"いい投資"探検日誌 from 新所沢

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投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2014入賞ファンドを解説

1月9日(金)、渋谷にあるシダックス・カルチャーホールにて投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2014の表彰式イベントが開催され、無事終了しました。お越し下さった運用会社の皆さん、そしてチケットを買っておいで下さった皆さん、ありがとうございました!(ご来場いただいた方はこちらからアンケートへの回答もお願いします)

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私も運営委員として昨年からこちらのイベントに関わらせていただいていて、今年は第二部で昨年受賞ファンドと2014年の受賞ファンド(10位〜6位)の振り返りという事で竹川美奈子さんと一緒にコメントさせていただきました。

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 ※運営委員の特典として公式カメラマンの写真を使わせていただいています

15分という時間配分に今から考えると無理があったのですが、少ない時間で端的に話すと辛口になるという状態に一部の方から意外にSな発言だったと言われてしまいましたが、どうにか5分オーバー程度で終わらせる事ができました。

構成上5位以上の事は話せないと言った縛りや時間の関係で話し足りなかった事が多々あったのでブログで補足したいと思います。

 

1位
(購入・換金手数料なし)ニッセイ外国株式インデックスファンド

2014年の1位はニッセイアセットマネジメントのニッセイ外国株式インデックスになりました。今年も1位は先進国株式クラスから選ばれました。国際分散投資における中核を占める資産クラスは強いですね。

昨年、ニッセイ日経225インデックスファンドが2位に選ばれた際も表彰式にお越しいただくことができず、今年は来ていただけるといいなと当日までお待ちしましたが残念ながら今年もお越しいただくことができませんでした。

小田和正がクリスマスの約束を始めた際になかなか一緒に歌ってくれるアーティストがいなかった時のような心持ちで来年も上位入賞した際はお待ちすることになると思います。個人投資家のアワードで大手運用会社からしたらわざわざ出席するようなものではないという判断をされたとしても仕方がないと思いつつ、三菱UFJ投信さんのように喜んで来ていただける運用会社さんには本当にありがたく感謝していて、これからもっと存在感を高めて大手運用会社さんでも喜んで来ていただけるようなアワードに育てていきたいと考えています。そういう意味もあって運用会社さんに来ていただきやすい平日に開催しています。他のアワードのように表彰式が平日昼間というわけにはいかないのが心苦しい点ではありますが・・・。

救いとしては投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2014の表彰式があったその日にニッセイアセットさんのHPに購入・換金手数料なしシリーズの特設ページが出来、開発担当者寺前さんの開発秘話の中で2013年の投信ブロガーFOYでJリートが6位に選ばれた旨が話されていて、このアワードの事は認識していて上位に選ばれたことは喜んでいただけているという事です。(昨年2位で2014年9位のニッセイ日経225は購入・換金手数料なしシリーズではありません)

インタビュー記事の中で『今後も投資家のみなさんの声に耳を傾け、手数料に徹底的にこだわり続けて、<購入・換金手数料なし>シリーズを日本を代表するインデックスファンドに育てていきたいと考えています』という言葉がありました。ZARDのように曲は出すけど一般の人の前に姿を見せないというスタンスもアリかと思いますが、せっかくなら表彰式にも出席してマーケティングの一つとして利用していただけると運営側としては嬉しいです。

投票者のコメントからは並み居る外国株式ファンドの中で一番コストが安い、資産運用のメインで利用している、VTに勝って1位になって表彰式に出て欲しいという点が評価されていました。

2位
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF

2012年、2013年と二連覇中で事前のツイッターでの予想でも1位は揺るぎないものと思われていたVTですが、2位で名前を呼ばれると会場にざわめきが起こりました。海外ETFという決して簡単にアクセスできるものではないにも関わらず高い支持を集めていた陰には採用ベンチマークを変更して中小型まで含めて全世界中にまんべんなく投資できるというコンセプトと実態、そして毎年下がるエクスペンスレシオがありました。

バンガード日本法人の社長が出張中のため、今年はマネージャーの金野さんに表彰状をお渡ししました。

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金野さんから受賞後のコメントでこのアワードはバンガード本社でも注目していて、結果はイントラネットですぐに報告しています。今年もすぐに報告するように言われているので終わったら報告しますとの言葉がありました。(表彰式の翌日にはバンガード・ニュースレターの号外として休日にも関わらず投信ブロガーFOYで2位だったことを報告してくださっています。ありがとうございます!)

