北海道釧路市がセキュリテでくしろ応援ファンドを始めました。
釧路という異国という言葉に元釧路市民としてはなんとなくひっかかりを感じますが、確かに本州以南にはない雄大さを持っている土地だと思います。
昨年、ミュージックセキュリティーズの小松さん、トビムシの竹本さんが釧路市で都市経営市民フォーラムに登壇されていましたが、1年たって素敵な仕組みが生まれました。
実家の厚岸に帰省するたびに空港のある釧路を通るのですが、街に元気が無くなっていくのを残念な気持ちで見ていました。タモリさんが何もない街だと言っていた小樽が観光都市として復活したように釧路が元気を取り戻す一つのきっかけになればいいなと思います。
くしろ応援ファンドの特徴
くしろ応援ファンドは釧路公立大学地域経済研究センター、釧路信用金庫、釧路市の学金官による共同研究によってファンドの仕組みを構築、産学金官によるファンド組成のサポート、単独の市町村でファンド組成費用の支援を行う全国初のケースです。
「27年度くしろ応援ファンド事業について」 より
平成27年度は3本のファンドが予定されているようです。
- 北海道 新スイーツブランドNファンド(株式会社Flanders)
- 幻の乳牛「ブラウン・スイス牛」を使用した奇跡のソフトクリームファンド(ミルキークラウン乳業株式会社)
- 近海産最高級タラコファンド(マルヒ菅野水産加工株式会社)
第一弾ファンド「新スイーツブランドNファンド」
くしろ応援ファンドは平成27年度に3本の募集を予定していますが、第一弾となるのが中標津町・釧路市を拠点とする洋菓子店フランダースの新スイーツブランド「N」が対象です。
デザインオフィスnendoがデザインコンセプトやネーミング、商品デザインを手がけ、新商品開発・製造・販売に必要な資金をファンドで集めます。nendoがデザインしたスイーツはどれもおしゃれで実物を早く見て、食べてみたいです。
学生時代を過ごした釧路を応援する一号ファンドという事もあり、一口投資しました。
一口サイズのチーズケーキ neyuki
箱を開けると粉砂糖で出来た雪景色が広がり、木を引き抜くとチーズケーキが現れます
資金使途
ファンドを通じて集められた資金は新商品の原材料費、商品デザイン費用の一部、資材および備品費などに使われます。
ファンド概要
募集金額:350万円
一口金額:22,000円
会計期間:2016年3月1日〜2018年2月28日
リクープ前分配率:売上の2%
リクープ後分配率:売上の1%
事業計画ベース分配率:105.9%
投資家特典:新商品の一口チーズケーキ neyukiとロールケーキ yukimaruを送付(1口あたり5千円相当)、ファイナンセンスミーティング参加権
finan=sense. (金融×感性)
このファンドはデザインオフィスnendoとミュージックセキュリティーズの業務提携により生まれたfinan=sense.の第一号ファンドでもあります。ファイナンセンス(finan=sense.)とは金融(Finance)と感性(Sense)を合成した造語です。
商品や事業者が魅力的でもデザインがいまいちなために埋もれてしまっている商品が世の中にはたくさんあります。デザインの力でうまく魅力を磨き上げると同時にそのために必要な資金面でのサポートも一緒にやってしまおうというのがこのファイナンセンスの特徴です。
nendoの佐藤オオキさんとミュージックセキュリティーズの小松真実さんのクロストークを読むとどんなことに挑戦するのか見えてきます。
金融×ITのFintech(フィンテック)がバズワードになっていますが、やっぱり「フィンセンス」って言葉も出てきていたんですね(笑)。「アート」は主体性があるけれども独りよがりになりがちな一方、クリエイティブは依頼されて予算の範囲でするので受け身になりがち。ファイナンセンスでは両者のいいとこ取りを目指しています。
nendoさんは過去にミュージックセキュリティーズ関連では妖怪だるまのデザインを担当したり、セキュリテ被災地応援ファンドで応援していたいわて蔵ビールのコーヒービールのデザインを担当しています。
また、ひふみ投信やひふみプラスを運用するレオス・キャピタルワークスのコーポレートロゴもnendoが手がけたものです。