ひふみのあゆみを元に9月のひふみ投信を振り返ります。
ひふみ投信は2008年10月1日に運用を開始しましたので運用開始から丸7年たったという事です。ひふみ便りVol.7を読み返すと1億5030万円、69名でスタートしたと書いてありましたが随分大きく立派に成長したと思います。しっかりとした太さの木に育った後もセコイアの巨木のように長く、立派な巨木に育っていって欲しいと思います。
月次リターン
ひふみ投信の9月のリターンは-5.18%でした。参考として配当込TOPIXが-7.51%、Russell/Nomura Mid/Smallが-6.39%でした。
2ヶ月連続で市場が下げる中、しっかり守りの運用が続いています。
※東証の指数ラインナップ Russell/Nomura日本株インデックス
純資産流出入額
9月は営業日ベースでは流入が17営業日(89.4%)に対して流出が2営業日(10.5%)でした。さすがに流入金額は減りましたが、それでもここ最近の平均的な金額を維持しています。
純資産総額はひふみ投信が243.33億円、ひふみプラスが539.35億円。ひふみ投信マザーファンドが782.15億円でした。
基準価額・日次リスク
ひふみ投信の日次リスク(250日)は18.94%です。市場が荒れる中、ひふみ投信のボラティリティも上昇中です。
株式・現金比率
ひふみ投信の株式比率は92.81%と微減しました。銘柄数は前月比で+2、上位10位比率は+0.51%と上位への集中が進む一方、全体の銘柄数も少しずつ増やしています。
上位投資銘柄
9月の入れ替わり銘柄はMonotaRo、TSIホールディングスの2社でした。以下はひふみアカデミーからのコメントです。
MonotaRoは工場や建設現場の工具をインターネットで販売している会社です。もともと投資したかったが割安でなかったので投資するタイミングに恵まれていなかった。機関投資家がたくさん保有していた銘柄で今回の下げで大きく下げたところを組み入れた。
TSIホールディングスは丸ビルにもブティックが入っていたりポピュラーなアパレルの会社。サンエーと東京スタイルが合併した会社で構造改革の最中。合併でリストラされるんじゃいないかと従業員がドキドキしていたと思うが人には手をつけず構造改革を始めている。元がじゃぶじゃぶなのでコスト体質を絞ると景気に関係なく利益が出る会社。
ひふみアカデミー
今月のナビゲーターは栗岡さんでした。
- 7月からチャイナショックが始まり、3ヶ月下げ相場が続いている
- 中国はしばらく景気の回復はなさそう。アメリカは雇用は順調に回復しているが輸出が減り、資源価格が下がっている影響を受けている。
- 9月はアメリカが利上げを見送り、年内と言われているが難しそう。明らかに景気が失速しつつある。日本は消費は堅調だが景気ウォッチャー指数を見ているとこれから景気が悪くなりそうに感じる。
- アベノミクスは萎縮思考を無くすものだったが、新三本の矢は矢ではなく的が出てきてずっこけた。市場のセンチメントが悪化し利上げできる状況にない。
- 日本の景気は通常なら6〜7合目。これから給与が増えて個人消費が増えていくところで下がり始めた。一旦下ってまた登るといいが、企業経営者の話もトーンダウンしている。
- 年末まで外需で下げすぎた銘柄を探していこうと考えている。中小型株でも成長株については比較的堅調と思われる。
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