲しいというお話がありましたが、金属やプラスチックなどの人工物とは違う肌に触れた時の温かさが木の魅力だと思います。

林業に興味を持っていろいろ見せてもらうようになりましたが、広葉樹の製材所を見るのは初めてでした。用途が家具だったり針葉樹とは異なるので杉や檜とは違った世界が見られて良かったです。

そしてツアー参加者に配られたWOOD CARD。栗、栃、桂、檜、橅、楢、桜、杉、胡桃、欅のカード型の板がまとめられていてそれぞれの木の特徴もシールで貼られています。木材見本なのですが、すごくいいアイデアですよね!参加者向けに販売もしていたので早速購入しちゃいました。

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うちの奥さん。そのうち丸太買っちゃいそうな気がする・・・

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製材所の後は飛騨の匠文化館で直井さんから飛騨の匠や大工の技術、組み木についてお話を聞きました。

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今となっては飛騨の匠という言葉になんの疑問も持ちませんが、もともと匠の技術を持った集団だったわけではなく、農作物が取れない痩せた土地だったので人足として労働力を税として納めていたのが始まりだそうです。最初は別段匠な人達というわけでもなかったのですが、「やっぱり飛騨の匠だねぇ」なんて都の人達におだてられて何回も人足として通っていくうちに本当に匠の技術を身につけたんだとか。環境が人を育てたんですね。

飛騨の建築の特徴とも言える雲は大工さんごとに違った形を持っていて話を聞かせてくれた直井さんも自分の雲を持っていたそうです。家の軒には雲があるので、この家は誰が作ったか一目でわかるんだとか。

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もう一つの匠の技が組み木。千鳥格子と呼ばれる組み木は最初どのように作られているのかわからなかったのですが、研究用に一部を切り取って見て交互に組み合わせて作っていることがわかったそうです。

大阪城などでも飛騨の匠による組み木は使われていて斜めに動かしたり複数の仕掛けがあったり昔の大工が将来補修を行うであろう大工にどうなっているかわかるか?と挑戦状を残したようなものではないかと話していました。職人ならではの世界ですね。

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昔の大工道具の展示コーナーでもかんなのかけ方だったり、お寺の屋根の構造だったり色んなお話を聞かせていただきました。

プレカット材を組み立てるような家が増えてきている今、大工の技を残すためにこうして次世代へ伝える仕事をされています。

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最後はワークショップということで組み木を次に伝えていくためのアイデアを参加者で出し合いました。予定の時間を30分おして18時までの4時間という内容盛りだくさんのツアーでした。二日目のツアーは予定を入れていたので残念ながら参加しなかったのですが、飛騨ならではの内容でとても良かったです。寝坊した時はどうしようかと焦ったけど埼玉から行ってよかった!

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飛騨の匠文化館は説明を聞いてから展示物を見るとこういう事を言っていたのかと、より理解が深まりますね。そして窓から眺める飛騨古川の街並みも素敵でした。

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ちょうど紅葉が色づきつつある頃で埼玉とは違って一足先に紅葉も楽しめました。また、古くからの城下町な街並みと紅葉が風情を感じさせてくれます。

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