いい投資探検日誌(from 八女)

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています。2017年に所沢から八女に移住しました。

JSIF連続講座2014 三井住友信託銀行のSRI

5月15日(木)にQUICKとJSIFの共催セミナー「三井住友信託銀行のSRI」が開催されました。

日時:2014年5月15日(木) 18:30〜20:00

演目:三井住友信託銀行のSRI
   個人投資家が投資信託に求める情報開示

講師:向畑康志氏(三井住友信託銀行株式運用部インベストメントオフィサー)

会場:株式会社QUICKセミナールーム

前半で三井住友信託銀行の向畑さんがSRI運用の実態について実際に運用しているファンドを例にお話をされ、後半は私が個人投資家目線で投資信託に求める情報開示をコメント、最後に対談と質疑応答という流れでした。

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SRI・ジャパン・オープン|三井住友トラスト・アセットマネジメント

このファンドでは一般的なSRIファンドで評価されるE(環境)、S(社会性)、G(ガバナンス)の他にV(企業業績への広がり)を加味している点が面白いところです。

ESG評価だけだとどうしても大企業に偏ってしまうため、2013年にV評価を追加して中小型の企業への投資機会を増やしたそうです。実はファンドの下位にいる銘柄に熱い想いを持って投資している銘柄がいるようですが、全体としてはTOPIXをベンチマークした運用になっているのが残念に感じました。

生き残るために年金基金からの投資に耐えられるような設計にしたことが逆に個人投資家にとってはもどかしい印象を生んでいるように思います。投資先企業の評価ポイントなどお聞きしていても面白い話が出てくるのですがポートフォリオと基準価額に現れる結果がTOPIXっぽいところが返す返すも残念です。

ネガティブスクリーンや、不祥事に対する対応、エンゲージメントも実際にやられているということでしたが個人向けにはそのような運用の「心」の部分も出していくと見られ方が変わるかもしれません。

また、ESGを配慮する運用とSRIは別物といったような発言があり、SRI運用をしている人ならではの心意気だと思いました。私もESGを配慮する運用というのはだいぶSRI要素が薄まったものだと思っていますのでその考えに同意します。

私のパートでは投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year2013の結果から資産形成層の長期志向の個人投資家においてインデックスファンドが人気を集めている現実とその背景についての考察をお話しました。

一方で丁寧に投資家が判断できる材料を開示しているアクティブファンドは評価されているという現実を踏まえ、運用会社には年金基金がファンド選びをする際の基準と言われている5つのPについて情報開示して欲しいと要望しました。

質疑応答ではSRIファンドについて時間軸とコストについて質問がありました。CSR活動を背景とした企業の業績の伸びを評価してポートフォリオを構築するSRIの性質上ある程度時間がかかるのは許容できると思っていますが、一方で目論見書などで購入前に投資家にその時間軸を納得してもらう必要があると思います。

コストについてはCSR評価機関と運用が分離していることについて分離したことによるメリットを上回る成果が出ているのであればいいとは思いますが、理想からすれば運用会社だけで完結していた方がより本格的なSRIになるのではないかと思います。ただ、年金運用の世界ではガバナンス的な観点から分離している事を好むという話もあり、メリット・デメリットそれぞれありそうです。

最後になりますが、個人投資家が求める情報開示についてお話させていただく機会をいただきありがとうございました。

【関連リンク】

SRIファンドは道半ば : レバレッジ投資実践日記

ファンドマネジャーと個人投資家のトークの可能性 | rennyの備忘録 

SRIファンド運用セミナーのコメンテーターをさせていただきます