"いい投資"探検日誌 from 新所沢

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています

「伝える」ことはすごく大事。でも、その先にもっと大事なことがある。/本日のスープ 37皿目

リレーコラム 本日のスープ 〜株式投資をめぐる三重奏〜 37皿目はrennyさんの寄稿です。 

新年明けて間もなくのサンフランシスコ。

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「本日のスープ」にしては、ちょっと違った書き出しでしょ?
 

前回のまろさんの 「間」に「場」があれば、世界は動きだす!/本日のスープ36皿目 を一読して、鮮やかに脳裏に蘇ったのは新年明けて間もなくのサンフランシスコでした。

新年早々、サンフランシスコで、ある会議が行なわれています。その会議はもう30年以上、続いています。会議は米国の投資銀行が主催しているのですが、そこにはヘルスケア・製薬セクターの上場企業、未上場企業、投資家が多数参加します。上場企業、未上場企業がビジネスの現状、今後の見通しをプレゼンしていくのです。投資家に自らの立ち位置、目指す目標を語りかけるのです。このセクターには、バイオ医薬を開発しているベンチャー企業が多数含まれています。こうしたベンチャー企業が投資家に語りかける、対話する「場」と して、この会議が米国のバイオベンチャーの成長を大いに後押ししてきた面があるのではないか、と私は見ています。こうした「場」での投資家との交流が、新 技術、新製品を開発するための資金を呼び込み、画期的な成果に結びついた例もあったはずです。バイオベンチャーが登場した頃、彼らの開発している技術、製品がどれほどのポテンシャルがあるのか、それを投資家に伝える技術は拙かったかもしれません。しかし、「場数」を踏むことによって、伝え方が上手になっていくこともあったでしょう。(口ばかり、言い訳ばかりが上手くなっていた、という面もあるかもしれませんが)

バイオベンチャーが米国に登場してきた頃の状況と、現在の日本の投資信託業界には相通ずる部分があるように感じています。インデックスファンドはともかく、 アクティブファンドは、自らの行動を丁寧に伝えて、かつ、投資家にその内容が的確に伝わってこそ、息の長い支持を得ることができるはずです。設定時にひどく大きな金額が集まっていて、スジの悪い冗談だなあと思わされることがちょくちょくあります。が、それこそがこの業界の現実なのです。
自らの行動を 丁寧に伝える努力を真摯に重ねている投信会社はごくごく少数です。そもそも、数を踏むための「場」が無いのが実状だと感じます。
前回、まろさんが「場」として例示してくださった"投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year"ですが、ここで多くの方の支持を集めるのはインデックスファンドです。アクティブファンドが劣勢になるのは、コスト等の要因があるものとは思いますが、それだけではない!というのが私の意見です。
コスト、パフォーマンス以前に自らの行動について伝え切れていない(独り善がりになっている!)、投資家に伝わっていない、というところにも理由があるのではないでしょうか。投信会社にとって発信することは非常に大事ですが、出しっ放しではそれ以上先には進めません。「伝わっているか」が大事なのです。

この「本日のスープ」で何度も述べていますが、長くお付き合いできるアクティブファンドが増えて欲しい、私はそう常々思っています。そのためには、アクティブファンドの投信会社が自らの行動を自ら語り、それを投資家が受け止める、評価する、そのような「場」が必要です。ただ、投信会社が自ら設けると、お手盛り感が出てしまったりで、その「場」がつまらなくなる部分もありますので、そこにはちょっとした工夫が求められますね。

renny


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