1口数万円から出資できるインパクト投資プラットフォーム「セキュリテ」から個人向けのソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)が登場しました。
画像:セキュリテHPより
ファンドの目的
このファンドで集められた資金は広島県内の竹原市、尾道市、福山市、府中市、三次市、庄原市に住む大腸がん検診の受診と受信後の対象者に対する精密検査の受診を推奨する事業に使われます。
AIを使って集団検診の案内対象者を約13,540名抽出、検診の案内を送付することで大腸がん検診受診者を最大で3,375名、精密検査受診率を最大19%増加させる計画です。
検診および精密検査の受診を促すことで住民の方々の健康を守り、大腸がんの早期発見による医療負担を軽減させます。また、検診推進事業にける実績づくりにもつながります。行政としては成果が検診推進事業に実績が出なかった場合に支払うコストを抑制できるメリットがあり、成果が出た場合はそれによって医療負担を軽減できたであろう金額の中から成果連動型委託費や投資家へのリターンを支払います。
画像:セキュリテHPより
ソーシャル・インパクト・ボンドは個人で投資できるものがなかなか無く、興味はあったものの手が出せていませんでした。今回セキュリテで募集が始まったので早速投資しました。
ファンド概要
一口金額:31,500円(出資金3万円+取扱手数料1,500円)
募集金額:663万円
会計期間:2019年1月1日〜2020年12月31日(2年間)
事業計画上のリターン:106.8%
投資家特典:なし
投資家と一緒に目指すゴール
ファンドの募集ページに投資家の皆様と一緒に目指すゴールとしてこう書かれています。
SIBは行政コストの削減や、成果報酬への期待などが注目されがちですが、根幹にあるのは地域住民の方々や地域社会の為になるサービスの提供と、投資家の方々と営業者への利益の還元です。
また、当ファンドのゴールは対象となる地域住民の方々の健康促進とがんの早期発見ですが、このファンドを通じて投資家の皆様にも検診の重要性をご理解頂き、行動して頂ければこれ以上のゴールはないと考えています。「セキュリテ」での新たな取り組みとなる当ファンドへ多くの方のご支援を頂ければ幸いです。
合理的に考えれば手数料控除後のリターンに比べて投資家がリスクを負担しすぎな気もしますが(SIBの最大の課題だと思います)、金銭的なリターンだけでなく社会的なリターンも一緒になって生み出していければと思います。
私も何年か前に所沢で大腸がん検診の案内をもらっていながら検診しなかった過去があるので、今後はきちんと受診します・・・。