いい投資探検日誌(from 八女)

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日本コムジェスト×セゾン投信共同セミナーレポート(2) コムジェスト:アルノー・コッセラ氏

4月19日(土)に日本コムジェストとセゾン投信の共同セミナーが開催されました。セゾン資産形成の達人ファンドにも組み入れられているニッポンコムジェスト・ヨーロッパ・ファンドSAの運用を担当されているアルノー・コッセラ氏がパリから来られるという事で楽しみにしていたセミナーです。

レポート第二弾はコムジェストのアルノー・コッセラさんのパートです。2008年に創業者のカントンさんとアルノーさんが講師だったセミナーに参加したことがあったのですが、バフェット・ウェイというもろに私好みの運用哲学にいいな〜!と感激したものですが、あれから6年が経過しましたが全くブレずに運用を続けていたことがわかりました。

日時:2014年4月19日(土) 13:30〜15:30

演目:日本コムジェスト×セゾン投信共同セミナー
   【セゾン資産形成の達人ファンド】組み入れファンド『コムジェスト』を知る!
講師:アルノー・コッセラ氏(コムジェスト・グループ取締役兼副CIO)
   鍋島宣総氏(日本コムジェスト代表取締役)
   中野晴啓氏(セゾン投信代表取締役社長)

会場:ホテルサンルートプラザ新宿【芙蓉】

アルノー・コッセラ(コムジェスト):

最初に一言、こういった機会をあたえてくださった中野さん、皆さんに来ていただいて光栄に思っています。

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■コムジェストについて

コムジェストは1985年パリで設立した会社でその後30年弱ずっと同じような運用をしています。2兆円くらいの運用をしていますが同じ人間が同じような運用をしている老舗の会社です。私どもはインターナショナルな会社で運用プロフェッショナルは40名弱いてフランス(パリ)の他に香港、シンガポール、日本、インド(ダブリン)にも拠点があります。

私どもの運用は4つの戦略があります。ヨーロッパで25年。エマージング地域は20年。アジア株式、グローバル株式においても20年以上の歴史があります。運用手法はどれも共通です。少数銘柄にフォーカスして長期的に運用します。

■ヨーロッパ株式について

本題のヨーロッパ株式ですが、日本と同じ共通点があります。高齢化で成長は難しい面がありますが企業を個別に見ていくと成長する企業があるため調査して投資していきます。

ヨーロッパの会社には独自のノウハウをもった会社があります。消費関連の高級品、ファッションなどでエルメスやルイヴィトン、アディダスといった会社達です。それぞれの地域は小さく、17-18世紀から海外展開していた為、国際展開する会社が多いのが特徴です。新興国にも早い段階から展開した会社が多くあります。

長期的に投資をしていますが、個別の企業がどうかというのを見ており、経済がどうこうというのはあまり見ていません。この先どうなるか読みにくいためです。中野さんの話があったように3年前にセミナーをしたときはユーロは大丈夫か?とお客様からの声をいただきました。あれからどうなったかというとユーロという通貨は今もありますし、株式市場は53%上昇し、円ベースでは94%上昇しました。このようにマクロ的な経済動向は予測しづらいものです。

私達はどうやって会社を選んでいるかというと利益、配当、キャッシュフローといった企業の成長力を見ています。

投資パフォーマンスを比較すると私たちのファンドが+10.5%に対してヨーロッパ地域のインデックスであるDJ Stock 600は+6.6%でした。

株価の動きというのは短期的に見るとノイズと呼ばれる投資家の欲や感情に大きく左右されることがありますが、長期的に見ると会社の利益にある程度リンクして動いていくことになっていきます。例えば長期的に14年にわたって投資している会社としてメガネのレンズを作っているエシロール(ESSILOR)などがあります。

