いい投資探検日誌(from 八女)

しあわせをふやす いいお金の使い方を考えています。2017年に所沢から八女に移住しました。

Abaco小さな農家応援ファンドへ投資しました

ミュージックセキュリティーズが募集しているAbaco小さな農家応援ファンドへ投資しました。Abacoというペルーで日系人が始めた頼母子講由来の金融機関が現地の小規模農家を支援するために始める新規事業向けの資金になります。

Abacoは地域のNGOや生産組合に融資することで小規模農家が融資を受けたり農業技術支援を受けられるようになります。マイクロファイナンスファンドのように直接のマイクロファイナンスをしている金融機関への融資ではありませんが、ペルー各地のパートナーへ融資することでより多くの農民へインパクトを与えることができる仕組みというところが気に入りました。

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4月15日にペルー大使館で開催されたセミナーに行ってきましたのでそちらのまとめです。当日の資料はこちら

なぜ今ペルーへ投資するのか

最初にエラルド・エスカラ ペルー大使から「なぜ今ペルーへ投資するのか」と題したペルー経済についての説明がありました。
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ここ10年で加速度的に経済成長を遂げていて中南米地域の成長をリードする存在なのがペルーです。民間投資も10年で5倍に成長していて鉱業や資源、電力など様々な民間投資プロジェクトが行われています。また、内需の拡大には中産階級の割合が増えたことが関わっており、ショッピングセンターも主要な都市にはどこにでもあるような状況です。

為替も安定しており海外からの投資についても柔軟に受け入れています。TPPにも参加していて海外との貿易も積極的に進めているというような内容でした。

米州開発銀行からのメッセージ


IDB MIF ビデオメッセージ - YouTube

マイクロ投資サービス セキュリテについて

続いてミュージックセキュリティーズの小松社長からマイクロファンドについてのお話がありました。
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ミュージシャン向けにファンから資金を集めてアルバムを作り、売り上げから投資家に分配する仕組みから始めて2007年には酒蔵を応援するファンドを始めました。

純米酒を作りたい酒蔵に対して銀行はなかなか融資してくれなかったり熟成させる間売り上げはないのに毎月返済し続ける必要がありました。そこでこだわったお米を購入したり、熟成させる間返済を待ってくれる応援してくれる投資家と酒蔵をつなげました。当社ではインディペンデントにものづくりをしている人と一緒に勝負していきます。

このような取り組みが雑誌に取り上げていただき米州開発銀行の方に知っていただき、やりとりが始まりました。米州開発銀行の中でも日本人がたくさん活躍していたり、日本のお金がたくさん生かされていてそのことを自分も知らなかったし、多くの人も知らなかったと思います。今回のファンドをきっかけに皆さんにもしってもらういい機会になるのではと思いました。

投資先にペルーが浮上し昨年9月に杉山さんと現地に行ってきました。ペルーでは日系人が活躍していてAbacoも移民した日系人が始めた頼母子講から始まった巨大な信用組合でした。当社は匿名組合を通じて個人から共感投資を集めていますが匿名組合も明治時代からある仕組みでそこに共感を持ちました。

日系人の方がやっている金融機関が農家へでかけて色々話を聞いてお金が実際どのように使われているのか調べていました。投資なのでいろいろリスクや注意点はありますがそれを乗り越えるペルーという国の安定感、Abacoのまじめさを感じました。

社会的な問題解決にお金を使う中で寄付ではなく投資というのは受け手にとってもきちんとやろうというモチベーションにつながります。大事なお金を託してくれた共同パートナーです。当社のファンドへの出資の動機は利益を目的にしている人が少ないのが特徴です。最近では地方自治体や金融機関とも連携することが多くなってきていて東京の他に大阪、熊本でも連携してやっています。こういった仕組みを全国に広げようとしていますが、海外の国際機関とも一緒にやっていこうとしています。

ベンチャーではありますが多くの方に協力いただき、このファンドは実現できました。

Abaco小さな農家応援ファンドの説明

最後にミュージックセキュリティーズの杉山さんからファンドの説明がありました。

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このファンドはペルーの小規模農家を応援するファンドです。農業というものは今日始めたからといって明日売り上げが出るようなものではありません。現金収入までに時間がかかるため運転資金が必要になりますが、セキュリテの仕組みで運転資金に困らずに安心して農業をできるように融資とともに農業技術支援も受けられる仕組みになっています。

Abacoは33年前にペルーの日系人によって始まった頼母子講形式の貯蓄信用協同組合で金融機関としての登録もされています。事業は大きく個人向け融資、法人向け融資、地域やNGO向け融資の3つに分かれています。今回のファンドは地域やNGO向け融資用の資金として使われます。

Abacoとしては250億円の貸出残高がありますが、そのうちの8億円程度に相当します。今後5年間で80億円へ拡大していく計画です。スキームとしてはAbacoの新規事業である地域やNGOへの融資を応援することで2008年から米州開発銀行の多数国間投資基金も5億円の劣後融資を実施しているレアなケースです。

Abacoが作成した事業紹介のビデオを見て下さい。


Ahora tenemos poder!! -融資が力の源に- - YouTube

昨年現地に行ってきましたがAbacoがマイクロファイナンスをやっているわけではありません。 AbacoはNGOや生産者組合に対して融資を行います。そうすることで農業支援を得意とするNGOや生産者組合を通じて少ない融資で多くの人にリーチすることが可能になります。

ファンドはヌエボソルというペルーの通貨建てになり、3年間分配せず現地でじっくりお金を使ってもらうため途中分配はなく一括償還となります。地球の裏側のペルーまでお金を届けるのでじっくりお金にも働いてきてもらいます。

Abacoの新規事業向けにお金は使われますが、Abaco全社の売り上げに連動して分配が実施されます。これはAbacoからの強い要望で絶対に返済したいという想いからなるものです。事業計画では3年間で+15%でのお返しでこれは頼母子講の会員が受け取る利回りが年5%なのでそれの3年分を基準に決めました。

会員と同じようなレベルで受けとって欲しいというコンセプトになりますが、現地通貨建てになりますので為替リスクだけは日本の投資家に負担いただきます。

日本にいながら日系人が始めた頼母子講に出資して新規事業としての農業支援を応援したいという人に出資して欲しいと思います。