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"いい投資"探検日誌 from 新所沢

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています

食べる野菜×食べない野菜@IKEUCHI ORGANIC TOKYO STOREへ行きました(2)

IKEUCHI ORGANICと坂ノ途中のコラボレーション「食べる野菜×食べない野菜」の発売を記念したトークイベントレポートの後編、質疑応答の模様です。

坂ノ途中コラボBOX発売記念トークイベント
 日時:2016年10月20日(水)19:00-21:00
 場所:IKEUCHI ORGANIC TOKYO STORE

ゲストスピーカー
 小野邦彦さん(坂ノ途中代表取締役)
 池内計司さん(IKEUCHI ORGANIC代表取締役)

ファシリテーター
 大室悦賀さん(京都ソーシャルイノベーション研究所所長)

会場からの質問:
水道水の問題がありますが、コットンや野菜を作るのに使っている水にも有害物質が入っているのではないでしょうか?

池内:
タンザニアのオーガニックコットンの畑においてはそもそもタンザニアに潅漑用水は無いので雨水のみ使っています。

日本で行っている染色は使い捨ての水ですが瀬戸内海に返しています。
瀬戸内海には新しい排水設備は作らせないような厳しい環境基準があったのですが、吉井タオルの吉井さんと一緒に染色工場を作りました。

水くらい綺麗になるよ。僕がお金を出すんだから池内さんが考えてよと言われてバクテリアに分解してもらうことにしました。

繊維はいい水をどれだけたっぷり使うかが大事で、石鎚山系の地下80mからくみ上げたバージンウォーターを使っています。80mというと大正時代初期の水になります。

これを永久に循環させられればいいなと考えています。

小野:
ちゃんと土を作るということは矛盾しているようですが保水性と排水性が両立するんです。自社農地では天水農業をしていて水やりへの依存は少ないです。

また、農業で水道水を使うことはありません。農業用水という与えられるものではありますが、新規就農者がつくような使われなかった農地というのはたいがい使いにくいところが空いたものです。結果的に山上のきれいな水を使えるようになります。

それとは別に地域全体でのアクションが求められているのではないかと考えています。
人が山に入り直さないといけません。壮大な話だと思うかもしれませんが、山には奥山、里山があります。

自然薯やキノコが生えているのは奥山。柴や薪になる木があるのが里山。そして採草地があって人間がすむ世界です。こうやって分かれている中できれいな水が循環していました。

採草地に植林され、人が奥山に入らなくなることで山が荒れてしまいました。そこで松茸の生えやすい生態系をつくることで人が山に入るようになる活動をしています。

会場からの質問:
生活していく上で買うときに選択してると思います。買う時に安い方を選ぶ人が多いと思いますが、消費者による選択は循環の一部になっていますでしょうか?

高い野菜を買う消費者からの反応はいかがですか?

小野:
こうした話も盛り上がる会と盛り上がらない会があります。特に役所が呼ぶ農業関係者の会は盛り上がりません。観光農業の勉強会で話した時には会場がしーんとしました。

終わった後に先生は野菜つくったことあるんですか?と聞かれました。
少しはあるんですが、そういう場では作るのは専門の農家に任せていますと答えています。「じゃあわからんわ」と言われました。

では皆さん、野菜を売ったことはありますか?と聞くと会場は再びシーンとなりました。

ある所で話して名刺交換した時に「農薬なしで米作るのは無理です。」と話してきた人がいました。実際に作っている人たちがたくさんいるのにです。肩書きを見たら村長さんでした。

若い人のところで話すと共感されるのですが売上にならないジレンマがあります。例えば大学とかです。

買い物は投票だと思います。ネット通販が半分ですが、実店舗もやっています。

店舗は実はちょっとずつ全部赤字なんです。でも、ネット通販は偶然の出会いがないんです。もともと興味がある人に届きますが店舗は偶然の出会いに溢れています。

関西の下町に店舗があるのですが、そこでは買い物に行く途中のおばちゃんがよかれと思って近所のスーパーの小松菜の値段を教えてくれるんです。うちでは240円。スーパーでは98円。単純に僕らの値付けが間違ってると思ってるんです。

それでもたまに買ってくれているうちに有機農法がどうこうということはわからないまま、なんか違うと気づいてくるんです。ここの小松菜はどうも違う。あの値段は間違いじゃないっぽいと。

これが大事なんです。
裾を広げるという意味で辛いながらも続けてる理由です。

池内:

(阿部社長に向かって)社長、お店はそういうことだからね(笑)。

今治の人はタオルとみかんはタダだと思っています。そんな中、この間今治で講演しました。5分前に5人しか集まってなかったのでどうしようと思ったのですが、さすが今治時間で開始時間にはちゃんと人が集まりました。

そこにタオル業界の人はいなかったんです。その姿を見て話していかないといけないといけないと思いました。

また、昨年から工場に修学旅行生が来るようになりました。高校生が自分たちで見学先を選ぶんですが、その中でIKEUCHI ORGANICの工場が選ばれたんです。将来働きたいという子がいたので連絡くれたら採用するよと答えました。

先日は僕が通っていた小学校の小学生が見学に来ました。織機で小さなタオルを織らせたんですが、初めは危ないかなと思ったんですがみんなちゃんと織っていました。感想が届いたのですが働きたくなったという子がここにもいました。

人材確保は小さい時からですね(笑)
織ったのはほんの少しなのですが、ちょっとしたことで伝わるんです。

大室:
伝えるのが大事です。
社会に優しい企業マップを作っていますが、九州は震災の後危機感を持って変わってきているのを感じます。

IKEUCHI ORGANICと坂ノ途中の店長から相互に質問をしてください。

IKEUCHI ORGANIC(店長)からの質問:
仕事をしていて最高に嬉しい瞬間、つらいと思う瞬間はどんな時ですか?