エクスペンスレシオが毎年下がって点についてバンガードの社是は「For Investors(全てはお客様のために)」。コストに徹底的にこだわり、1セント、1円単位で削減して投資家の皆さんにリターンとして還元できるよう取り組んでいるとバンガードイズムを話していました。

また、VTが出来た時に投信ブロガーのとよぴ~さんが日本でも販売して欲しいといった投資家の声をまとめてバンガードに送ってくれた当時の手紙を取り出し、まだ設定間もない頃から注目いただいた事への感謝の言葉もありました。こういうのって嬉しいですよね!

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投票者のコメントからはこれ1本で新興国を含めて全世界の大型・中型・小型に幅広く分散投資できる、海外ETFへの特定口座対応が進んだ、コストが年々下がっているという点が評価されていました。また、日本の運用会社にも同様のファンドの設定を強く希望するという声もありました。

3位
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド

2007年の第一回で1位だったセゾン・バンガード・グローバルバランス・ファンドは2008年の3位を最後に2009年3位、2010年6位、2011年7位、2013年8位と入賞はするけど上位に厚い壁という状況が続いていました。今回、投資初心者層もしくは初心者向けにいいファンドってなんだろう?と考えた人達の票がバランスファンドに集まることになったと思いますが、その象徴的なファンドがこちらだと思います。

表彰式には社長の中野さんがいらっしゃる予定だったのですが、残念ながら直前にインフルエンザでダウン・・・。代理でポートフォリオマネージャーの瀬下さんに表彰賞をお渡ししました。

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瀬下さんからのコメントでは普段こういう場には社長の中野が出席するので運用者の顔が見えないと言われているのでいい機会だったというようなお話のあと、そちらにいらっしゃるバンガードさんと一緒にと先にネタバレまで・・・。運用報告会の時は緊張しながら話しているなと思ってましたが、今回は受賞の嬉しさからかノリノリでした。

投票者のコメントからはこれ1本で全てOKらくちんです。何も考えなくてもこれ1本買っておきゃ大丈夫。他人にも勧められる。初心者に最適と思われるといった点が評価されていました。

コストが低いファンドが上位に選ばれる傾向にあるこのアワードですが、決してコストが最安というわけではないにも関わらず入賞した3つのバランスファンド中で1番上位に来たのはセミナーなどでのこれまでの地道な活動や長期投資を訴えかける姿勢などが評価されてのもので、これまでの10位以内に入賞していた地力にプラスしてバランスファンド評価の追い風を受けて3位に復活となったのではないかと思います。

時価総額ベースで株式と債券に半分ずつ投資するというバンガードの哲学はファンドの名前にまで入っていて、この長い名前になったそうです。

4位
結い2101

鎌倉投信の結い2101は2010年の設定以来5年連続でのベスト10入りで、表彰式には2011年の2位、2013年の3位に続いて3回目の登場です。今年は社長の鎌田さんに表彰状をお渡しし、コメントをいただきました。

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これまで運用責任者の新井とともに企業選びをこつこつとやってきました。賞をもらったのは「これからも頑張れれよ」という期待の表れだと思っているというコメントをいただきました。また、運営委員に対してもねぎらいの言葉をいただきました。ありがとうございます。

鎌田さんの挨拶の中で第一部のトークセッションで山崎元さんがアクティブファンドを作るならアナリストがあまりカバーしていない小型株で低信託報酬なファンドという発言を受け、結い2101は山崎元さんが買いたくなるようなファンドですと話して会場の笑いを誘っていましたが、結い2101は課題先進国である日本で金融ができることとして、100年後に残したくなるような本業で社会的課題を解決する「いい会社」に投資をしています。

