"いい投資"探検日誌 from 新所沢

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NISAにノンアルコールビールの発想が必要?

大和総研の河口真理子さんが「NISAとノンアルコールビール」と題したコラムを書かれています。

河口さんの肌感覚として世の中には投資には縁が無いというか汚いもの、もしくは恐いことという認識を持っている人がたくさんいて、そういう人達に向けて投資における税金を免除するような制度を作ったところで投資を始めるとは思えない言っているのですが、それに私も同意します。

私もミュージックセキュリティーズのイベントや鎌倉投信のイベントで投資家さんとお話するとそんなに大きく儲けようとはしていないけど社会的意義などに賛同して投資したという人が一定の割合で存在することに気づいています。社会的責任投資というと社会性のために利益を損なうなんて、そもそも投資とはという観点からダメ出しされることがありますが、投資哲学の一つとしてそういうものがあってもいいと思いますし、そういう考え方だからこそ支持するという層も存在します。これは投資で儲けたお金を寄付すれば同じという単純な話ではありません。

無理に貯蓄から投資へ向けるのではなく、貯蓄思考な人でもこれならと思える商品を開発して欲しいと思います。(分配金利回りのような貯蓄層にとって紛らわしい表現で釣り出すような事はやめてほしい)

今はNISAの対象外ですがソーシャルファイナンスの世界でも投資家へこれまでなかった利回りの商品を届けるというmaneoやクラウドバンクといったものからインディペンデントな事業家を一緒になって応援するといったミュージックセキュリティーズのようなものまで金融リターンと社会的リターンの割合は様々です。そうすると利回り重視の層はmaneoやクラウドバンクに集まり、事業を応援したいといった社会的リターンを求める層はミュージックセキュリティーズに集まります。

投資信託の世界でもSRIファンドと言ってはいませんが鎌倉投信の結い2101は「いい会社をふやしましょう」のコンセプトで丁寧に投資先企業の魅力を紹介することで徐々に支持を広げています。値動きのブレ幅を表すリスクを年間10%ほどに抑えるという方針を組み込むことで投資が初めてという人でも値下がりへの恐怖を抑えることができるようになっています。

SRIファンドの例で世界銀行債券ファンドのレポートを見てみると市況や投資先の国の経済的な状況については報告されていますが、世界銀行債に投資することで新興国の構成で持続可能な成長を支援するというSRI的観点からの要素は見当たりません。これは月次レポートも年次の運用報告書でも同様です。

SRIファンドはこういうコンセプトだったら投資してもいいという人に受け入れられる素地がありながら、投資的な観点だけの報告を返すことでかえって支持を失ってしまったように感じます。

ファンドに込められた想いがあるのであれば、もう一度原点に立ち返って投資家と向き合って欲しいと思います。

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責任ある投資 水口剛