いい投資探検日誌(from 八女)

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています。2017年に所沢から八女に移住しました。

オーガニックコットンセミナー2017レポート (1) REMEI CEO ヘルムートさんのお話

3月24日(金)に3×3 Lab Futureで開催されたオーガニックコットンセミナー2017「オーガニックコットンビジネスの背景と未来」に参加しました。

このセミナーではIKEUCHI ORGANICがオーガニックコットンを仕入れているスイスのREMEI社のCEO ヘルムートさんとbioRe INDIAのCEO ヴィヴェックさんが話されました。

第一部ではREMEI CEOのヘルムートさんがお話しましたが、ラベルの裏側で何が行われているのかそこに企業の生き様、在り方が現れるという言葉が印象に残りました。わざわざ会社以外に財団を作って農家の生活改善に取り組むなど、本気でオーガニックに取り組んでいることが伝わってくる会社です。

REMEI AG CEO ヘルムートさん 

「ファッションを追求する時、そこに責任を伴う」

オーガニックコットンのビジネスについて私たちはこのように考えています。

オーガニックコットンの花は私たちにとって特別な花です。これは農家の人たちにとって期待を持って育てているものだからです。

花が咲いた後、殻が開いて少しずつ綿が出てきます。種を蒔いてから収獲するまでには様々な労力が必要ですし、収獲をする時にも大変な熱意が必要です。コットンボールから種と綿に分ける作業は2〜3ヶ月かけて少しずつ行います。

世界的な繊維の生産量を見ると19世紀まではオーガニックコットンしかありませんでした。20世紀に入り緑の革命が起こると人工肥料や化学な殺虫剤が使われるようになり、さらにGMO(遺伝子組み換え作物)の登場で状況は一変しました。その後1995年くらいからオーガニックコットンは再び作られるようになり、2010年までに4千トンのオーガニックコットンが栽培されるようになりました。今日では10万トンのオーガニックコットンが収獲されています。

インドとタンザニアのbioReの人たちはとても意欲的です。彼らはみんなで集まって知識やノウハウを交換しながらオーガニックコットンを栽培しています。bioReはたくさんの投資もしています。昨年新しい綿繰工場もできました。

コットンは白いので白い金とも呼ばれていますが、世界的に見るとインド、中国、トルコの順にオーガニックコットンが栽培されています。

REMEIの歴史

REMEIの歴史についてお話しする上で絶対に飛ばせないのはパトリック・ホーマンです。

彼は現在も様々な会社の社長として活躍しています。彼のモチベーションは農家の人たちをサポートすること、公正なパートナー同士の関係、そして環境に対してパッションを持っています。彼は環境に優しいプロジェクトを立ち上げることに力を注いでいました。

彼は自分の行為を綱渡りのようだと表現していました。パトリックはいつもバランスを取ることをしていると思います。何のバランスかというと消費者からのニーズ、農家側のニーズとのバランスです。農家がオーガニックコットンの他にも様々なオーガニックな作物を作る中で経済的にも社会的にもバランスを取ることに気を配っていました。
そして株主、参加者それぞれのニーズをどのように満たしていくかについてのバランスにも情熱を注いでいます。なかなかそういう人はいませんでした

  • 1983年 パトリックは通常の綿農場のトレーダーからキャリアをスタートしました
  • 1991年 オーガニックコットンの農業(bioRe INDIA)を開始
  • 1994年 タンザニアでのオーガニックコットン事業(bioRe TANZANIA)を開始 。スイスのコープとパートナーを結びました。
  • 1997年 bioReとRemeiは独立したbioRe財団を立ち上げました
  • 2005年 インドとタンザニアにトレーニングセンターを開設
  • 2008年 通常綿の栽培を止め、オーガニックコットンだけを生産開始

bioRe財団はインドとタンザニアにおけるオーガニックコットン栽培に責任を持っています。具体的には市場価格に15%上乗せした買い取り保証の他にオーガニック栽培に関するトレーニングやコンサルティングも無料で行っています。

株式会社としてのReimeiはサプライチェーンの管理に責任を持ちます。様々な認証機関がありますが、bioReは独自の認証システムを持っています。この認証を出すことで正しい方向性でオーガニックコットンを生産しています。

REMEIが大切にしている5つのポイント

私たちが大切にしていることが5つあります。

1.透明性があること
2.カーボンニュートラルであること
3.環境にいいこと
4.フェアトレードであること
5.オーガニックであること

これら5つの項目全てに対して包括的なアプローチをしていて、5つの要素を全て満たすことを重要視しています。

そもそもオーガニックとは何でしょう。種と苗に関して言えばインドではGMOでない種を買うことは出来ない状況です。その為、インドでは研究所を作ってGMOでない種を作っています。もちろん農薬などは使っていません。

世界のオーガニック市場を見るとスイスやヨーロッパの国々が大きなシェアを持っています。オーガニックな製品を欲しい人は増えていますが、オーガニック以外を含めた全体の量が増えているためシェアとしては減っています。オーガニックが広く普及しない理由として価格が高いと言われていますが、持続可能性とオーガニックなシステムについて知ってもらう必要があります。

私たちはオーガニックな製品とサービスを提供するいくつかの方法を持っています。日本ではパノコトレーディングさんを通じて買っていただけます。

持続可能な開発目標(SDGs)から見るREMEIの活動

RemeiのbioReは国連が策定した17の持続可能な開発目標(SDGs)の複数の分野に関係しています。

6番:水と衛生へのアクセスについては77の井戸、26の水タンクを通じて3400人が水を得ています。
3番:健康的な生活については100のトイレを作ったり医療バスによってのべ73,000人が治療や診察を受けています。
7番:持続可能近代的エネルギーについては3,000ものバイオガス工場がインドとタンザニアにできました。
4番:質の高い教育については私たちはアニメーションスクールを通じて質の高い教育を提供している他、農家に向けたトレーニングも行っています。
8番:持続可能な経済成長については6,000もの農家が買い取り保証を利用しています。
1番:あらゆる貧困に終止符については女性グループを作り、彼女たちに仕事をしてもらって給与を払っています。
12番:持続可能な消費と生産パターンについては私たちは5つの重要なポイントであるオーガニック、フェアトレード、環境と肌にいい、カーボンニュートラルなだけでなく生産している農家に遡って取組の透明性を確保しています。

皆さん、ラベルの裏側で何が行われているのか想像を及ばせてください。
持続可能性はラベルではなく生き様、企業の有り方そのものなのです。

 

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