いい投資探検日誌(from 八女)

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています。サステナブル投資家。2017年に新所沢から八女に移住しました。週末は一口馬主を楽しんでます。

株式市場の急落を受けてリリースされた直販投信各社の臨時レポートを比較しました

米国市場の急落を受けて2月6日の日本の株式市場も大きく下落しました。

直販投信各社からも臨時レポートが出ていましたので、内容を比較してみます。

レオス・キャピタルワークス(ひふみ投信)

今回のような大きな下落はすばらしい会社に安く投資をできるチャンスでもあります。
わたしたちは決して市場の先行きを楽観視しているわけではありませんが、このような市場環境の中でも、毎日のように企業を訪問し、繰り返し経営者のお話を伺う中で、日本には未来を託せる素晴らしい経営者や企業がたくさん存在しているとの確信を深めています。
短期的には株式相場は大きく変動します。どのように緻密に運用をしようとも、基準価額の下落を短期的には防げません。しかし、素晴らしい会社に対して長期的な視点で割安な価格で投資をするとき、その努力が裏切られることは今までの運用成績においてはありませんでした。

「ひふみ投信」の基準価額下落について|レオス・キャピタルワークス

私が最も多くのポジションを持っているひふみ投信を運用するレオス・キャピタルワークスからのレポートからの抜粋です。あくまでも足で稼いだ情報を基にした運用を継続することが書かれています。

大事な点は「どのように緻密に運用をしようとも、基準価額の下落を短期的には防げません。」というところです。ひふみ投信の「守りながらふやす」というメッセージを誤解して暴落時にキャッシュポジションを増やして守ってくれるものと期待している人が散見されますが、ひふみ投信も相場の暴落時には市場平均並みに下がります。

ひふみ投信の強さは市場が暴落した後のリバウンド相場、もしくは方向感のない穏やかな相場もしくは少々下落する局面です。逆に市場が急騰するときには弱く、急落する時には市場並みに下がります。

鎌倉投信

当社の投資判断としては、
① 投資先の「いい会社」の企業業績は、2017年10-12期も順調に推移し、その傾向に大きな変化はないこと
② 「いい会社」の株価は、財務状況や業績に照らして魅力的な水準にあること
などから、市場参加者の不安心理に流されることなく、今までと同様の運用方針を継続しています。具体的には、2月5日(月)から本日2月6日(火)にかけて、株価が大きく値下がりした状況下で、「いい会社」の株式をしっかりと買うという投資行動を取りました。

今後の株式市場は、目先不安定な動きが続くことが予想されますが、安定した運用に向けて全力を尽くしていきます。また、こうした状況判断については、今後も受益者の皆様に適宜お伝えします。

直近の「結い2101」の基準価額の推移について(2018年2月6日)|鎌倉投信

100年後に残したい「いい会社」がいい会社であり続ける限り買い持ちするのを基本方針としている鎌倉投信の結い2101も投資方針にブレはありません。

ずっと市場のブレ幅が少ない相場が続いていたため、徐々に株式比率を高めていましたが、今後も荒々しい展開が続くようであれば株式比率を徐々に下げていくものと思われます。

コモンズ投信

マーケットは上にも下にも行き過ぎれば戻る、を繰り返します。これを避けることは出来ません。
ただ、よく考えれば 73 億人にも達している人類の日々の生活の営みは変わりません。
いつの時代も「衣・食・住」などの生活の基盤が経済を支えていきます。
弊社が運用する「コモンズ 30 ファンド」、「ザ・2020 ビジョン」、「コモンズ 30+しずぎんファンド」では、いずれも丹念な企業調査に基づき、不確実な時代でも成長し続けられる企業や変化する企業に投資しています。
また、今回のように、マーケット(の上昇)が行き過ぎているという予測がある場合には、通常より現金を多めに保有するなどの対応により、受益者の皆さまの資産を守ることにもしっかり意識を向けて参りました。
そして、昨日、本日のように企業価値から乖離したところまで価格が下落したと判断すれば、むしろ好機と捉え、厳選した企業に投資をするという弊社の運用姿勢は今回も一貫しています。 

【特別レポート】株式市場の下落について|コモンズ投信

厳選投資を行っているコモンズ投信では丹念な企業調査に基づいて不確実な時代でも成長し続けられる企業や変化する企業に投資しています。短期的に株価が動こうとも、あくまでも企業価値に注目し、厳しい局面であっても投資先の企業が乗り越えてくれる、そんな運用をしています。

企業価値から見るとバーゲンセールのように見える株価においては買い向かうという姿勢も健在です。

まとめ

今回の局面においても、3社ともそれぞれの運用スタイルを堅持しているのが読み取れるレポートでした。急に株価が下がったとはいえ、まだ高値から10%程度の下げですのでこの程度であればスポットで追加投資をするような場面でもないというのが私の感想です。(ちょっと買おうと思ったVIXインバースETNは償還されてしまいましたし・・・)

AR国内バリュー株式ファンドやトレンド・アロケーション・オープン、結い2101といった穏やかな値動きのファンドやソーシャルレンディングのような株式市場の値動きとは(大きな意味で)関係の無い資産への投資を組み合わせることでポートフォリオの守備力も確保していますので、引き続き積立投資をメインに時折スポット買いという方針を続けたいと思います。