前回の「 投資リターン向上に自利利他が必要 」
この中で特に印象的だったのがこの箇所。
ESGスコアの水準が高い銘柄よりESGスコアの改善が進んでいる銘柄の方が将来のリターンが高い傾向にある。
m@さんもこの点に注目されていたようでツイートされていました。
「ESGスコアの水準が高い銘柄よりESGスコアの改善が進んでいる銘柄の方が将来のリターンが高い傾向にある」
— m@(エムアット) (@msyk) 2016年5月18日
これ、既存のSRIファンドのリターンがイマイチだった理由を説明してそうですね。
ESGスコアを計測するのは難しい面があると思いますが、一定の基準が確立されるといいですね。そうすれば、スコアの経時変化が見られることになるわけですから。
Environment : 事業活動のプロセスで生じる環境に対する負荷をどのように軽減しようとしているのか、Society:事業活動を通じて、本業でどのような社会的な貢献を為し、そのインパクトを高めようとしているのか、Governance:事業環境の不測の変化に適応できるよう会社の仕組を日々手入れしているのか。
以上が私のESGの解釈です。
突然、話が飛んでしまうのですが、東京証券取引所の上場審査基準をご存知でしょうか。
http://www.jpx.co.jp/equities/listing/criteria/listing/01.html
http://www.jpx.co.jp/equities/listing/criteria/listing/index.html
ここに書かれた形式要件と一緒に実質的な面も審査されているはずだと思いますが、このプロセスでESGという視点がどの程度考慮されているのでしょう。上場企業は「Public Company」であるわけですから、ESGという要素でも一定の評価を得られるような存在であるべきだと私は考えます。当然、上場、その入り口でもESGで評価されて然るべきだとも考えます。
なもので、上場審査のプロセスにはESGでの評価を加えるべき、と提言したいと思います。
既に上場している企業は?
それを見極めるのが投資家、ファンドマネジャーの役割でしょう。
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