"いい投資"探検日誌 from 新所沢

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています

クローズアップ現代+でソーシャルインパクト投資が取り上げられました

7月11日(月)のNHK クローズアップ現代+は「ついに来た!?”マネー”新潮流〜ソーシャル・インパクトの衝撃〜」という題でソーシャルインパクト投資がテーマでした。

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番組HPより

ソーシャルインパクト(投資)とは 

貧困や教育といった社会課題に対して取り組んでいるNPOや行政に対してこれまで十分な資金が提供されていませんでした。ソーシャルインパクト(投資)ではこうした分野に投資という形で資金を提供することで社会的な課題を解決する一方で金銭的な利益も同時に生み出そうという手法です。

例としてあげられていたのが貧困層に対して職を提供することで住民が増えたり、住民が増えることで商店やテナントが増え、結果として投資家には金銭的なリターンももたらされるといったものでした。

期待される点は?

社会的課題が多様化する中で行政はそれに対応するだけの十分な予算を持っていません。資金があれば解決できる課題も資金がないために見捨てられていたのであるとすれば、投資家にとって金銭的なリターンも望めるという形にすることで社会的課題の解決に新しい資金の出し手が登場することになります。

金銭的なリターンが高い性質を持つ社会的課題に対しては多くの資金が集まり、課題解決の追い風になることが期待されます。社会的課題の中でも儲かるか儲からないかで資金の集まり方が二極化する可能性がありますが、楽観的に考えると儲かる分野へ投資家の資金は集まった分そこにかけていた行政の負担は減っているはずです。その分、儲からない分野に対して行政や寄付による支援を行う事になるのではないでしょうか。(あくまでも楽観的な考え方です)

長期的な投資を行う投資家からの資金であればよいのですが、今や年金基金であっても長期的な投資家とは呼びにくくなっています。財団や個人といった社会的なリターンと金銭的なリターンに折り合いのつけやすい人達がソーシャルインパクト(投資)の投資家像としてマッチするのではないかと思います。

課題は? 

リーマンショックも元々はサブプライムローンというこれまでローンを組めなかった人が住宅ローンを組めるようになり、家を持つことが出来たという「良い話」が発端でした。そのうち、これは儲かるという事がわかるとリスクに対して過剰な資金がサブプライムローンに流れ込み、本来貸してはいけないような人にまでお金を貸し付けるようになってしまい、最終的にはバブルが弾けて世界的に大きなダメージを受けました。

ソーシャルインパクト(投資)も儲かりそうだという事で過剰な資金が入ってしまうと同じ事の繰り返しになる可能性があります。番組の中では今度は最新の金融工学でリスクをしっかり計算する事に挑戦している人が登場しましたが、サブプライムローンもリーマンショック前は金融工学の魔法によってあたかもリスクがないように見せかけられていました。結局、資金の出し手が欲張っていてはきれいな投資も本質を見失うのは時間の問題な気がします。

また、ソーシャルインパクト(投資)自体がまだ新しい金融商品ですので伝統的な金融資産に対して相関が低く出る傾向にあると思います。これはいい!と年金基金など大きな資金がどっと入ってくるといずれ相関係数やリターンは落ち着きを見せ始め、今とは違った性質になる可能性もあります。

投資家にとって魅力がなくなり、資金が引いていった後、支援を受けていた社会的弱者がどうなるかという点にも注意が必要です。社会的課題を抱えた弱者を単にお金儲けの道具にするという事がないよう投資家にも節度が求められます。 

サキどり↑でもインパクト投資が紹介されます

7月17日(日)8:25〜 NHK総合で放送されるサキどり↑でもインパクト投資が紹介されます。こちらは宮城県の弁当宅配会社がインパクト投資を受けて障がい者雇用を拡大した事例が紹介されるそうです。こちらも注目ですね。