朝日新聞がみずほFG、三菱UFJFGそれぞれの運用会社の統合に向けた動きを報じています。
三菱UFJFGは三菱UFJ投信と国際投信投資顧問を2015年度中に統合させる方針、みずほFGは新光投信とみずほ投信、更にはみずほ信託銀行の年金部門の運用方針を早ければ2015年4月にも統合、いずれは組織の統合も進める方針だそうです。(第一生命との合弁会社であるDIAMアセットマネジメントも将来的な視野に入っている模様)
三菱UFJ投信+国際投信の新会社は三菱UFJ投信に50%出資している三菱UFJ信託が少なくとも過半数の株を持ってグループの運用ビジネスを信託銀行を中心に展開する方針を打ち出そうとしています。新会社名は三菱UFJ国際投信となる見込み。やっぱりそのまま長くなるんですね・・・。
2014年12月14日追記
三菱UFJ系列2社の合併が正式に発表されました。
三菱UFJ投信株式会社と国際投信投資顧問株式会社の合併について
みずほも統合に向けた検討に入っているとコメント出ましたね。
アングル:資産運用会社の再編に動くメガバンク、法改正が後押し | Reuters
割と尖ったファンドを設定する傾向のある国際投信と比較的オーソドックスなファンドを設定する傾向のある三菱UFJ投信ですが、国際投信の持っていたやんちゃさは新会社になっても失われないといいなと思います。(失われると思っているという事です)
賛否両論あるグロソブですが、アフターフォローの手厚さなどはコストが高いだけのものはあると思っています。NISA向けにバランスファンド復権の流れを作り出したトレンド・アロケーション・オープンも丁寧な情報公開を行っています。
一方でみずほFGでは旧日本興業銀行系の新光投信と旧第一勧業銀行、富士銀行系のみずほ投信はイケイケなファンドを設定する新光投信と銀行系だな〜ってファンドを設定するみずほ投信も将来統合された暁にはみずほ投信系の色になるんでしょうね。
1990年代には中小の運用会社も含めて百花繚乱状態でそれぞれの運用会社にそれなりの色がついていました。でも、業界再編が進む中で中小の運用会社は吸収合併され、銀行系運用会社も親会社の銀行が合併する中で合併を繰り返しています。
結果として大手運用会社から投資哲学を感じられることは無くなりましたが、今回更に運用会社の再編が進み、証券系の野村、大和に銀行系の三菱UFJ、みずほが資産残高で挑みにかかるという構図が見えてきます。
運用会社の資産残高って多ければ多いほど顧客にとっていいものなのでしょうか?
運用会社の資産規模が大きくなったからコストが下がったファンドというのも大手運用会社で見たことはありませんし、年々平均コストは上がる一方です。銀行も合併したからといって融資の金利が下がるわけでも預金金利が上がるわけでもありませんが、そもそも何のために大きくなろうとしているんでしょうね。