3月12日にセゾン投信の第10期運用報告会 in 東京に参加しました。中野社長からセゾン投信の新しい挑戦としてゆうちょダイレクトでの投信販売についてもお話がありました。
これまで直販を貫いてきたセゾン投信が楽天証券を通じたiDeCo参入に続いてゆうちょダイレクトで投信を販売することにしたのはなぜだったのでしょう?
ゆうちょダイレクト(ゆうちょ銀行)で販売開始したワケ
中野:
10年直販を貫いたので外販は始めての取組です。それなりの決断をしました。
よく、皆さんからなんでと聞かれますが理由は簡単です。二年前にセゾン投信は日本郵便の資本参加を得ました。それ以降郵便局との関わりで全国で長期投資の講演をしてきましたが、それよりもたくさん全国の局員さんたちの研修に出かけて話をしてきました。
そもそも投資信託というのは何のために存在しているのか、世の中の生活者に提供する社会的使命はどこにあるのか 、目的や想いを感じながら仕事できているのか局員さんに問いかけてきました。その結果、日本郵便の社員の中にぽつりぽつりとファンが生まれて、本当に長期投資を進める仕事がしたいですという社員さんが出てきました。
ここからは心ある真面目な職員さんが地元のお客様に長期投資の事をお話しして、その横にセゾン投信のファンドがあれば気持ちよく仕事ができるだろうという事です。
今までは法律でセゾン投信の事を話す事ができませんでした。せめてこのジレンマは解放して差し上げたい。それが理由です。
私たちからセゾン投信のファンドを販売して下さいとは一切言いません。目標もノルマもいりません。心ある日本郵便の社員さんがお客様の為に仕事をしている時、そこにセゾン投信が存在することが大事なんです。
よく拡販目的でゆうちょ銀行で取り扱ったと思われますが、全くそういう考えはありません。
私たちはお金の質を最も大事にしているから。
長期投資で長期的な成果を出す上でお金の質は一番大事だからです。長続きしないお金は真面目にやっている人にとって迷惑にしかならないので譲ってはいけない一線です。あくまでも直販の理念の延長線上にあるものであり、急速な残高拡大を目的にした行動ではありません。
感想:
心ある日本郵便の局員さんが長期投資をお客様に話す時、ゆうちょ銀行で取扱の無い商品の名前を出すことは法律で禁じられているそうです。そんな法律があることを知らなかったのですが、ゆうちょ銀行のネット販売(ゆうちょダイレクト)からの販売目標などは一切設けず、あくまでも想いをともにした局員さんが仕事をしやすいように環境を整備しただけという話にちょっと感動しました。