小野:
これを言うとひかれるんですが、だいたいやりたくないです。
15%絶対ヤダというものと5%くらいやりたいの他はやりたくないですね・・・。

嬉しいのは野菜は生き物だと思ってもらえたときです。
生き物なのでどうしてもムラがあります。

野菜と比較して人の成長が遅いのにもイライラします。
人間は段階踏んで成長するものだと思うようにしていますが・・・。

嫌なのはこの人嫌々仕事しているなという人と一緒に仕事をすることです。
提携の話があって話しているのに担当者が上がやれって言われて嫌々やっているのが見えた時は嫌ですね。前向きに働きたいと思います。

坂の途中(店長)からの質問:
裾野を広げるお店という話がありましたが、IKEUCHI ORGANICも他社と比較して値段が違うと思います。お客様の価値観がありながらどのように売っていくか試行錯誤してるのですが、どのように値段の違う価値を伝えていますか?

池内:
もともとOEMのハンカチタオルが主でFENDIで儲けて道楽で自社ブランドのIKTを作ったようなものでした。自己満足で始めたんです。

しまなみ海道が開通して今治の物産館で売るためのたぶん売れないタオルを作ろうというところから始まりました。オリジナルを作るにしても最低1000枚作る必要があるのでそこまでやるなら徹底的にこだわろうという事でこだわりのタオルが生まれました。

結果的に17年前で3200円のタオルが出来上がりました。百貨店でバーバリーのタオルが2000円の時代にです。社員から社長はおかしいと言われながら作りました。3200円だとカタログにものらないと言われましたが逆に存在感を出せると思いました。

最初は高かったですが、作っている量が他社とは違う(多い)ので今では世の中のオーガニックタオルより安いと思います。

これが好きなタオルということはなく、うちのタオルは全部好きなタオルです。毎朝ランダムに使っていますが、うちの女性は732が好きだと言います。自分には重く感じますが、みんなそれぞれ特徴があります。

オーガニック960は2月に量産前のモデルを限定販売しましたが、その後私が入院しながら使ってみて重く感じたので軽くなるように設計しなおしました。

実際に出たモデルを使ってみて習作を買ったお客様から全然違うという感想をいただきましたが、それは弱っていた時に設計しなおしたからです。

また、野菜で旬の話がありましたがタオルを使うにも旬の時期があります。季節によってタオルの肌触りが変わります。

大室:
普通の商品と比較しないことですね。

小野:
うちの野菜でいいなと思うのは香りがいいんです。香りを感じてほしいと思います。

糖度競争では敵いません。品種改良などお金かけると糖度はあげることができますが、有機栽培のうちのお米は炊いている香りがいいんです。

それを話したらコアなファンから坂ノ途中の米は研いでる時の香りでわかると言われました。

大室:
お米の感想を聞かせてもらえますか?

池内:
最初は野菜の味はわからなかったけれども一年食べるとわかると言われました。

今週食べた枝豆がおいしかったです。平日はお酒を飲まないのでビールなしでも美味しかったんです。

ビールがあればどんなにと思いましたが(笑)

大室:
味が濃いですね。

小野:
黒枝豆は黒豆の若獲りなんです。
毎週だんだん熟して味が変わってコクが出てきます。
今週収穫したあたりが最高じゃないでしょうか。

池内:
じゃあ、来週の宅配に入れてください(笑)

小野:
定期宅配をオススメしています。

お試しセットもあるのですが赤字でやっているので冷やかしお断りでお願いします。

ただ、自然のものなので正直今週はいまいちって時もありますし、これなら絶対契約してくれるだろうという時もあります。二子玉川にあるおしゃれ家電なお店で野菜を配布したら高価なホットプレートを買うお客様が多かったそうです。6回買ったていただけたら伝わると思います。

池内さんのタオルはへたらないんです。
ブラインドでもわかります。
僕は畑に行くと微生物が多いかわかるんですが、IKEUCHI ORGANICのタオルは気持ちいいと感じます。いいタオルだと感じるのと畑の土がいいと感じるのは近いものを感じます。

シアバターを紹介させてください。

もともとウガンダ北部に自生してるシアの木から作る伝統的なものでした。
内戦が終わって難民キャンプから帰ってきても象を撃つか違法伐採というのでは切ないのでドイツのNPOの方がシアバターを作っていただいています。

いいものだとそのドイツのNPOの方に言われたのですが、家に行ってみるとどっさり在庫が積んであったんです。それだと個人で買い支えているだけじゃないという事でうちが日本で販売することになりました。

ナイル川の近くでとれるシアバターは他の地域のシアバターと違って融点が低いんです。低すぎて夏場は液状化してしまうのでクール便で送っています。

また、池内さんとコラボ商品「食べる野菜×食べない野菜」も作りました。

会場からの質問:
オーガニック960の白が欲しかったのですがお店の人に白は生産できないんですと言われました。本当にできないんですか?

池内:
オーガニック960は使っている三種類の糸の色が微妙に違うんです。
その関係で白を作ることはできないんです。

会場からの質問:
せっかくのオーガニックタオルに洗剤を使って選択するのはどうなんでしょうか?

池内:
ストアでは天然油脂の粉石鹸を使っています。
良いのですが、臭いがついたり一般家庭で普段使いするのは使いにくいと思います。

でも、たまに天然油脂の粉石けんを使うとタオルが油脂分を含んでソフトになります。
お店ではマグネシウムボールで水素水にして洗っています。