投票者のコメントでは投資方針がしっかりしていて投資家から支持されている、純資産額が着実に積み上がっているアクティブファンドがFund of the Yearに選ばれてもいいんじゃないか?、リスクを抑えて安心して保有できるのと受益者とファンドで共感でつながているのを実感できる、受益者総会が印象的。ハンカチが必要だとは思わなかった、パフォーマンスの良好さに加え、受益者とのコミュニケーションに積極的な点を評価といった声がありました。

投資において金銭的なリターンはもちろん大切ですが、下がった時に止めずに継続するためには他にも何かが必要だと思います。その何かを結い2101はしっかりと受益者と共有できているのではないか?投票した者に一人として私はそう思います。

 

5位
eMAXISバランス(8資産均等型)

表彰式にお呼びする際、運用会社さんにはどのファンドが何位でという事はお伝えせずに御社のファンドが上位に入賞しましたので表彰式にお越し願えませんか?とお伝えしています。三菱UFJ投信さんの場合会場入りされてすぐにどのファンドですか?新興国ですか?バランスですか?という質問をされ、一般のお客さんもいる前で運用会社がバレるような発言は・・・とハラハラしたという裏話があります。(結局順位もファンドも表彰の瞬間までお知らせしていません)

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今年はバランスファンド躍進の年でしたが、こちらも2011年の設定で運用開始から4年目にして初のベスト10入りとなりました。執行役員の大平さんに表彰状を受け取っていただき、その後でコメントをいただきました。その中でeMAXISシリーズの純資産額がちょうど1500億円を達成したというおめでたい報告もありました。また、新ファンドについても検討中であるというお話が。そちらも期待したいですね。

投票者からのコメントでは幅広い分散と基本配分のわかりやすさ、実運用における基本配分との乖離の少なさ、ノーロードで低信託報酬、面倒くさがりな私でもこれ1本で完結、ほぼ全ての資産に均等に割り振るという考えなどが評価されていました。

主要な8資産にどこかに偏るということなく均等配分で低コストというのは考え方もわかりやすくてポートフォリオのコアに据えるのに良いなと私も思います。時価総額ベースやGDPベースと比較して日本の資産の比率が高くなるので為替リスクをあまりとりたくない場合はこちらのファンドが良いのではないでしょうか。

 

6位 ひふみ投信

6位には日本株アクティブファンドのひふみ投信がランクインしました。ベンチマークは設定していませんが、日本株でインデックスを超えるためアナリストがあまりカバーしていない中小型の業績成長が見込める株を中心にポートフォリオを構成。相場の状況に応じて大型株も組み入れる事で大型株相場になってもついていく変幻自在な運用を行う他、市場に割高感が漂う場面ではキャッシュを最大で50%まで持つことで一時退避まで行う事ザ・アクティブ運用なファンドです。

根本には10年単位で見た場合に会社の業績と株価はほぼ連動するという考え方があり、ボトムアップアプローチで銘柄を探し出し、現在の相場の状況に合わせてポートフォリオをアレンジしていきます。

投票者コメントでは運用パフォーマンスの他、毎月開催される運用報告会(UstreamやYouTubeによる配信もあり)や月次レポートなどでしっかりと情報発信を行っている点、長期保有で信託報酬の一部が投資家に還元される仕組みなどが評価されました。

成績だけならもっと他にもっと良かったファンドはありますが、アクティブ運用の場合これまで調子がよくてもいつも間にか凡庸な成績に陥るという事がよくあります。ひふみ投信の場合は運用者が考えていることなどを透明性高く公開することで、自分の考えに合わなくなった場合に解約するきっかけをつかみやすい、裏返すと運用の内容に納得感をもって投資している人が多いというのがこの順位につながったと思います。

トークの中でひふみ投信は毎年いい順位にはつける(2011年4位、2012年・2013年5位)けれども残念ながら表彰式にお呼びするぎりぎりのところでお呼び出来ていないという話がありました。私も投票しているのでもどかしく思う一方で、今年も外販向けのひふみプラスと票が割れた部分がありました。ひふみプラスも順調に支持を集めていますので、せっかくなのでベスト10に2本ランクインさせるくらいの気持ちで頑張って欲しいと思います。

