ひふみのあゆみを元に12月のひふみ投信を振り返ります。
月次リターン
ひふみ投信の12月のリターンは+1.76%でした。参考として配当込TOPIXが-0.07%、Russell/Nomura Mid/Smallが+1.17%でした。ひふみがTOPIXに負け続けたのは今回も3ヶ月でストップしましたね。
※東証の指数ラインナップ Russell/Nomura日本株インデックス
純資産流出入額
12月は3.09億円の純流入でした。営業日ベースでは流入が17営業日に対して流出が4日と安定的に資金が流入していた月でした。
純資産総額はひふみ投信が169.28億円、ひふみ投信マザーファンドが360.81億円でした。ひふみ投信が46.9%を占めています。
基準価額・日次リスク
ひふみ投信の日次リスク(250日)は18.94です。
12月29日には基準価額の最高値を更新しています。残念ながら最終営業日の12月30日には少し下げてしまいましたが今年もいい終わり方だったのはないでしょうか。
株式・現金比率
ひふみ投信の株式比率は94.58%と前月からわずかに減少しました。投資銘柄も103銘柄と分散が進んでいます。
上位投資銘柄
4位に千代田化工建設、7位に富士フイルムホールディングス、8位に大林組、10位にアウトソーシングと上位銘柄に入れ替わりが目立つ月でした。ここしばらく株価の上昇の目立った楽天などを一部売却、代わりに業績成長が見込まれながら株価が上がっていない銘柄を買っています。
ひふみアカデミー
今月のナビゲーターは川崎さんが初登場でしたが、藤野さんがインフルエンザでダウンしたため湯浅さんがピンチヒッターで登場。珍しい会になりました。
日本の財政破綻リスクについて話している時にハプニングがあったり・・・
- 12月はTOPIXが最後にだれたのでアウトパフォームしたが、起こると思っている日銀金融緩和後の小型株のターンはまだ来ていない
- 2015年について米国は堅調だが油断はできない
欧州はユーロという壮大な実験中だが失敗させたくないので何とかしようとしている - 日本は政治は選挙で安定したのでグローバルなフレームワークが壊れない前提で資本効率を上げることになるだろう
- 原油価格の下落は企業業績へのボーナスと考えて良い
今の水準が一年続くと消費税3%アップ分をオフセットする程度の効果が見込める - (質問)日本の財政破綻リスクについて
財政はバランスなので、可能性はあるが破綻はしないのでは
現状でいうとバランスシートの大半が国内で完結していて、通貨も自国通貨でコントロールしやすい。なにより日本として成長しようという意思を示しているので海外でもモノが売れるだろう - (質問)ひふみ投信の優位性は?
私(湯浅)と藤野で今までにない運用会社を作ろうと起業したのが根本的な強みの源泉。仕組みとして市場全体が高い場合に無理に株を買わなくてもいいのがテクニカル面から見た強み - (質問)2015年のテーマ
電子商取引の増加と訪日外国人の増加
伊藤レポートによるROE8%もあるが、ISSという議決権助言会社の3年間ROE5%未満の場合は取締役の再任を否決するというルールが2月に施行されることになる影響があるのでは。ROEを上げるのも重要だが、国内の経済を温めるためにまずは給料を上げて欲しい - 組入銘柄について:エスアールジータカミヤ
足場のレンタルの会社だったが160cmという高さは現代人にそぐわないと自社で190cm高の足場を作り、かがまなくていいと現場から好評
メーカー機能を持つリース会社として注目 - 組入銘柄について:千代田化工建設
賛否両論ある会社だと思うが、組み入れた理由は3つ
1.原油安についてはある程度株価に織り込まれているだろう
2.バックオーダーが売上3年分(1.5兆円)あり、メインはLNGプラント
3.水素を常温で運んで純度高く取り出す技術を持っている