いい投資探検日誌(from 八女)

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています。サステナブル投資家。2017年に新所沢から八女に移住しました。週末は一口馬主を楽しんでます。

アクティブファンドにも黒船がやってきた?ピクテから低コストアクティブファンド「iTrust」シリーズが登場

ピクテ投資投資顧問から気合いの入ったアクティブファンドシリーズが登場しました。

その名も iTrust です。

しかもただのアクティブファンドではなく、低コストのアクティブファンドと来ました。ピクテといえば流行のテーマを高級感溢れる信託報酬と販売手数料で提供するイメージがあったのでびっくりぽんです。 

とはいえピクテ。コストは抑えても高級感溢れるイメージは捨てませんでした。低コストファンドでも動画バリバリです。プライベートバンクのプライドが決して安物だとは言わせません。

iTrustのコンセプトムービーです。個人投資家にも”雲上の世界を”と萩野社長がおっしゃっているので雲上をイメージしたウユニ塩湖ですね。

で、iTrustシリーズには「世界株式」、「バイオ」、「ロボティクス」があります。
結局バイオとかロボティクスとか出すんじゃんという心の声が聞こえましたが、ここは素直に世界株式ファンドに注目してみましょう。

iTrust世界株式 

iTrust世界株式を5つのPで調べてみます。
 参考資料:交付目論見書 ホームページ iTrustスペシャルサイト

Philosophy(運用哲学)

iTrust世界株式は主に高い競争優位性を持つグローバル優良企業60〜80銘柄に分散投資するアクティブファンドです。投資にあたって注目するポイントは以下の5つです。

  1. 豊富な資金力
  2. 優れた開発力
  3. 価格競争力
  4. ブランド力
  5. マーケティング力
Process(運用プロセス)

請求目論見書にマザーファンドの投資プロセスが書かれていました。日本を含む世界中の株式の中から定量スクリーニングで500銘柄程度まで絞り込んだ後定性分析、重点調査を得て60〜80銘柄のポートフォリオを構成します。

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Portfolio(ポートフォリオ)

残念ながら現時点で公開されていません。
マザーファンドは既に実績があるんだから公開してくれてもいいと思うんですが・・・

2016.2.9追記

マザーファンドが同じファンドがあったので調べてみました

People(運用体制・運用担当者)

ファンドマネージャーの経歴もHP上で公開されていました。

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   iTrustスペシャルサイトより

Performance(運用実績)

マザーファンド(ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・マザーファンド)と参考指数としてMSCI世界株指数(ネット配当込)の実績が公開されていました。
2007年5月31日〜2016年2月8日まで

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   iTrustスペシャルサイトより

その他

信託期限   :無期限
決算回数   :年1回
購入時手数料 :ありません
信託財産留保額:ありません
信託報酬   :年率0. 9612%(税抜0.89%)

信託期限は無期限で決算回数が年1回、購入時手数料なし(ノーロード)で販売と長期投資する上での基本をきっちり抑えています。

また、信託報酬は税抜で0.89%。
これは消費税が10%になっても1%を切る水準という事で決められたそうです。
アクティブファンドはコストだけ低くてもダメなのですが、過去のトラックレコードがあってコストも抑えられていることから海外株式に(日本を含みますが)投資しようとした際に候補に挙がる1本だと思います。

これまで海外株式に長期投資するのに向いているアクティブファンドというのは殆ど存在しなかったのでこのファンドには期待しています。

せっかくなのでiTrust世界株式のコンセプトムービーもどうぞ。

iInfo 受益者と運用会社もつながります

このファンドが革新的なのは低コストなだけではありません。
メーカーである運用会社が直接顧客である受益者サポートに乗り出しました。

iInfo は提携した販売会社から購入した受益者に対して登録制でファンド情報や投資教育プログラムなどを提供します。
登録する際、いつどこで購入したか答える欄があるので販売会社に本当に購入した顧客なのか照会した上で正式登録になるのだと思います。

ネット販売用ファンドでありながら運用会社が顧客と直接つながる仕組みを用意したのは素晴らしいと思います。

私も早速マネックス証券で購入申し込みした上でiInfoに申し込んでみました。

低コストアクティブファンドの流れがやってきた?

ブラックロックがブラックロック・インパクト株式ファンドをやはり信託報酬 年1%以下で出してきたり、外資系運用会社が低コストアクティブファンドを出してくる流れがやってきたようです。
インデックスファンドにはいち早くコスト革命が起こりましたが一歩遅れてアクティブファンドにもコスト削減の流れが来た・・・のかもしれません。

コスト低下も嬉しいのですが、それ以上に世界の株式に長期投資出来るスタンダードなアクティブファンドが誕生したことが嬉しいです。

ピクテ投信投資顧問 萩野社長インタビュー記事

モーニングスター

個人投資家にも“雲上の世界”を―ピクテ萩野社長に聞く「iTrust」シリーズ誕生秘話

Longine

アクティブファンドを厳選すれば報われる―投資家に寄り添うピクテiTrustシリーズ 

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