いい投資探検日誌(from 八女)

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています。サステナブル投資家。2017年に新所沢から八女に移住しました。週末は一口馬主を楽しんでます。

【ひふみ投信】ファンド定点観測2017年10月

月次報告書「ひふみのあゆみ」とひふみアカデミーの内容を元に10月のひふみ投信を振り返ります。

 ひふみのあゆみ 2017年10月度 月次ご報告書  

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画像:レオス・キャピタルワークス

月次リターン

ひふみ投信の10月のリターンは+4.88%でした。参考として配当込TOPIXが+5.45%、Russell/Nomura Mid/Smallが+5.06%でした。解散総選挙まではTOPIX優位、選挙後にひふみ投信が巻き返した形ですがまだ大型株優位の相場が続いており、今月もTOPIXには及びませんでした。

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 ※配当込み株価指数の期間収益率(日本取引所グループ) Russell/Nomura日本株インデックス

 

純資産流出入額

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流入:19営業日(90%) 流出:2営業日(10%)

10月はひふみ投信で42億円、ひふみプラスで214億円の流入でした。

姉妹ファンドのひふみプラスは流入額は先月比で減りましたが5月16日から全営業日流入連続記録を更新中です。販売会社の数が50社を超えるなど、こちらも順調に販売拡大しています。

独立系投信会社レオス、「ひふみ」の販社が50社超に :日本経済新聞

ひふみ投信マザーファンドの純資産残高は4,330億円、そのうち、直販のひふみ投信の純資産残高は955億円です。11月10日には直販のひふみ投信が純資産総額1,000億円を突破しました。おめでとうございます!

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基準価額・日次リスク

ひふみ投信の日次リスク(250日)は13.00%(前月末13.11)と減少しました。

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株式・現金比率 

国内株式比率は90.0%(前月比+0.4%)、米国株の組入比率は3.3%(前月比+0.3%)と株式比率を微増させました。

投資銘柄数は先月比で3銘柄増えて190銘柄になりました。資金の流入と共に銘柄数も増え続けています。

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上位投資銘柄

10月は古河電工、アマゾン・ドット・コム、アマノ、兼松、九電工が組入上位の中で入れ替わりました。先月の大型株中心からまたがらっと変わりましたね。

マイクロソフト、ルネサスエレクトロニクス、アマゾンは決算が良くて株価上昇による上昇で、兼松は以前から組み入れていた老舗商社です。経営者が変わり、事業改革の最中。シリコンバレーや事業承継に悩む国内企業にも投資しています。

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ポートフォリオの時価総額比率では大型株の比率が少し下がりました。上位10銘柄にもそれが表れていますね。

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また、今月からひふみ投信のアクティブシェアが公表されるようになりました。アクティブシェアはファンドのポートフォリオがベンチマークを構成する銘柄と比率に対してどれだけ違いがあるかというのを表す指標です。80%を超えるアクティブシェアをハイリーアクティブと呼び、海外の研究では良い成績を残すファンドの多くがハイリーアクティブだったようです。(ただし、ハイリーアクティブであってもベンチマーク比で成績が良いという確証はありません)

良いアクティブファンドを見分けるには隠れパッシブの除外から始めよう - いい投資探検日誌(from 八女)

10月末時点のひふみ投信マザーファンドのTOPIXに対するアクティブシェアは92.7%です。

ひふみアカデミー 

今月のナビゲーターは栗岡さんでした。

www.youtube.com

 

  • 強い上げ相場を苦手とするのがひふみ投信のポートフォリオ。先月に大型株を増やして対応していたので今のところ目論見通りの動き。
  • ポートフォリオはグロースからバリュー、内需から外需へ変更中。
  • 今日も海外に2名出張しているが、海外の会社を調査すると取引のある日本企業についての情報も得ることが出来る。
  • 日本株が強いが買っているのは外国人で売っているのが国内の個人。大手証券会社の人に聞くと株価は上がっているが個人投資家は大損してお通夜のような状態。
  • 業績の上方修正がたくさん発表される一方で下方修正という発表は少なく、業績に基づいた株価上昇と思われる。今後は今期ではなく来期の業績予想を株価が織り込みに行く。
  • 海外の投資家は日本の企業を見れないので業績を見て買うが、日本人は株価水準を見て売っている。
  • 日本の問題は業績も良く、株価も上がっているのに給料を上げないところにある。給料が上がらないと個人の景況感に変化は起こらない。取材の際にも経営陣にしっかりと給料を上げるように話していて、どうしたかを見ている。
  • 今後のキーワード「きれいなおじさん銘柄」
    昔ながらの会社で意識改革を行うことで変わった会社。あまりアナリストが調査していないし過小評価されているのでちょっと良くなるだけで株価がよく上がる。
  • 今後のキーワード「ヤンキーの虎と応仁の乱 戦国大名へ」
    地方で大企業が撤退した後で攻めている会社がある。フランチャイズやコングロマリットなど業態に目新しさはないが勢いのある地方豪族。戦国大名へなろうとしているのではないか。
  • 今後のキーワード「日本の製造業の復活」
    トレンドの製品を見ても実は日本の部品メーカーが影で支えている。日本の会社は為替で利益が変わるだろうと見られていたが最近ではTOPIXとドル円の相関関係が薄くなってきた。

 

先月のひふみ投信

 

1年前のひふみ投信