いい投資探検日誌(from 八女)

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています。サステナブル投資家。2017年に新所沢から八女に移住しました。週末は一口馬主を楽しんでます。

東京美林倶楽部の現地見学会に参加

檜原村にある東京チェンソーズが行っている東京美林倶楽部の現地見学会に行ってきました。

f:id:m-at:20160131122349j:plain
 払沢の滝の駐車場に隣接する山が東京美林倶楽部の舞台です

東京チェンソーズとは

2006年に森林組合から独立する形で創業した林業の会社です。東京都が推進している花粉の少ない杉に植え替える事業や企業が保有している森林の整備、個人山主が保有する森林の整備などを行っています。

林業は木を植えて伐って終わりではなく、また植えて育ててという再生可能な資源という特徴を持っています。、 植えた人が使うのではなく、次の世代で使う長い年月をかけたサイクルを描きます。

東京都が平成24年に行った都政インターネットアンケートによると東京の森林に期待することの多くが水資源の保全や二酸化炭素吸収といった自然環境、土砂災害などの防止、レクリエーションであり、住宅資材などの木材を生産する場と答えたのはわずかに2.9%に過ぎませんでした。
(→東京の森林への期待 平成24年度第2回都政インターネットアンケートより)

東京チェンソーズでは木材生産の場として期待されていない現状を鑑み、まずは一般の人が森や林業と接点を持てるようなイベントを行うことにしています。その中の一つの取り組みが東京美林倶楽部で他には木のおもちゃづくりや、檜原村の木材を使って木の家を作る活動も行っています。

f:id:m-at:20160131110846j:plain
 東京チェンソーズ 代表の青木亮輔さん

東京美林倶楽部とは

東京美林倶楽部は東京チェンソーズの事務所の近くにある社有地を舞台に一般の人にも参加してもらいつつ、一緒に豊かな森を再生していこうという取り組みです。 

東京美林倶楽部に入会すると1口5万円と年会費1千円で3本の苗木を植え付けし(1年目)、下草刈り(2〜7年目)、枝打ち(8、12、16、20年目)、間伐(25年、30年目)といった植林・育林イベントに参加しながら東京に健全な森を再生します。間伐した2本の木は製材され、別メニューになりますが家具などにすることで自分で使うことが出来ます。

払沢の滝の駐車場に隣接した多くの方の目に留まる場所であり、東京チェンソーズの事務所にも近いという事で、しっかりと手入れをしながら綺麗な森が再生していく様子を多くの人に見てもらえるようになっています。

f:id:m-at:20160131122754j:plain

こちらは昨年苗木を植えた第一期の森。まだ雪が残っていたので植林エリアに足を運ぶことは出来なかったのですが、雪の中に苗木の姿が確認できました。この程度の雪であれば雪起こしと呼ばれる雪で曲がっていた苗木を縄などで引っ張る作業で修正できるそうです。

f:id:m-at:20160131122512j:plain

説明会ではカモシカなどによる獣害、台風などによる倒木、土砂崩れなどのリスクについても話され、もしも途中で枯れたり倒れてしまった場合は3年目までであれば苗木の植え直し、4年目以降は東京チェンソーズが別に育てている社有林を代わりに受け取ってもらうことになるそうです。

f:id:m-at:20160131122820j:plain

こちらは2016年4月からの第二期の森(予定地)。昨年の第一期の森のすぐ右隣です。これから今ある木はよい木を一部残して伐採して、歩きやすいよう道づくりをした後、4月に苗木の植え付け、7月には下草刈りイベントが予定されています。

東京美林倶楽部の入会資格にはこんな言葉が書かれています。

美しい木や林に想いを馳せ、30年という時間を楽しめる方。

林業はリアルに時間のかかる、世代を超えた長期投資です。

山林を買うのは一般人にはハードルが高いですが(そうはいっても欲しかったりしますが)、東京美林倶楽部であれば普段の手入れはプロがやってくれますし、時々イベントとして開催される林業イベントに参加することで自分の苗木が育っていく課程を楽しむことが出来ます。

まだ第二期は募集中です。

私は既に昨年5月に第二期に申し込み済みですが、今回ちゃんとお話を聞けたのと現地を実際に見てみて4月の植え付けが楽しみになりました。

【関連記事】