ダイヤモンド社書籍オンラインで連載されていた「日本人が知らない本当の世界経済の授業」でキリスト教とイスラム教の因縁の始まりを読んで興味を持った本です。
この本では1700年代から続いた成長の時代がいよいよ限界を迎えて成長しない時代を迎えているのに世界のシステムは成長を前提としたままという矛盾が将来への漠然とした不安の原因ではないかと書かれています。
常識を疑え
世の中で常識だと思っているものも100年単位で見てみると意外に常識ではないものはたくさんありますし、私が生まれてこれまでの40年ほどでも常識はいろいろ変わってきました。
現代では社畜という言葉がありますが、ちょっと前にはサラリーマンは気楽な稼業と言われていた時代もあったわけです。きっと自営業が当たり前の時代にサラリーマンは気楽に思えたのだと思います。年金制度にしても豊かに成長していく前提で設計されていたものが、思うように成長しなくなった結果先行きにクエスチョンマークがついています。でも、その前の時代にはそもそも年金制度なんてありませんでしたし、人間の平均寿命も今ほどは長くありませんでした。
成長しない時代がやってくる?
人間に豊かになりたいという欲望がある限り経済は成長すると自分もかつては考えていましたが、このままのペースでは無理があるのではないかとも思うようになりました。
かといって昔のような不便な生活にも戻りたくはないですし、そこはイノベーションに期待している面もあるのですが、持続可能なペースに落とす必要はありそうだと考えています。こうした考えもこれまでは漠然とそんな感じかな?と思っていたのですが、漠然としていたのが少しリアルに感じられるようになりました。
なんでかというのはこちらを読んでみて下さい。(丸投げ)
これまでの延長線上ではない事が起こるのが現実ですが、一つの可能性として全体のパイがこれまでのようなペースで大きくならないのが当たり前の時代がやってくる事は考えておく必要がありそうです。
投資家としても全体が成長しないのであればどうしたらよいのか考えてみる必要がありそうですし、今の世界システムはどのように構成されていてどんな綻びが出始めているのか、とっつきやすい文体でやさしく解説されています。
まず無料のダイヤモンド社書籍オンラインの連載を読んでみるだけでも世界が違った形で見えてくると思います。
増補版 なぜ今、私たちは未来をこれほど不安に感じるのか?――日本人が知らない本当の世界経済の授業
- 作者: 松村嘉浩
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/05/09
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