7位 世界経済インデックスファンド

8位と同じく三井住友トラストアセットマネジメントのファンドですが、こちらはSMTインデックスシリーズには入っていません。GDPに合わせて資産クラス が変わるからというのが理由だと思いますが、マザーファンドは同じです。大抵の場合、このアワードでは新規設定の時に何本か初登場のファンドが顔を出し、 その後定着できるかどうかという流れになるのですが、こちらのファンドは2009年に運用を開始して6年目にして初めてランクインするという、長い下積み をえて表舞台に登場した長渕剛の乾杯のようなファンドです。

三井住友トラストアセットのHPでも純資産額は102億円と並み居る他のファンドと比較すると小粒ながら、WEB閲覧数ランキングでは3位と非常に注目を集めています。

投 票者のコメントを見るとこれ1本で十分資産形成に資する、メンテフリーで保有コストが安い、投資初心者でもこれ1本で国際分散投資ができるといった意見が 目立ちました。今年はベスト10に3本のバランスファンドがランクインしていて、NISAの登場や相場がよいことで投資を始めた人が増えたことにより、手 軽に投資ができるバランス型ファンドに票が集まったのではないかと思われます。

8位 SMTグローバル株式インデックス

2008 年、2010年に1位に輝いた古豪です。最近は6位~9位の間に位置するようになり、一頃の輝きはないものの根強い人気を集めているファンドです。 2008年に1位を受賞した際に将来的に信託報酬の低減を目指したいという伝説のコメントがあり、実際に信託報酬を下げた2010年に1位に返り咲くとい う事がありました。

投票者のコメントを見ると低コストインデックスシリーズの草分けとして、先進国株式に幅広く分散投資できる、メインの投 資先として浸かっているという声が多かったです。国際分散投資を指向する資産形成層の票が大半を占めるであろうこのアワードではポートフォリオの中核を担 う先進国株式もしくは全世界株式のファンドが1位になる傾向があります。(2007年除く)その中でコスト面では優位性が失われつつあるものの、もう一度 信託報酬を下げることができるとしたらこのファンドではないか?という期待がこの順位を表していると思います。

竹川美奈子さんからも旧中央 三井系と旧住友信託系のインデックスファンドシリーズが併存していて、合算すると上位に食い込む地力はあると話がありましたが、投信法改正でやりやすく なったことですし、ファンド合併をして規模を大きくしたところで投資家向けにも信託報酬の低減という事をすると古豪復活!という姿を見られるのかもしれま せん。

9位 ニッセイ日経225インデックスファンド

昨 年2位にランクインしたこちらのファンド、昨年はニッセイアセットマネジメントさんでインサイダー取引の問題があった直後で参加しずらかったと思います が、今年は1位となった同社の外国株式インデックスに票が流れたのか9位に下がってしまいました。会場では下がった要因も話したかったのですが、まだ順位 が公表されていないファンドについて触れるのは憚られたので1年おきに順位が変動(2009年8位、2011年5位、2012年7位、2013年2位)す るので固定ファンが不足しているのかな?といった表現になりました。

投票者のコメントでは確定拠出年金向けだったのを一般販売向けにするこ とで圧倒的な低コストを実現したことを評価する声が多かったです。個人的には私も山崎元さんと同じで日経225を筋の良いインデックスだと思っていないの で、コストが低くてもどうせ買うならTOPIXかな~と思うところではありますが。TOPIX連動型の登場も個人的には期待しています。

10位 eMAXIS新興国株式インデックス

過去に2009年、2010年と2位、2011年、2012年は3位と表彰式においで下さる度に1位を目指していますと三菱UFJ投信さんが話していた姿が印象的なファンドです。
投 票者のコメントを見ると決してコストは最低水準ではないものの、新興国株式に低コストで投資できるようになった先駆けのファンドであることを評価している 意見やブロガーズミーティングやコンテストの開催など投資家とのコミュニケーションを重視している点を評価しているのが目立ちました。