■投資先の選別方法

投資先の会社をどのように見つけるかをお話します。まず会社の売り上げに注目します。売り上げが伸びないと利益が伸びません。欧州の中だけで売り上げを伸ばすのは難しいですが、個別で見るとそういった企業もあります。ユニークなプロダクトで競争力のあるプロダクトをつくっている会社です。価格競争力があり、利益を持続的に出すことができるような会社です。それが最終的にEPSの成長につながるので結構辛抱強くもちます。企業の株価が適正な水準になるまで待って、そうなったら投資します。

また、投資先には大きなメガトレンドに関連する企業が多くあります。メガトレンドとは経済サイクルに関係なく持続的に拡大していくトレンドです。

  1. 生活様式の西欧化 26%
    エマージング市場の中間層増加に伴い注目しています。会社としてはハイネケン、ロレアル、プラダなど。
  2. 人口の高齢化 21%
    重要なのは2つのポイントです。長生きしたいという人と単純に生きるのではなくきれいに生きるということで健康面に気をつけるようになります。会社でいうとESSILORという矯正レンズの会社や医薬品などです。
  3. ビックデータ 20%
    世の中でデジタル化が進む中でデータが増加している。それぞれのデータには未整理のデータもたくさんあり、整理することで消費者と企業を結びつけることができます。そういった会社にもいくつも投資しています
  4. アウトソーシング 12%
  5. 低コスト 7%

投資先の企業についてキャッシュフローの創出にも注目しています。製品やイノベーションにお金を使ったり他地域への展開などキャッシュを設備投資に使って欲しいという意味で重要視しているのです。H&MやPRADA、Inditexなどは年10%くらい店舗数を増やしています。

■厳選投資

私達は厳選投資を行っていて過去20年で115銘柄しか投資していません。ヨーロッパに6000社ある中でです。範囲を狭めた一般的な企業よりも基準が高いベストな企業にのみ投資しています。また、1994年から20年でポートフォリオは6銘柄しか増えてません。5年以上投資している会社が50%。3年以上が40%です。

そういった企業へは長期的に保有していきます。保有期間は15年、20年といった企業もあります。例えばロレアルは1991年に投資してから現在までずっと投資していますし、SAPは1993年から投資しています。

市場自体は上昇していますが経済は低成長という時代が続いています。株式投資はその中でも成長する個別企業に投資することを大事だと考えています。

予想EPSを私たちのポートフォリオとインデックスを比較すると、過去5年でインデックスはリーマンショックで下がった後あまり回復していません。それに対して私たちのポートフォリオはリーマンショック時でもあまり落ち込まず、その後成長を続けてインデックスに大きな差をつけています。

予想EPSという利益だけでなく、株価も利益の成長に集約しています。

■投資先企業 

  • INDITEX(スペイン)
    ZARAブランドを持つファストファッション企業。グローバルで80カ国に進出。新しいデザインを4週間で市場に出すことができる競争力を持っています。
  • LOREAL(フランス)
    化粧品会社。ブームはグローバルに続いていて拡大している分野。ロレアルのすごさは効率的な展開でマーケティングもうまくいっていて若い人から高齢者まで製品を供給している点にあります。
  • NOVO NORDISK(デンマーク)
    インシュリンで48%のシェアを持っています。過去20年間二桁の利益成長を続けています。インシュリンは糖尿病の薬ですがグローバルでどんどん広がっているます。まるで伝染病のように。肥満からくる病気なので米国が大きな市場ですが最近は中国でも増えてきています。
  • LINDT(スイス)
    リンツは20%のシェアをもつ高級チョコレートメーカーです。チョコレートは市場としては拡大していませんがこういった高級チョコレートを少しずつ食べる傾向があります。新しいチョコをどんどん出していて米国での伸び年間10%くらい。
  • ARM(イギリス)
    スマホやタブレット向けCPU製造でほぼ100%を占めています。PCの世界のインテルのような会社でこれらの製品の伸びと共に成長している。 

他にもプラダなどの企業に20年、25年と投資しています。投資先の企業と一緒に成長して好調なパフォーマンスを皆さんにもお届けしています。本日はどうもありがとうございました。

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